【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
チェルノブイリ後遺症 新生児の死亡率急上昇 西ドイツ南部
【ロンドン3日時事】
チェルノブイリ原発事故のあった1986年以降、西ドイツ南部で新生児の死亡が急増しており、事故による放射能汚染の影響とも考えられる──という報告書が3日発行された英国の医学雑誌「ランセット」に掲載された。
同報告書は西ドイツのブレーメン大学の4人の研究者がまとめたもので、
(1)西ドイツ全体の幼児の死亡率は過去10年間増加している
(2)しかし、北部、中央部では、その死亡率は一定のパターンを保っている
(3)南部では、同原発事故のあった86年以降、幼児とくに生後1週間以下の新生児の死亡率が急上昇している──と指摘している。南部は西ドイツ内では、事故のあったソ連キエフ寄りにある。
報告書は「関連が証明されれば、事故による放射能汚染の影響は予想をはるかに超えるものだ。西ドイツ政府は、同国では事故による健康上の影響はないと発表しているが、改めて調査すべきだ」と主張している。
(中日新聞 1989/11/04)