【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
「チェルノブイリ原発事故後遺症」──ソ連紙が報道
白ロシアで奇形児、がん急増

【モスクワ30日共同】

30日付のソ連紙「ソビエト文化」は、1986年4月にウクライナ共和国で起きたチェルノブイリ原発事故の後遺症として、北隣の白ロシア共和国で奇形児の出産やがん患者が急増している実態を明らかにした。
同紙によると、ゴメル州ホイニキ地区では今年1月から6月までの間に13人の奇形児が生まれ、うち1人は腎臓(じんぞう)がんを併発していた。奇形児の出産率は原発事故前の85年に比べると3-4倍も高く、死産も増えているという。昨年の奇形児出産は3件だった。
またモギリョフ州スラブゴロド地区では、85年には11人しかいなかったがん患者が昨年は70人に急増。今年1月から6月までに新たに34人の患者が記録されている。


同紙は、汚染のひどい地域の放射能レベルは国際基準の10倍以上だと指摘。これらの地域に住む子供の37%に甲状腺(せん)異常が発見されていると述べている。


(中日新聞 1989/10/01)