2013年8月14日・朝日新聞土曜版・be on Saturdayで紹介された記事を元に「生まれ変わりたい動物:第一位ネコ」を投稿したことがあるが、今度は同じbeの11月28日号、「犬と猫、どっちが好き」を元に記事を作ってみた。
なお、そのとき犬は、生まれ変わりたい動物の第三位だった。(生まれ変わりたい動物:ベスト5参照)
どうも日本人の猫好きは世界的に有名で、「クレイジー・キャット・ラバーズ・ジャパン」とまで言われているらしい。
招き猫、猫の島、猫カフェ、猫の駅長…こんなのは世界中どこをさがしてもないだろう。
おまけに「ハローキティ」(写真)は世界的なブランドだ。
犬と猫の比較については、拙ブログ、犬と猫でも投稿してきた。そこに載せた、2015年2月24日放映の「 所さんのニッポンの出番! 日本にはなぜ猫のキャラクターが多いのか?」では、犬と猫の違いについて取材している。
●外国人は猫より犬好きが多いが、日本人は拮抗している。
●外国人は犬も猫も家族同然と思っているが、日本人は犬についてはそうだが、猫はご主人さま(王子、殿様)のように思っている。
●実際に、犬を飼う数は減っているが猫は増えていて、今にも逆転しそうな勢いである。(右図「一般社団法人ペットフード協会」(東京都)資料)
ところが、今度の朝日新聞の「犬と猫、どっちが好き」のアンケートではこんな猫の上げ潮ムードに水を差すような結果が出ている。
●記事の内容は次の通り。
最初に書かれていた犬のエピソードには思わずもらい泣きをしてしまった。
■忠誠心VS.ツンデレ
散歩に出かけていなければ、「チコ」はいつも庭の片隅で鎖につながれていた。
チコは、東京の女性(52)が3歳のときから鹿児島の実家で飼っていたシバイヌだ。
臆病だった私を、せめて犬にはおじけづかないようにしようと父が思案し、子犬を買い求めたようです」
東京の大学へ進学するために上京する日、実家から車で空港へ向かうと、すでに老犬だったチコは鎖を引きちぎり、追いすがろうとした。
チコは約2キロ走り、追跡をあきらめて立ちどまった。だが、そのまま実家に戻らず、消息不明になったという。
「電話で父から、お前の成長を見届けて、いなくなったのだと言われて泣き崩れました。チコのひたむきな真心に、こたえてあげられなかったことを悔やみました」
犬は、親密な人との関係で、愛情の「等価交換」に執着してはいないらしい。
愛情を降り注がれれば飽くことなくつき従い、過剰なほど上乗せして返そうとする。その際限のない応酬にうっとうしさを感じない人は、正統な犬派を名乗る資格がある。
「去年、13歳で天に召された犬は、家族の関係を円滑にする、かけがえのない存在でした」と神奈川の男性(74)は思い起こす。
家族が帰宅する気配を感じとると、スリッパをくわえて玄関で待ち受けていた。
夫婦げんかの真っ最中は、困り顔をしたまま、そっぽを向いている。しかし、夫婦が別々の部屋に引きこってしまうと、「一緒にいようよ」とうながすように、行ったり来たりするのだ。
逆に猫派の人びとは、気むずかしいエゴイストの動物の「ツンデレ」に、心の急所をわしづかみされている。
「ツンデレ」は、ふだんはツンツンしているのに、不意にデレデレと甘えてくる二面性で人を引きつけることだ。
「以前、飼っていた犬は人なつこくて、目が合うと、『どうも、すいません』という顔つきをしたが、いま飼っている猫は『なんだ?』という感じで偉そうにしている」(愛知、52歳男性)、「犬と猫を両方、飼っている。犬は叱られると、哀れなほどしょげてしまうが、猫は倍返しで逆ギレするので、怒らせないよう、こちらが気を使っている」(愛知、45歳女性)。
東京の女性(44)が10年前まで飼っていた雌のスコティッシュフォールドは気位が高く、みずから人にすり寄ることなどない猫だった。
「ところが、一度だけ私のひざの上に飛び乗ってきたことがありました。そのとき、私は悲痛な出来事があって、メソメソ泣いていたんです。猫は、悲しみを分かち合おうとするように私の目を見つめたまま、まったく逃げようとはしませんでした」
生まれ立てのときから福島の男性(59)に飼われている6歳の雑種の猫も、抱かれるのを嫌がり、人にこびるようなそぶりは見せないそうだ。
「でも、寝ているとき、甘えたように鳴くので、指を差し出すと、前脚で抱きかかえてチュウチュウ吸います。母親が恋しいのかと思うと、ふびんでならない」と飼い主の男性は、いとおしげに語る。
ペットとして家で飼われている犬と猫は、今年初めて、犬の数が猫のそれよりも下回るらしい。飼い主が高齢化して、散歩に連れてゆくのが、ひと苦労になっているのだ。
だが、今回のアンケートでは、犬好きで猫嫌いの人が、猫好きで犬嫌いの人よりも格段に多かった。犬の忠誠心に満足してしまうと、傍若無人なふるまいをする猫は魔物としか思えなくなるだろう。
犬派から猫派への転向は、寛容と忍耐強さを試されるはずだ。
●犬と猫の熟語とことわざ
*犬:負け犬、○○の犬、犬に論語、犬の遠吠え、犬と猿(犬猿の仲)、犬が西向きゃ尾は東、犬も歩けば棒に当たる、夫婦喧嘩は犬も食わぬ、
*猫:猫ばば、猫の目、猫の額、猫背、猫舌、泥棒猫、猫かぶり、猫に小判、猫に念仏、借りて来た猫、窮鼠猫を噛む、猫の首に鈴、猫の子一匹いない、猫の手も借りたい、猫も杓子も、猫可愛がり、猫なで声
*犬と猫:犬に念仏、猫に経、犬は三日の恩を三年忘れず、猫は三年の恩を三日で忘れる、犬は人に付き、猫は家に付く
どちらもあまりいい意味のものは少ない。でも、猫が付く言葉、多いね。
●恒例の犬と猫の歌を
映画「わんわん物語」より挿入歌「ベラ・ノッテ」(1955年)
●「わんわん物語」(Lady and the Tramp)は、1955年公開のディズニーによるアニメーション映画。原題Lady and the Trampを直訳すると「お嬢様と風来坊」という意味である。当時の日本の映画雑誌には「貴婦人と浮浪者」と記載されている。
続編に『わんわん物語II』(2001年、原題:Ladyand the Tramp II: Scamp's Adventure)がある。
ニューイングランドに住むダーリングへのクリスマス・プレゼントとしてディア家にやってきたコッカー・スパニエルのレディ。夫妻の愛情を一身に受けていたが、二人に子供が生まれる。レディは変化に戸惑いつつも赤ん坊を見守る。
ある日、夫婦の旅行中にベビーシッターとして猫好きで犬嫌いのセーラおばさんがやってきたために家を飛び出したレディは野良犬のトランプに助けられる。
生まれも育ちも異なる2匹であったが、やがて互いに惹かれ合うようになる。しかし、レディが保健所に捕まってしまい…。
●ベラ・ノッテ(BellaNotte)
レディとトランプが一緒にスパゲッティを食べる有名な場面を初め、随所で使われる挿入歌。イタリア語で「きれいな夜」という意味である。作詞・作曲はペギー・リーとソニー・バーク。メロウでドリーミーな曲調と、ロマンティックなその歌詞は多くの音楽家からも愛され、日本では山下達郎や本田美奈子らが彼らのアルバムにその歌を吹き込んでいる。
とりわけ山下は本作を「幼少時代に初めて観たディズニーアニメで、強い思い入れがある作品」と語っており、彼の冬用企画アルバム『SEASON'S GREETINGS』に収録された山下版はのちに「わんわん物語II」の日本版主題歌となり、ビデオクリップが収録されるまでに至っている。(Wikipedia参照)
バーブラ・ストライサント/ミュージカル「キャッツ」より「メモリー」
●「キャッツ」は、世界で興行的に最も成功したミュージカルのひとつ。原題は『CATS』。
マンカストラップ、ラム・タム・タガーといった個性的な猫たちが都会のごみ捨て場を舞台に、踊りと歌を繰り広げる。人間が一切出てこない型破りの演出と振付に、観客も最初は戸惑っていたがやがて大ヒットとなった。
イギリスの文学者T・S・エリオットの詩集「キャッツ - ポッサムおじさんの猫とつき合う法(The Old Possum'sBook of Practical Cats)」に対しアンドリュー・ロイド=ウェバーが曲をつけた。 しかし、一部の曲は演出家トレヴァー・ナンらによって作詞されている。代表曲「メモリー」はT・S・エリオットの未完の草稿を基に、トレヴァー・ナンが新しく書き下ろした歌詞である。
ロンドンでの初演時には娼婦猫のグリザベラをジュディ・デンチが演じる予定であったが事故で出演できなくなったため、代役としてエビータの主役を務めたエレイン・ペイジ(現在67歳、写真)が抜擢され、彼女の歌う「メモリー」が世界的なヒットソングとなった。
日本では劇団四季によって1983年に東京都新宿の仮設劇場であるキャッツ・シアターで初演された。このキャッツ・シアターは日本初のミュージカル公演用の仮設劇場であった。振り付けは山田卓が手がける。
以降、東京と全国で上演され続け、今年の8月22日、北海道四季劇場で上演中、通算9,000回を達成した。(写真)
2016年3月21日に千秋楽を迎え、2016年7月からは新たに大阪四季劇場での開幕を予定している。
●最後はこんな映像を。
*犬のビックスさんに背中をなめてほしい赤ちゃん。あぐらをかいてドスンと座る様子からは貫録さえ感じられます。しまいには「足りない」と言わんばかりに、犬に寄りかかっていき……。ビックスさん、お疲れさまです。
*赤ちゃんと、そばにいるネコ。うねうね動くネコのシッポに興味を持った赤ちゃんが触ると、ネコは赤ちゃんをあやすようにシッポを動かします。52秒ごろの動きはまるで「どうぞ触って」と言っているよう。
*仲睦まじい犬と猫