昔、東京の個別進学塾で生徒を教えていたことがあります。
そこを辞めることにした時に室長に辞めることは担当の生徒には言わないでおいてくれと言われました。
自分は担当していた生徒には事前に話しておいた方が良いと思っていました。
しかし、室長にそのように言われたので、最後の授業の時まで辞めることは言わないでいました。
最後の授業の終了時に生徒には辞めることを言いました。
そして、教室を出ました。
その後、室長から
「先生が担当していた中学生の女の子が先生の辞めることを知って大泣きされて困った。」
というのを聞きました。
このことは自分にとっては勲章の一つです。
生徒には悪いことをしたな。
という思いがあります。
でも、もうひとつ、そんなに頼ってくれていたのか
という思いで、喜びも感じました。
うれしかったです。
こういうことが働きがいと言えるのかもしれません。
その生徒にとっては、自分は信頼できる先生だったのかもしれません。
ありがたいことです。
慕ってくれていたのかもしれません。
うれしいことです。
働きがいというのはこういうことなのかもしれません。
これからも頑張っていこう。
と思える。
そんな出来事でした。
それが今でも頭に残っています。
それが一つの糧になっているのかもしれません。
そういうことが働いていくうちに多く体の中に残っていく。
そのひとつひとつが働きがいの種になります。
種はいつか花を咲かせます。
どんな花が咲くのかは分かりませんが。
2024/01/16
