小学4年生の生徒が
「先生、因数分解って知っている?
友達が因数分解ができるって言ってきたんだけれど、すごいよね。」
と言ってきた。
「すごいね。」
と答えておいた。
でも、基本的な因数分解ができるということは本当はそんなにすごいことではない。
基本的な因数分解は、かけ算、たし算、ひき算ができれば小学4年生でもできる。
因数分解はゲーム感覚でできるから楽しくできる。
因数分解は中学3年生の5月頃に学習する。
基本的な因数分解は先ほど言ったように、それほど難しいものではない。
四則計算ができる小学4年生なら、基本的な因数分解はできる。
ではなぜ因数分解は中学3年生になって学習するのか。
因数分解を学習した後に2次方程式を学習する。
2次方程式を解くためには因数分解が必要になる。
平方根もできるようになっていなければならない。
それで初めて2次方程式が解けるようになる。
2次方程式の利用では文章を読んで考えて式を作る。
この式を作る力が重要になる。
計算はあくまでも作った式を解くための道具でしかない。
式を考える力が必要。
この考える力があるかが重要。
2次方程式を考える力は小学4年生にはない。
だから、因数分解の基本的なことができるということは驚くようなことではない。
小学4年生で因数分解ができるということ=すごいこと
ということにはならない。
学年を超えて学習すること。
それは、今の学習が物足りない人ならば良い。
今の学年の学習が完全ではない人。
そんな人は今の学年の学習をしっかり理解するということがいちばん必要なことになる。
先のそれもちょっとしたことをかじるようなことはそれほど有効ではない。
ただ 興味を持つこと。
先の学習をするということで優越感を感じること。
先の学習がどんな内容か知ること。
これらは先の学習をして感じることになる。
周りのみんなが学習していないことをしている。
できるようになっている。
知っている。
それらのことが優越感になり、学習意欲につながる。
それなら良い。
忘れてはならないことは、
今の学習することの理解がおろそかになってはいけない。
ということ。
十で神童十五で才子二十過ぎれば只の人
