「書く力」と同様に国語の力で必要なことのひとつに「読解力」があります。
読解力をつけるには、
「本をたくさん読むこと」
「辞書をこまめに引く習慣をつけること」
が言われます。
これにはひとつ条件がつきます。
「長い目で見れば」という条件です。
つまり、読書や辞書の効果が出てくるまでには時間がかかるということです。
子どもが本を読むようになっても効果を性急に求めないことが重要です。
読解力はすぐに目に見えて現れるようなものではありません。
まずは読書好きになって、読書を続けることが大切になります。
では、短期間で国語の点数は上げることができないのか。
というと、そうでもありません。
まず、指示語、接続語を意識して文文章を読むようにします。
指示語は何を示しているのか。
この接続語がくるときは何を意味しているのか。
そんなことに注意しながら文章を読みます。
段落の要旨をまとめる。
設問を先に読んでから内容を読んでいく。
以上のことを意識してみるだけでも効果があります。
また、「目・指・声」の三つを使うことも有効です。
テストでは問題文を目だけで読みます。
速読のためにはこれは必要なことです。
ただ、目だけで問題文を追っていると、文章の内容を的確につかみにくい傾向があります。
そこで、指と声も使うようにします。
問題文も設問もすべて、指(ペン)でなぞりながら読んでいきます。
そのとき声も出します。
と言ってもテストでは声を出すことはできませんので、心の中で声を出すようにします。(唱える)
それに加えて、設問の答えだと思った箇所にはペンで線を引いて設問とつなぐようにします。
指示語の内容を問われていたならば、答えの部分を線で囲んで、指示語に当てはめて文が正しくつながるか考えます。
「どういうことですか。」
「なぜですか。」
のような設問の場合には答えの語尾は「~こと」「~だから」になります。
設問の答えに当たるところに線を引いて終わりに「こと」「から」と書いておきます。
視覚により答えが導きやすい状態、ミスの少ない状態を作るわけです。
この方法は最初のうちは面倒かもしれません。
繰り返して行って、無意識に実行できるようになれば確実に点数は上がります。
ただ、線を引いて、それでできたと思ってしまいがちです。
そこは注意が必要です。
あくまでも内容理解のために線を引いているという意識は持っておいてください。
これは、他の科目でも通用しますので、勉強する時に意識して行うとよいでしょう。
