ずっと自分の脚についていた、見えない足枷。
それはとても私を動きにくくするけれど
それは同時に、温かさもあった。
それはとても、心地よくて。
それがあれば、安心できた。
それがあれば、幸せでいられた。
本当は、ずっと前に取れていたはずの足枷。
でも、それだけはずっと認める事ができなくて
自分だけで、それをつけているつもりだった。
―――――――― それは、偽りという名の魔法。
けれどそれは、たとえ熱を持っていたとしても
自分のココロを満たしてくれるほどの温かさはなくて
それは、私を幸せになんてできなくて。
―――――――――― そう、魔法だったんだ
けれど、その魔法はもう終わり。
忘れられない人の
忘れられない言葉によって
その魔法は解かれたんだ。
その魔法使いは、私に足枷をかけた人で
その足枷は、その人にしか外せない。
もう、偽りの温かさなんていらないよ。
それが私の、正直な気持ち・・・。