セロトニンは幸せホルモン
とも言われ、
心の落ち着きや安定をもたらしてくれます。
また、セロトニンは睡眠ホルモンである
メラトニンの前駆物質で、
睡眠にも重要な神経伝達物質です。
セロトニンの生成はまずは
タンパク質の摂取から始まり、
分解されたアミノ酸の一つである
トリプトファンが脳内に入った後、
代謝されてセロトニンが生成されます。
このことから、
タンパク質の摂取は睡眠改善に重要
ということなのですが、
人間の身体は実は
そんなに単純ではないのです。
アミノ酸のトリプトファンから、
セロトニンを経て
メラトニンまでの代謝経路の中で、
セロトニンはある酵素によって分解され
バランスを取ります。
セロトニンを分解する酵素は
MAO（モノアミンオキシターゼ）
という酵素で、
MAO遺伝子により合成されます。
ただ、このMAO遺伝子は人によって
遺伝子多型と言われる変異を持つことがあり、
個人個人でその酵素の分解速度が様々なのです。
酵素活性が速い人もいれば遅い人もいる…
速ければどうなるか？
セロトニンの分解が進みすぎて
すぐ枯渇してしまいメラトニンが作れず、
さらに、セロトニンの分解副産物として、
アンモニアが生成されます。
そしてアンモニアは
不眠を引き起こします。
遅ければ、
セロトニンの分解が進まず、
蓄積して過剰になります。
そして、セロトニンは過剰になると、
今度は
イライラさせたり、
緊張を引き起こしたり、
落ち着かなかったりして、
これまた眠れなくなったりします。
バランスが大切ということです。
このセロトニンの分解速度は
個人差がありつつも、
遺伝子で決まってしまうわけです。
ただ、これらの遺伝子や酵素の働きを左右するのは
ビタミンやミネラルなどの補酵素や補因子であり、
また生活習慣などで遺伝子の働きが変わることも
重要な事実です。
睡眠に関わる遺伝子は他にもありますが、
これらのことは遺伝子検査でわかります。
何と唾液で検査できます。
そして、遺伝子がわかると、
自分がこれから何を対策していけば良いかがわかります。
一生に一度の検査であり、
遺伝子検査は意義深いといえます。
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