日本医師会(日医)の政治団体、日本医師連盟(日医連)は、夏の参院選比例代表で自民党現職の西島英利氏(62)の推薦を取り消し、民主党新人の医療法人理事長、安藤高夫氏(51)を単独推薦する方向で検討を始めた。今月1日の日医会長選に「親民主」を掲げて初当選し、日医連の委員長も務める原中勝征日医会長が、20日の日医連執行委員会に提案する。ただ、執行部には反対意見も多く、提案通り最終決定に至るかは不透明だ。日医連は昨年1月、採決で西島氏の推薦を決めたが、日医連の規約には明確な決議方法は示されていない。関係者によると、原中氏はこれに着目し「委員長一任」に持ち込みたい考えだという。

 日医会長選で、原中氏は得票率が約37%と3分の1強にとどまったほか、3人の副会長はすべて「非原中」派が当選した。組織内で原中氏の基盤は盤石ではなく、参院選への対応は当初、西島、安藤両氏推薦で決着するとの見方が強かった。

 ところが、民主党の小沢一郎幹事長が「自民外し」を強く求めたという。かつての自民党の牙城を民主党側に引き寄せ、参院選を少しでも有利に戦いたいとの思惑があるとみられるが、提案は日医連に深刻な亀裂を生じさせる可能性もある。【鈴木直】

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