日の名残り
先日カズオ・イシグロの『私を離さないで』を読んで、もっと読みたくなりました。
イギリス名家の執事(!)の生活なんて全然興味わきそうにないように思うけど、それが読み始めたら一気読みだった。
すらすら読める文章とそうじゃない文章。すらすら読めてもつまらない文章に、読み飛ばす本もあるけれど、全ての文章を落とすことなく適度なな速さで読み進むことのできる本って読んでて心地よい。
この『日の名残り』は1990年の出版。今まで知らなかったのは残念だけど、今まで出されたものを短期集中して読むことができる楽しみはある。そしてこれから出されるものは、読んでいきたいと思う作家。
風に舞いあがるビニールシート
この「風に舞い上がるビニールシート」って一体なんのことだろう?
そのイメージの新鮮さと意外感はあるけれど、この短編集の中で、表題作が一番とは思えないなぁ。
私が面白いと思ったのは「守護神」の方でした。
でも、どれを読んでも確かに読み物としては読ませるものばかりだけど、ちょっと作りすぎの感じがしないでもない。