今、大企業の中には
社員のメンタル面をサポートする
「心理福祉士さん」のいる会社が増えているそうです。
その心理福祉士さんにお話を伺う機会があったのですが
いろんなことが重なり、
掲載するはずの記事がお蔵入りになりました。
なので、
今回はお話の一部を紹介したいと思います。
『いま、後輩や同僚と
信頼関係を築けない30代が増えています』
■某大手企業内の
心理福祉士兼内科医・木佐木先生(38歳)のお話
私のところに相談にくる社員の多くは20代女性か30代男性です。
20代女性の多くは、
将来の不安や仕事とプライベートの両立など、
自分の人生に対する悩みを話してくれる方がほとんど。
中には「気分が落ち込みがちで…」という
軽い鬱症状がみられる方もいらっしゃいますが、
深刻な鬱症状がみられる方は、
ご自分で病院へ出向いているようですね。
問題が深いのは30代男性です。
人間関係がうまくいかず、それでも
「自分は間違ってない。こんなに頑張っているのにおかしい。まわりを変えることはできないのか?」
と相談にいらっしゃいます。
そもそも私は一企業内におりますが、
組織や各部署とは何の関わりもなく、
ただ単に話を聴き、共に解決の糸口を探すことや、
深刻な症状のみられる方に病院の紹介状を書いたりすることが仕事です。
しかし私のところに来る30代男性の多くは
自分は悪くないし、そして鬱なんかでもナイ、と主張するので
実はとても手がかかります(笑)
もちろんほとんどの方が病気ではありませんが、
大手企業社員かつ男性にありがちな「プライドの高さ」がとてもやっかいなのです。
特に多い相談は、
「自分は先輩として、後輩たちに対して様々なことをしている。
なのに彼らは感謝もせずに、あげくは鬱陶しいとさえ思っている(だろう)」
といった内容です。
30代男性と20代若手との間には、
先輩後輩という前に
生きてきた環境で埋め込まれた「考え方・感じ方の違い」というものが多く存在し、
30代男性はそれをなかなか認識することができません。
20代若手は「ホンネ」を好み、「個を」大切にします。
競争する人数も少ない世代ですので
平和主義者が多く、
ガツガツしていないことも特長です。
彼らは組織の中では、協調性に欠けるようにも見えますが、
実は本人たちが「仲間うち」と思っている場所では協調できるのです。
一方、30代男性は
団塊ジュニア世代ということもあり、競争を意識してきた血気の多い世代です。
特に大手企業の社員やそれなりの道を歩んでいる方は
激しい競争率を勝ち抜いただけあってプライドは高く、
上手にホンネとタテマエも使い分けます。
「社会での自分(周囲からどう見られているか)」も強く意識しているため、
フットワークが軽く、一見社交的な人も多くいらっしゃいます。
この両者がうまく折り合えない(ことが多い)一番の要因は
「相手への意志の伝え方」での違いにあります。
もともと、
子供や女性は「人のわずかな表情やしぐさ、発音などで相手のこころを敏感に感じ取る」といわれています。
代表的なものをあげれば「女の勘」ってやつですね。
今の若者にもこれと同じようなことが見られ、
若手社員は男性女性とわず「相手の反応に敏感」な生き物なんです。
30代男性は、
ホンネとタテマエをうまく使い分けている「つもり」なので、
社交的さを武器にどんどん若手の中に入っていこうとします。
しかし20代若手は敏感な生き物ですので、
社交的な30代男性が、時に強引な侵略者のようにも思えてしまうのです。
「社交的」であるはずの先輩が
「ホンネとタテマエを使い分け、社会になじんでいる先輩」に見えているのですね。
では逆に、20代若手に好感を持たれる先輩とは
一体どんな人物なのでしょうか?
答えは
「ヒーローではないけれど、がんばっている先輩」です。
強い・たくましい先輩よりも、
悩みながら一緒にがんばろうとする「親しみやすい先輩」の方が
20代若手にはカッコイイと思われるです。
【続】