Balanced Architecture

ITアーキテクトとしてお客様の課題解決をITソリューションでおこなうという提案をする際、いつも感じる事があります。よくよくこの業界で表現される方法として、
「カローラが欲しいと言っているのにベンツの見積もりを持ってくるな」
と言われます。

ITのトータルデザインをする上で重要な概念としてソリューション全体の調和が取れている事が大切と考えます。
私はこれをBalanced Architectureという言葉で表現しますが、お客様の要求に対してアーキテクチャーのバランスが、ITの価値を最大限に高める要因であります。

もう１つの観点がSimplified Architectureです。
バランスとシンプル、これはRFP(Request for Proposal　※提案依頼書）を出す側にも言えることです。

以前、こんな話しがありました。ネット犯罪対策として、犯罪告知されているサイトを検知するシステムを構築する必要があると、総務省から提唱があり、数億円必要、と言われてました。

おそらくはベンダーから見積もりを取って数億と言っているのでしょうが、これを聞いたとある開発者が、「そんなの俺が作れる」と言って、作ったのが予告inです。

もちろん、企業が設計するサイトと個人の設計するサイトでは本質的に違うとは思いますが、往々にしてふっかけられる一例だと思います。

揉め事の解決策は法律家、病気やケガの解決策は医者、というようにITで解決できることはアーキテクトが解決するべきと思いますが、ITアーキテクトの良心に問いたいわけです。
売上を上げるためのサラリーマンとしては、難しい課題なのかもしれませんが、Balanced Architectureという概念を用いてソリューションをトレースしていくことで利用者だけでなく全体最低を計るべき、という事が必要です。