ども、Weです。
最近、クラブでの活動をしていて、選手同士の距離感について感じることが多いので、そのことについて書いてみようと思います。

ではまずお聞きします。
次の上下２つの画像で、攻撃側の立場から見たときどちらが攻めやすいですか？

「どちらが攻めやすいか」なので、答えは人によって若干違うかもしれません。
（そもそもボールがピッチ上のどこにあるかわかりませんしねｗ）
しかし、一般的には下の図の方が攻撃に適しているといえます。

なぜかというと、攻撃側の選手の距離間が近いほど、守備側選手の距離間も近くなるからです。
そのため上の図では、守備側にとって
　　○カバーリングが容易になる
　　○スペースを埋めやすい
　　○プレスを掛けやすい
　　○全体の守備のバランスを崩しにくい
といえます。

攻撃側の立場に置き換えれば
　　○ドリブルなどで１人抜いてもカバーされやすい
　　○フリーで受けられるスペースが狭く、常にプレッシャーを受ける
　　○相手守備のバランスを崩すために、攻撃のバランスを余計に崩す必要がでてくる
　　　　（カウンターの餌食になりやすい）
という状況になるわけです。

逆に下の図では、攻撃側の選手が広がる分、守備側の選手間の距離も広がりますから、
　　○スペースが空きやすい
　　○プレスがかかりにくい
こういうことが言えると思います。
　　

また、基本的なこととして、
　　○ボールの転がるスピードは、選手が走るスピードより速い
　　○人は走ると疲れるが、ボールはいくら転がっても疲れない
ということから、距離間が広いと守備側はボールを奪うために余計な距離を走らされることになります。
したがって、攻撃側は適切な位置でパスを受けられれば、ボールを失うことはないはずです。
上の図は守備側に有利、下の図は攻撃側に有利といえますね。

次の図は、RMがタッチライン沿いでボールを持った状況です。
RMがボールを持ったとき、RSは足元で受けるために寄ろうとします。

上の図では、もともと狭い距離間な上に、そこから寄るわけですから、敵味方含めて狭いスペースに密集します。
ということは、ボールを受けるRSにはすぐにプレスがかかるため、攻撃側にとっては厳しいです。
また、RSが寄ることで守備側の両CB間の距離が広がるわけですが、もともと距離間が狭いため、当然空くスペースも狭いです。

それに対して下の図では、RSが寄るのに十分なスペースがあるので、RSが受けてからの保持が容易になります。
『時間とスペースがある』ということは、それだけ全体が動く時間、飛び出す時間を作れるわけです。
また、RSが動いてできたスペースもかなり広くなるので、そこにLSやボランチが飛び出してくるような展開も作れますね。

例えばFWでは、上の図以外にも、ボランチやバックラインからのくさびを受けるために、相手DFラインから十分に引いて、ボールを受ける準備をしているのをよく見かけますが、ずっと下がった状態では、自らスペースを消して狭くしていることになるわけです。
当然、ボランチが前を向いてボールを持てる状況にできるはずのスペースも消すわけですから、結果『詰まる』わけです。
基本的にはDFラインに近い、高い位置にポジションをとっておき、味方からのパスが来る状況ができたときに、タイミングよく引く・寄る動きをすることが大事です。

『広げた状態から、タイミングよく寄る！』
…今日の格言ですｗ

参考になった～とか、気が向いたりしたら（ｗ）、ぜひ下のボタンをクリックしてあげてください！

攻撃におけるボールポゼッションの基本