京劇は英語で「ペキン・オペラ」と呼ばれる音楽劇で、二百年以上の歴史をもち、清朝の皇帝や皇族から厚い保護を受けて発展。鳴り響く銅鑼(どら)の音と共に、色鮮やかな衣装をまとい、隈取(くまどり)をした役者たちが舞台で動き回るさまは日本の歌舞伎を連想させる。音楽教室 大人
このため、戦前は、日本人の京劇ファンも少なくなかたようで、男でありながら女役を演じた京劇の伝説的な名優、梅蘭芳は日本でも公演しており、作家の芥川龍之介が梅蘭芳の演技を激賞している。今年は、その梅蘭芳の生誕120周年に当たり、漢の劉邦に敗れた楚の項羽と虞姫(ぐき)の今生の別れを描いた人気の演目「覇王別姫」が中国の劇団「天津京劇院」によって東京、大阪、名古屋で上演されている。音楽教室 大人
まさに日本での京劇復興の兆しともいえ、今や東京だけで7000人から8000人、日本全国では何と1万5000人の京劇ファンがいるそうだ。