墨絵に浮かぶ秋の色
福井県との県境にある滋賀県高島市朽木小入谷の小入峠(おにゅうとうげ)(標高820メートル)で31日朝、下界一帯に霧が立ちこめる雲海が現れた。峠付近の広葉樹やブナの原生林は紅葉の真っ盛りで、下界の墨絵の世界と好対照を見せていた。
雲海は放射冷却現象で地表面が冷やされ、地上に濃霧が発生する現象。この日は午前5時過ぎからハイカーやカメラマンらの姿も見られ、幻想的な風景に見入った。
マルタとマリアの家のキリスト
現存するフェルメール作品のうち、サイズの点では最大のもの。画題は『ルカによる福音書 』10章のエピソードに基づく。キリストはマルタとマリアという姉妹の家に招待された。マルタはキリストをもてなすため忙しく働いている。一方で、マリアは座り込んだままキリストの言葉に耳を傾け、働こうとしない。マリアをなじるマルタに対してキリストはこう言った。「マルタ、マルタ。あなたは多くのことに心を配り、思いわずらっている。しかし、大切なことは1つしかない。そしてマリアは良い方の選択をしたのだ」。マリアの頬に手を当てるポーズは図像学的には「メランコリー」を意味し、マリアが裸足であるのはキリストへの謙譲を意味する。