前回の記事ではPDCAサイクルの具体的な意味や、PDCAサイクルのメリットなどを書かせていただきました。今回は効果的な具体的なやり方について記載します。
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PLAN(計画)効果的なやり方

PLAN(計画)というのはその名の通り、計画をたてることです。計画とは、目標を達成するために、「いつ、どうやって」行動するのかを決めることです。
目的に沿って、目標、そして、計画を立てます。もちろん、組織によっては「目標は上から降りてきます」というケースもあるでしょう。
計画には大きく以下の3つの決めるべきことがあります。「目的の明確化」「目標設定」「行動計画」行動計画はそのじのとおりですが、問題は先の2つでしょう。これをおろそかにする人が少なくありません。
目標設定とは、「来月中までのに0冊以上売る」といった具体的な目標を設定することです。人生における目標設定でいえば、「3年間で200万円貯める!」などが当てはまるでしょう。
しかし、この目標設定について意識しぎると、200万円をためることだけに傾倒してしまう恐れがあります。それでは、何のためのPDCAか本末転倒になります。
そこで必要なのが、目的を明確化すること。その200万円はどんな目的のためなのかを明確にしておくことで、手段が目的化する恐れを防ぐのです。これをミッションと呼びます。
進める準備としては、まず目的の明確化を行い、そのうえで目標設定し、最後に行動計画を立てます。
そこで、目標設定の際にガイドラインとなるのが、SMARTの原則です。SMARTとは目標設定に重視すべきキーワードの頭文字を並べた合言葉です。
S pecific = 目標が具体的であれば、実現するための方法や計画を考えやすく何をやるのか?は勿論のこと、誰がいつやるのか?なぜやるのか?その点まで明確にしておかないとアクションに結びついていきません。
M easurable = 測定可能(Measurable 計測性,検証性)量で測れること,あるいは検証可能であることです。達成した証拠があればいいのです。
A greed upon =「 達成可能な 」 という意味です。現実的で,達成には特別の努力を要するものであることが望ましいです。
R ealistic =その目的達成が,目的達成にとって意味がある(寄与できる)ことがいいです。現実なゴールでかつ、数字として達成できそうになっている、
「必死取り組んだうえでできる」「それが達成できるとワクワクする」というレベルができます。
T imely = 達成期間が限定され,期限が決まっていることが必要です。明確に期限をつけることが必要です。
目標を元に、今度は計画を立てます。目標達成に向けて実行の仕方を決めるのです。計画を立てる際に意識するガイドラインが5W1Hです。
DO(実行)効果的なやり方

DO(実行)は行動のことです。Pで計画したことを、実施する段階にあるのがDです。「言うは易く、行うはかたし」といいます。
いうのは簡単だけど、実際に行動に移すとなると難しいという意味です。でも、PDCAにおいては、行動をしなければ始まりません。
とはいえ、行動することと、結果を出すことはイコールではありません。と同時に、その行動は、作成した行動計画とまったく同じである必要もありません。いくらでも想定外が起きるからです。計画通りにいかないこともあるでしょう。
特に今の時代先行き不透明なので、むしろ計画通りにいくことのほうが少ないかもかもしれません。でも、それでいいのです。
この段階では行動することに意味があるのです。特にリーダーの役割は、メンバーがやってみようと思える状況をつくることです。
では、「うまくいかなかった」「計画通りにできなかった」といったといにはどうすればいいのでしょうか?その答えは、この後に説明するCやA、さらにサイクルといった手順にあります。
CHECK(評価)効果的なやり方

PDCAの3段階目である「C=CHECK」は、評価・分析・確認のことです。どのていど実行できているのか、できていないのかを計画に即して評価し、結果・成果を確認すると同時に、どこがよかったのか、また問題点があったのかを探し出します。
Pの段階で具体的な目標設定が大切だと書きましたが、それがここで生きてきます。「お金を貯める」という漠然とした目標だと、どのていど達成されたのか判断しづらいところですが、「お金を200万円貯める」としておけば、「あと20万円足りない」ということが一目瞭然です。
このCを行う上で重要な点が2つあります。まず「正確に評価すること」あたりまえと思っている人がたくさんいますが、実際にはできていないことが多いのです。起きている事実を客観的に正確に評価するのはなかなか難しいことです。
PDCAをうまく回している組織や個人では、「感謝のカード」を書く時間や、記録するための時間を確保しています。つまり、振り返りのための時間を作っているのです。
しかしこの「客観性をもつこと」ができそうでできないことなのです。自分がこれまで身につけてきた知識や業界の常識などによって、自分本位にしか評価できなくなることがあるからです。他人の意見をうのみにしてはいけませんが、同時にそれを排除してもいけません。
ACT(改善)効果的なやり方

PDCAの最後に来る「A=ACT」は、改善です。改善と聞くと、日本が誇る世界の「トヨタ自動車」を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。
トヨタの生産現場で行われる改善は、KAIZENとして世界中に知られ、「自分の仕事が不要になるほどの改善をしろ」という言葉も残されています。
それほど、改善には終わりがないことを意味しています。勘違いしやすい点なのであらためて次項でも説明しますが、PDCAのAは終わりを意味するものではありません。
結果を受けて改善をしたら、確かに終わりだと感じるかもしれませんが、それでは完璧なPDCAとはいえません。
ビジネス、あるいは人生におけるどのような場面でも、「問題がまったくない」ということはないからです。
改善は、マイナスの状況をゼロに戻ることだけではありません。ゼロの状況をさらにプラスにするために何ができるか、考えていくことが大事です。
うまくいっている時ほど、改善のチャンスなのです。うまいやり方はチームのメンバーが同様にできるように標準化を目指します。
「問題がない」と決めつけてしまうことも、大きな問題の一つともいえます。つまり、改善を経てふたたびPに戻ることが重要なのです。
これをすることによって、他人の視点を取り入れることが可能となり、より現状を正しく把握することができるようになります。つまりC(=評価)やA(=改善)の精度を高めるためにFをするのです。
まとめ
いかがでしょうか?いっぱいやることがたくさんあるように思えますが、一つ一つは難しいことはないです。これらのことを何度も何度もこのサイクルを繰り返すことでレベルを一歩一歩げていけばいのです。止まらずにいきましょう。結果は必ずでてくるので、是非実行してみてください。