2023年のワーキングメモリについての論文をわかりやすく要約解説していきます


今回は


「ワーキングメモリ容量に影響を与える要因に関するメタ分析研究」

研究者: Fika Tri Anggraini

発表年: 2023

の論文です





「Factors Affecting Working Memory Capacity: a Meta-Analysis Study」の研究では、私たちの短期記憶の力、つまり「ワーキングメモリ」がどんなことに影響を受けるのかを調べました。


この研究でわかったことは、ワーキングメモリは年齢や、どれだけよく眠れているか、運動をしているか、音楽を聴いているかなどの生活習慣によって変わるということです。

例えば、よく眠れている人や定期的に運動している人は、短期記憶の力が強い傾向にあります。つまり、毎日の生活の中で健康的な選択をすることが、私たちの記憶力をよくする手助けになるということです

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睡眠は認知機能、特に学習や記憶に関連するプロセスの改善に非常に重要です。

以下の研究成果から、思考力を高めるための睡眠の質とパターンに関する有益な洞察を得ることができます。


①睡眠は学習と記憶の領域で特に、認知機能の向上に役立つ可能性があります。睡眠中に学習した記憶の再活性化が行われること、特定の脳波(スローオシレーション、スピンドル、リップル)および特有の神経伝達物質の環境がこれを促進することが知られています。睡眠中に記憶の再活性化を促す手法や、睡眠特有の脳波を刺激する手法、特定の神経伝達物質を薬理学的に標的とすることにより、睡眠中の記憶処理を高めることが可能です(Diekelmann, 2014)。


②睡眠時間の改善(短い睡眠時間から適度な睡眠時間への変更)は、より良い全体的な認知スコアと関連しています。適度な睡眠時間からの大幅な変化(増加または減少)は、認知スコアの低下と関連しています。このことは、適度な睡眠時間が認知機能にとって最も好ましい可能性があることを示唆しています(Hua et al., 2020)。



③身体活動と睡眠の間には認知機能に関連する相互作用が存在し、身体活動は不十分な睡眠が認知機能に与える負の影響を軽減する可能性があります。身体活動により睡眠の質が向上し、それが認知機能の向上につながる可能性があります(Sewell et al., 2021)。



④自己リラクゼーショントレーニングは、高齢者の睡眠の質と認知機能を改善する可能性があります。これにより、コミュニティに住む高齢者の睡眠の質と認知機能を改善するための非侵襲的で単純で安価な治療法が提供される可能性があります(Sun et al., 2013)。




これらの研究結果から、適切な睡眠の質と量が思考力の向上に役立つ可能性があることが示唆されます。特に、睡眠中の記憶の再活性化を促す手法や、睡眠特有の脳波を刺激すること、または自己リラクゼーショントレーニングのような非侵襲的な方法を通じて、睡眠の質を向上させることが効果的です。