昼休みに外を歩くとき、もうシャツ1枚でも寒くない季節になってきました。出歩いた先では、タブレットが活躍しています。

 

さて、今日は空調に使う冷凍機の話をメモしておきます。

 

■蓄熱システムに「氷」を使う場合

 

◎氷が水に変化するときの「潜熱」を利用する。

◎水を凍らせるためにより低温にする必要があり、冷凍機の運転効率、冷凍能力は低下する。

◎0℃の氷1kgが0℃の水1kgに変化するとき、約80kcalの熱を必要とする。

◎「水」に比べて蓄熱容積を縮小することができる。

◎蓄熱槽の中で「氷」が占める割合(体積)を氷充填率(IPF)という。IcePackingFactor

 

■蓄熱システムに「水」を使う場合

 

◎水の温度差による「顕熱」を利用する。

◎水が1℃変化するのに1kcalの熱しか必要としない。

 

 

そして、ちょっと問題を、

 

平成11年

「氷蓄熱方式における氷充填率(IPF)とは、蓄熱槽中に氷が占める体積比率をいう。」(正)

 

平成20年

「蓄熱式空調システムに関して、氷蓄熱方式を採用する場合は、水蓄熱方式の場合に比べて、蓄熱槽を小型化し冷凍機の成績係数を向上させる効果がある。」(誤)

 

→ 「蓄熱槽を小型化し」は正しいが、「成績係数を向上させる」は誤り

 

なかなか本質的な感じ。