凄み・シンバ物語 part 2 | 世界を旅する求犬道人 大真面目だ‼

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世界中「ヨーロッパを中心」の犬を求めて、夢見る真のスーパードックとの出逢いと、育成に、人生の半分を注ぐ我が儘男の生きざまblog

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・ドゴアルヘェンティーノ シンバの成長

真っ白なパピー、シンバ、1日、2日、経つと段々本領発揮、ドタバタ部屋の中をところ狭しと走り回る…

食欲も旺盛、ロットワイラー、ドルフの物まで盗りにいく始末、子犬とは言え、マジケンカ並みにドルフのご飯を奪いにいきます。

結局、部屋別で食べさせる事に、

ドルフは、既に半年、シンバより4ヶ月お兄ちゃんです。【ドルフも素晴らしいロットワイラーでした】

共に切磋琢磨し、ライバル心を燃え上がらせながら成長、

ドルフは、おっとり、シンバは活発、2匹の時は、神田川、戸山公園、

シンバ一匹では、戸山公園、代々木公園、特に代々木公園の深夜散歩は日課です。

毎日の事ですが、シンバ君、何かとやらかしてくれました。とは、いえ、深夜の代々木公園、昼間とはうってかわり、なかなかのマナー違反者が現れます。

犬ノーリード、デバガメ、通常変質者、ホームレス変質者、等々、毎日行っていると、色んな人を見る事が出来るし、遭遇します。

ある時、ノーリードの柴犬と遭遇、飼い主がいる気配無し、すっと目の前に現れ、シンバに近付き顔を見合せる事数秒、オイ、一人か?
と私…

すると、いきなりガウガウと始まり、僅か4ヶ月に満たないシンバ君にあっさり柴犬君抑え込まれます。

えっ、たかだか4ヶ月弱にやられちゃう?

すると、すいません、と声が…飼い主の登場です。

あんたの犬?  はい、見当たらなくなって探してました。

すると、目の前に拡がる光景に、驚いている

あんたの犬から掛かって来たんだよ!

まだ子犬ですよね?   そうだよ、3ヶ月半過ぎたところだよ!!

何ていう犬ですか?  ドゴアルヘェンティーノっていうんだよ!

すいませんでした。と、飼い主、

良いよ、だけど、私達みたいな人間ばかりじゃないから、成犬は、気を付けてノーリードにしないとトラブルの元だよ、

また、ある時は、ジャーマンポインターのノーリード君と遭遇、シンバ生後5ヶ月弱、

成犬からの洗礼、

いつも通り、代々木公園の真夜中散歩、走る音が聞こえてきたと思うと、やや大きめな犬がシンバ君の目の前に、嫌な予感、

私、こらっ、お前飼い主は?

シンバ君もヤル気満々です。

ジャーマンポインター君、私の顔色を伺いながら、シンバにずんずん近付きます。

サイズはほとんど変わりません。

飼い主の大きく呼ぶ声がしたと思った瞬間、始まりました。

ガウガウもほどほどに、がっぷり四つに組む様に互いに咬む、

飼い主追い付き、目の前に、

すいません、うちは良いですけど、

飼い主さん、ぎゃーぎゃー叫びながら首を持って引き離しに掛かります。

私もシンバ君の首輪を持ち引き離そうと努力しますが、シンバ君の口の固さと、身体の力強さに驚き、えっ、既にこんなに力が強いんだ!
と、内心思いながら、2匹を分け、ジャーマンポインターの飼い主さんが何度も謝りながら、
この子もひつこくて、と、発する言葉に、少々イラつき、申し訳ないけど、ひつこいのは良いけど、弱いのにひつこいと殺されますよ!!

うちのまだ5ヶ月ですよ!

5ヶ月の犬相手に良い勝負してるようじゃ自慢にもならないよ!

ジャーマンポインター飼い主の女性でしたが、えっ、子犬ですか?

ですよ!

驚きの表情と、恥ずかしい思いの顔を見せながら、去って行きました。

水道まで行き、身体を見ると、頚の後ろ側に傷が少々、シンバ君、ケロッとして私の顔を見ながらオヤジ、ボク頑張ったよ!!

と、言わんばかりに、大きな口を広げた笑顔で私を見つめます。

お前強いなぁ、頑張ったね!

身体全身を叩きながら、なぜ回し、また、一緒に走り、1時間半の日課散歩終了!!

身体も段々大きくなり、闘争心も持つ様になって来た事もあり、そろそろ猪に当てて行きたいなぁ、と、

埼玉県の本庄児玉に有った、松本猟犬訓練所に電話を入れ、行く事に…


ドルフとシンバを連れて初の猪対面へ

わくわくドキドキです。

シンバ君、やってくれるんじゃないか、と、期待するオヤジ、

じゃ、猪出しますね!

すると、出てきた猪見てビビったのは人間、

えっ、デカ過ぎじゃない?

牙もガッツリ有るし、  汗

松本訓練所の息子さん、大丈夫ですか?

と私に聞く、

私、初めて当てます。

えっ、本当ですか? 

ですよ!!

うちの猪は、犬には相当数当ててますから犬慣れして強いんです。と、言う、

しかも、180㎏有ると言う   汗

とりあえず、せっかく来たんだから入れてみよう…

シンバ来い!いくよ!

すいません、人は止めた方が良いので、犬だけ入れて下さい。

で、シンバだけを投入!

何も分からずシンバいつもの如くスタスタと入って行く、

すると、足を止め、臭いをやたらとる

少しずつ少しずつ奧に奧に歩を進める、

すると、5メートル程先に、生まれて初めて見る生き物が…

シンバ君、チラッと、巨大猪を見る、

私もフェンス外から固唾を飲んで見守る

大丈夫かな、殺されへんやろな、やっぱり出すか?

あれやこれや考え悩んでるうちに、シンバ君、恐る恐る猪に近付く、

その距離僅か30センチ、猪、全く見て見ぬふりしながら地面をまさぐっている

ぐっとシンバが、一気に鼻面に寄る、と瞬間猪に強烈な捲りを喰らう、

ギャワン、という鳴き声と共にシンバの身体が2メートル程上にものの見事にぶっ飛ぶ!!

地面に叩きつけられたシンバが固まり動けない、私も、汗汗汗汗

シンバ、目を見開き完全に放心かつ恐怖が全身を覆っているのが解る

すいません、出します。

急いで、猪を中に誘導する訓練所の息子、

すっ飛んで中に入り、シンバを抱き抱え連れ出す、

シンバの心臓上から大丈夫大丈夫と声かけながら、擦りまくる

しばらくすると落ち着き、私を見上げて顔を舐める

なんだろう?   我が子を巨大な怪物にやられたような…強い復讐の念と自責の念が交差する、私も初めて経験する苦い感情が帰りの車の中で身体をえぐる…

この時に、犬の心を育てる、作る、事の重要性を初めて悟ることに…

続く…