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仕事探しが趣味のWork-Collecterです。


今回はパソコンの家庭教師のお話です。人と接するのは苦手なので、実際にお客さまとどう接すればいいかということは考えないようにしていました。今までも特にどう接したらいいかなどとは考えずに教えてきました。その時々で、その場その場でその人にとっても今、どう教えたら一番いいのかを考えながら、一歩一歩進めて行く教え方でやってきました。

もしかすると、考えてしまうとおじ気づいてしまいそうだと、どこかで思ってたかもしれません。


半月くらい掛けて、生徒募集の入稿の手続きをしていきました。

そして、いざ発売当日です。

私はすぐに連絡が取れるようにして待機していました。


けれど初日は、連絡は来ませんでした。

『まあ、初日なのですぐにお客さんは来るわけないな。』

そう思ってその日は過ごしました。


次の日は『もしかすると数日後になるかもしれない。』と早くも弱気になり始めていました。

そしてその日も、その通りに連絡なしでした。


そうしているうちに5日目の金曜日になりました。

半ば諦めつつも『今日は来るでしょう。』と変に納得している自分がいました。

けれど、その思いも虚しくケータイは静かなままでした。


考えてみますと、連絡が来るなどということは全然根拠のないことで、逆に来ない方が当たり前なのですよね。

『それが、現実なんだ、世の中そんなに甘くない。』としみじみ思い知らされたのでした。


そのまま土日も何ごともなく過ぎていったのですが、実はホッとしていたのが正直な気持ちでした。

一週間の間に、勢いで始めたものが現実味を帯びてきていたのです。そうなってしまうと怖い気持ちが持ち上がり、内心逃げ出したいとまで思っていたのでした。


そうは言ってもやはりやらないといけないと思い、週明けには再度募集の準備を始めました。

そうしている最中の火曜日のことです、電話がなったのは。

最初は何の電話かわかりませんでした。さすがにもう連絡は来ないだろうと思っていたからです。それでも話し始めればすぐにわかり、日にちや時間、やりたいことなどを簡単に聞き、打ち合わせの日にちを決めました。

その方は建築会社の社長さんで、windowsでExcelの書類を作成していきたいそうでした。

ついに恐れていたことが、もとい、念願の第一歩が踏み出せました。決まってしまうと不安よりも嬉しさが先に立つ、というより嬉しさでいっぱいになっていました。


この一歩はこれからの自分にとっての大きな一歩でした。