メフィスト賞作品というのは、いつだって興味をそそるもの。
これもご多分に漏れず、だったんだが、なぜかいままで手に取っておらず。
二度と戻らない青春時代。教室に響く声は生の証。
夏休みが終わる直前、山田が死んだ。飲酒運転の車に轢かれたらしい。山田は勉強が出来て、面白くて、誰にでも優しい、二年E組の人気者だった。二学期初日の教室。悲しみに沈むクラスを元気づけようと担任の花浦が席替えを提案したタイミングで教室のスピーカーから山田の声が聞こえてきた──。教室は騒然となった。山田の魂はどうやらスピーカーに憑依してしまったらしい。〈俺、二年E組が大好きなんで〉。声だけになった山田と、二Eの仲間たちの不思議な日々がはじまった──。
【第65回メフィスト賞】
【本の雑誌が選ぶ2024年度上半期ベスト10第1位】
【第11回山中賞受賞】
【未来屋小説大賞第2位】
【王様のブランチBOOK大賞2024受賞】
いろいろな賞があるんだね。それはともかく。
馬鹿馬鹿しい面白さ(高校生男子ってたいがいおばかなんだろうね)と、心臓が縮まるような切なさが、正味キツイ。
もし山田の立場だったら、と思うと、ほんと苦しい。
和久津もきちんと救われただろうか。
ラストに明かされる真実、私も和久津と同時に気づいたよ。