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  就活開始が早すぎたなんて『ない』
     ①素直であることが大事
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■就活に「早すぎ」はない
今回から8回シリーズで、これから就職活動(以下、就活)に臨む学生さんがいま何をすべきかということについて書いていきます。3年生になると、「来年のいまごろは就活かー」という話題も出てくるでしょう。しかし、何をすべきか、何をするか・・・という実のある話になることは少なく、さらに、実際に何かを始める学生はいっそう少ないのが実状です。そんな皆さんにとって「気づき」になるようなものを提供したいと思い、執筆することにしました。

シリーズタイトルは、「就活開始が早すぎたなんて『ない』」です。著者が就活をした時期を含め10年間にわたって就活生をみてきました。志望企業に内定を果たす学生がいる反面、後悔して就活を終える学生を見てきました。また、おととしには就活本を出版しましたが、執筆の過程で私が指導したことのない内定者のお話も多く聴きました。

志望企業に内定した学生でも、「ギリギリで対策や準備が間に合いました」と話す人がいます。
志望企業にご縁がなかった学生の多くは、「就活を始めたのが遅かった」と話します。
しかし、誰一人として「就活を始めるのが早すぎた」と話した学生はいませんでした。

著者は、大学1年春にいわゆる「就職予備校」のようなものに2か月通い、就活を開始しました。大学2年時からは志望業界でアルバイトを経験、OBOGにも早くから話を聴いていました。それでも、志望業界の試験では苦戦しました。内定はいただくことができたものの、「滑り込みセーフ」で準備が間に合ったにすぎないと思っています。


■2012の就活、成功した人間の共通点
早すぎることはないということを繰り返しても意味がありませんので、今シーズンの就活をもとに説明しましょう。今シーズン、私が開く「就活ゼミ」には、全国から様々な方がいらっしゃいました。なかには、名古屋から3回連続で通ってくれた学生もいましたし、下関から来た学生もいました。この場を借りて御礼を申し上げます。

さて、見ず知らずの社会人が開くセミナーに参加するような意欲的な学生であっても、就活では明暗が分かれました。その「分水嶺」、つまり、志望企業や志望業界から内々定をいただく学生と、そうでない学生が出てしまうのです。これは、どんな就活支援団体でも有り得ることです。「予備校に通ったから必ず志望大学にいけるわけではない」といえば、わかるでしょうか。
その分水嶺になっているのは、非常にシンプルなことでした。

 1.素直である
 2.自分の足で稼ぐ
 3.油断しない

ちなみに、就活ゼミが支援する際に心がけているのは「裏技や秘密といった情報に惑わされず、社会に出るための本質を理解した学生を育てる」ということです。インターネット上に溢れる情報には、学生の目をひくために「裏技」「秘密」「誰もが知らない」といった言葉で虚栄心を煽るものが少なくありません。しかし、私たちはコツコツと学生に向き合って見つけた「基礎」こそ大事にしたい。当たり前のことを言っているようで、それを愚直に追求し、学生に伝え、ともに成長していくことを大切にしています。だからこそ、誰もが思いつくような3つの共通点を、胸を張って説明しようと思います。


■素直であるということ
まず「素直である」ということです。私も30そこそこ、人間性も成熟していませんので、これまでは人柄に関する評価を有為な学生の指標として説明するのは避けてきました。しかし、やはりよく見ていくと何よりもこれは大きいなと思うので僭越ながら言わせていただきます。

「素直であれ」と、言うは簡単ですが行動するのは非常に難しいことです。志望度の高い企業・業界、例えば女子学生に非常に人気の高いオリエンタルランドを例にとってみたいと思います。エントリーシートを書いている学生に「昔からミッキーが好きって言われても、そんな学生は“ごまん”といるんだがね」とアドバイスしたとき、失敗する学生はムッとします。しかし、成功する学生は「どこが悪いのか教えてください」と、教えを請うことができます。思いが強い分、盲目的に企業を好きになてしまうのでしょうが、これは非常に危ない。企業が欲しい人材の要件は、会社や会社がプロデュースするキャラクターへの愛の深さではなく、そういったものを活用して「いかに稼ぐか」を考えられることです。そうなってくると、企業やキャラクターへの「愛」は、むしろ足かせになることすらあるのです。

アドバイスを素直に受け入れること、それは志望動機だけではなく自分自信をアピールする際にもいえることです。就活の面接では、「自己紹介をしてください」と言われることが多く、その「自己紹介」は自分が企業にいかに貢献できる人材かを効果的にアピールする場になってきます。リーダー経験の多い学生にいえることですが、「●●をしました」という大きな実績をアピールすることで自分の器の大きさを示そうとする学生が毎年います。私も、そんな学生でした。「これだけ大きいことをやってきた、代表も経験した、だから俺はデキる人材だ!」と。しかし、社会人から見れば大したことをやっているとは思えないことのほうが多い。そんな指摘をすると、自信家の学生はムッとする。もしくは、以後の就活ゼミには来ない。これは損だと思います。「実績誇示病」とでもいうような状態にあることを自覚し、効果的に自分をアピールする方法を学べば、いくらでも納得してくれる社会人はいるはずです。しかし、学生として少し大きなことを仕掛けたという自負が、そのような素直な態度を阻んでしまうのです。

この文章を、いま(3年生の前期)読むということは、就活に対する意欲も高いはず。インターンシップを受けようと意気込んでいる方も多いでしょう。そういった、才能や自信のある皆さんならわかるはずです。皆さんがこれから立ち向かっていくフィールドは社会人の世界です。学生から見ればAway(アフェー)、価値判断の尺度は学生のそれとは異なります。相手のフィールドで戦うからには、相手のことを知らなければいけない。社会人の常識から見た学生の活動はどういうものなのか、社会人から見た学生のマナーはいかに低いのか・・・そういったことに思いをめぐらせ、できれば周囲の社会人とそういった対話を行っていただきたいです。


■就活の現場における「素直」と「素直でない」
素直の反対語は「偏屈」だそうです。就活において「偏屈」な人間はそうそういません。そこまで我を通す学生がいるなら、軽蔑の意味を込めて「尊敬する」と言いたくなります。

しかし、だからといって「素直」な就活生ばかりかというと、そうとはいえません。共感できないことはやらない、億劫なことはやらない・・・こんな学生が非常に多いのです。例えば、企業のOBOGに会って話を聴くことが大事だとすすめたとします。就活を題材にした漫画「銀のアンカー」でも同様のことが書かれていますが、社会人のサイドは多くの人がOBOG訪問をやってほしいと思っています。しかし、現実にOBOG訪問をする学生は半数に満たないのが現状です。就職情報サイト「ブンナビ」の調査結果などを参照していただければ一目瞭然です。

著者を含め就活ゼミの社会人と内定者のスタッフは、皆「OBOG訪問をしなさい」と指導します。それでも、きちんとOBOGに会う学生は少ない。「会いにいった?」と、メールなどで確認して初めて「いまから頑張ります」という学生も少なくありません。それは、「素直でない」学生です。言ったことをまずやってみる行動力が欠如しており、その時点で「2」に挙げた「自分の足で稼ぐ」学生との大きな差を作ってしまいます。次回に話しますが、自ら動く学生が最も強い学生です。


■就活を面接1回で終えた学生の「素直さ」
IT系の企業を目指している学生がいました。大学までスポーツ競技として一輪車に励んできた学生で、就活には少し出遅れたといって就活ゼミにやってきた学生です。彼は、スポーツ競技として一輪車に挑戦し、自己を高めてきたという経験を持っていました。

「どうしても第一志望の企業に入りたい」、そのために何をすべきかと質問を受けました。まだ就活の初期段階だということもあって「万単位の字数で自分史を書いてごらん」とアドバイスしました。ちなみにこの方法は、私のオリジナルではありません。中谷彰宏さんが『面接の達人』で毎年繰り返し就活生に推奨している方法です。私自身は就活のとき、これを実践せず苦労しました。逆に、就活ゼミをともに立ち上げた友人は、この方法で自己を見つめなおし、早々に志望企業に内々定を果たしました。

毎年の就活ゼミで、「どうせみんな書かないよなー」と思いながらこの方法を提示します。案の定、書くのは1割もいません。一輪車の彼は、5万字書いて持ってきました。彼は、書き上げた自分史を友人や先輩、社会人に見てもらいながら行動特性は何なのか指摘してもらって自己分析につなげました。私も、都内のファミリーレストランでそれを読みました。彼が、目標達成に向けて率先して改善を図ることのできる人間であること、常にトップを目指すが、その行動が伴っているため周囲の共感を生んで大きな支援を得られていることが5万字ににじみ出ていました。その5万字を600字程度にまとめた自己PRで面接に臨み、一発内定を果たしたのです。

一方、この作業をおろそかにしたために苦戦した学生が非常に多い。「なぜ書かないの?」就活時代の自分も同様ですが、数万字という膨大な分量を書く覚悟ができず、最初からあきらめてしまって書かないのだといいます。しかし、そのツケは就活終盤でまわってきます。決定的な場面で「本当にこの仕事に就きたいの?」という質問でたじろいだり、自己PRが表面的な内容になっていることに気づいて就活中盤から再び自己分析を行ったりするケースが見られます。

素直に取り組んでみるか、少し躊躇するか。その差は社会に出てからも大きな差を作り出します。

今回は、就活に臨む上で素直であることの大切さを説明しました。ちなみに、3回かけて、成功する就活生の共通点としてあげた3点に沿って説明を行い、その後5回にわけて自己分析の方法やエントリーシートの書き方、それに面接で気をつけるべき点について書いていきたいと思います。

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┼─読んでわかる!就活の基礎
┼┼⑧いまから間に合う作文対策
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ESについて2回に分けて書きました。8回目の今回は、以前書いたものをベースに作文対策について書こうと思います。作文は、マスコミ業界や広告業界でよく出ていますが、今シーズンでも旭化成がESで課題として出題するなど民間企業全般で出てくるものです。しかし、対策を十分に行う学生が少なく、差がつきやすいのが実情です。マスコミ対策が遅れている学生さんにとっては、作文での失点が致命傷になり、早急な対策が必要です。


■文才は不要、必要なのは「継続する力」
 作文試験で高得点をとる人は、文才が豊かな人だと思うかもしれません。私は、そう思っていました。しかし、文才がなかった私でも、先輩などに添削してもらううちに書くことに慣れ、たまには良い得点をもらえるようになりました。
 ちなみに、マスコミ業界に入る前の段階では、文才は要らないと思います。入社してから世の中の出来事をそれなりにわかってもらえるような文章で書く力をつければ良いですし、マスコミ業界には変な癖のある文章を書くぐらいならまっさらなスキルで入社してくれたほうが良いと思っている人も少なくないと言います。業界に入って毎日のように書くことを求められてようやく力がつき、本物の文章力が養われるものです。必要なのは、現在の才能よりも、継続する力だと思っています。
 私の場合、大学1年生のときに早稲田セミナーのマスコミセミナー(基礎編という全6回のライトなもの)で1回見てもらった程度で、3年次に「作文講座」を大学で受講した程度でした。しかし、この3年次の先生の指導もあって内定できたと思います。就職活動で作文試験が課されたのは、小学館(ES段階と筆記試験段階で2回)、日経BP(筆記試験段階)、東急エージェンシー(ES段階で。筆記は受験せず)、テレ朝(ネットエントリー)、NHKでした。テレ朝の「結婚したくなるようなプロポーズ」という、意図が読み取れずにありきたりなことを書いて不合格だったもの以外は通過できました。作文力は、人並みはずれた力を持っていたわけではありませんが、それなりではあったのかなと思います。私が心がけたのは、ごく普通のことですが、参考までに書いておきます。

■就職活動の作文は、自己PRです
 私の母は国語教師です。父もそうでした。そのため、夏休みの最後はみっちりと読書感想文の指導を受けました。それ以外の宿題にはタッチしない母でしたが、読書感想文と書道だけは、専門分野とあってかなり厳しく指導を受けたのを覚えています。
 皆さんも小・中学校で作文を書いた経験があると思います。小学生が書く作文と就職活動の作文の違い、それは優等生的な答案が必ずしも良いとは限らないという点です。
 清書前メモを作り、構成をしっかりと考えてから書く点など、基本的な技術を習得するところまでは同じです。小学生のころ、私は泣きながら感想文の下書きを何度も書きました。そうすることで、構成力のある、ほかの児童が書かない突っ込んだ内容の感想文を書けたと思っています。
 しかし、考えをうまくまとめ、優等生的な発言を並べれば入選した小学校時代とは違います。少し極端な言い方をすれば、誰もが書くような内容・誰もが考えるような内容をうまくまとめるといったものは評価されません。就職活動の作文は「自己PRにつなげる」必要があります。就職活動のひとつの関門であるわけですから、自分の強みや個性をアピールするものに仕上げなければなりません。小説家のように、丹念に情景を描写しようとも、叙情的な技巧的な表現が溢れていようとも、自身の体験を簡潔に伝えるものには勝てません。作文はマスコミ業界で多く課せられますが、マスコミ業界は学生の中から将来の文豪を発掘しようとしているのではありません。わかりやすく伝える力があるかどうか、その一点に尽きます。


■作文試験の大前提 ~5つの大事なこと~
 では、どのように書くか。
 先ほど申し上げたとおり、簡潔明瞭が大原則です。エントリーシートと同じです。短い文章を積み重ねて事実を伝えるのが効果的です(ちなみに、面接もそうです)。学生の作文を添削していると、日々書き慣れているレポートや論文と同じように、難しい言い回しを使ったり一文を長くしたりしている場合が多い印象を受けます。たかが800字や1000字の作文に、一文が80字を超えるような文章があったのではバランスに欠けます。
 作文が上達する秘訣として、以下の5つをあげておきます。

・何よりも、数をこなす(量は質に転化する)
 練習の回数をこなすことを心がけてください。多く書く。大学1年の冬、コミュニケーション論やジャーナリズム論の研究所に入るときのことです。選考に際して、400字の作文提出が求められました。お題は「しなやか」、どう書いたら良いかまったくわかりません。私が受けた指導はシンプルでした。社会人のOBに、とりあえず1本書いて持って行きましたが、見た瞬間にダメだしの嵐。「意味がわからない」、アドバイスもせずこう言いました「とりあえず、数日中に10本書いて持ってきて」。
 10本も書けないと思いますよね。正直。しかし、がんばって書きました。9本目、10本目ともなるとネタが思い浮かびません。しかし、そうして10本書き上げたとき、作文のコツが見えかけました。もちろん、そこからまた直される日々が始まったわけですが、コツが見えるには10本、1本のネタを完成させるには20本は書かないと無理だと思います。

・添削を受け、ストックを持つ
 作文を書いたなら、必ず誰かの添削を受けましょう。しかも、自分のことをあまり知らない人や、年配の人、文章を日常的に書く業界の人などが良いと思います。作文は、わかったつもりになって書いていることが多く、そういった「わかったつもり」に気づいて指摘してくれるのは、身の回りにいつもいる人よりも、あなたのことをあまりよく知らない人であることが多いです。
 その上で、添削を受けて終わりではなく、一回添削を受けた答案をもとに、最低もう一度は書いてみましょう。書く→添削→書く…といった作業を通じて、どんなネタにも転用可能なネタを2,3本持ちましょう。これをストックと言っています。自分自身の体験で、アピールできそうなものを選び、自己分析を通じて出てきたあなた自身の「ドラマ」を作文として描けるようにしておきます。何度も添削を受けるうちに、より凝縮された濃い内容の文章でストックが完成されていきます。そのストックが、例えば「伝える」というテーマでも「失敗」でも、「成功」でも使えるような発想力、論旨の展開力を身につけていきましょう。

・具体的に書くことを忘れない
 また、具体的に(=読み手のイメージを喚起するようなものを)書こうということも大切です。作文の題は「私の友達」「宝物」などといった具体的なもので、書きやすい場合もあります。しかし、マスコミ業界の企業の中には、「発」などと抽象的な1文字を課すものもあります。いずれにおいても、自己体験に基づいてPRをしていくという方針に変わりはありません。テーマが見えているため、「発といえば」「発見したと」「私の出発点は」のようにテーマの文言(ここでは「発」)を連呼してしまう人もいますが、それは上手な文章とはいえないでしょう。具体的なドラマにちょこっとだけ、ひょっこりとさりげなく「発」の字があるような文章が、意外性もあって読み手の心をつかみます。こう書くと、技巧が必要なように感じるかもしれません。しかし、先ほど述べた「ストック」を築いておけば、テーマの文字から書く内容を連想するのではなく、「ストック」というコアな自分をアピールできるネタからテーマの文字にすりあわせていくことになるので、それほど難しくはありません。

・上手な文章にふれ、正しい日本語を身につける
 興味のあるテーマについてで良いので綺麗な文章・日本語として正しい文章を読みましょう。本は最適の教材ですが、私はテレビニュースの言い回しを聞くのが気軽に出来るトレーニングとして良いと思っています。口語の言い回しは、書きことばに比べて優しい言葉が多く、作文になじみやすいからです。
 テレビのニュースは、聞き手にわかりやすく伝える工夫が随所に見られます。私も、ニュースでアナウンサーがどう伝えるかを参考にしながら文章を書いています。たとえば、NHKはニュース原稿をホームページで公開しています。いまは疎遠になっている地元の話題などを見ながら、表現を確認してみましょう。

・とりあえず、日記でもブログでも何でも綴ってみる
 学生の文章を見ていて思うのですが、少々難しい話なども含めて日記やブログを綴っている学生は作文の上達が早いです。これは、エントリーシートも同じです。文章力を磨くつもりで日記を書き、先輩などから講評してもらうのが良いと思います。ちなみに私も、mixiで日記を書くことで文章を少しでも上達させたいと思っており、マイミクの皆さんには迷惑でも毎日1回は日記を更新して、仕事とは違うタイプの文章を書き慣れるようにしています。


■作文試験シミュレーション(書き始めまでの15分)

 作文試験で心がけたことを、NHKが出題した作文の問題に沿って考えます。

[NHK03年春 作文、お題は「発」]

 試験開始です。でも書きません。

 <すぐに書き始めなくてよい>

ほかの学生が書き始めました。それでも泰然自若です。なぜか、まずはどんな構成にするかメモを仕上げます。それから書いても遅くはありません。

 お題に戻りましょう。とりあえず、思いつくまま「発」を書きます。
   発見 爆発 発覚
   発明 発車 一発
   出発 発射 連発
   発生 発電 発言
   発展 先発 後発 ・・・
 たいそう貧弱な語彙ですが、数分もしないうちに20個近く出ました。でも、これは使いません。自分だって思いつくようなものは、周りの学生も使うからです。 たいていの人間が考えるような言葉を使って書くと、読み手が飽き飽きしてしまうと考えていました。マスコミ業界は、常に面白いモノを求める狩猟採集民族集団だと考えています。彼らが食べたいような美味しいエサを、ちらつかせなければ食いついてくれません(ちなみに、このエサの置き場は「文頭」がベストだと思います)。
 とりあえず、2文字は誰もが使うと考えてとりあえず3字以上で考えて、30個目くらいに出てきた「一触即発」を使って書くことにしました。でも、まだ書きません。ここまで5分ですから。

 次に構成を考えます。冒頭はカギカッコで入った方がいいかな。突飛な一言で入るか。うーん・・・。読み手を引きつけつつ、話の内容がバラバラ遺体のような無惨な構成に陥らないように考えていきます。コツはひとつ。自分の何をアピールする話にするのか。アピールする内容が決まれば、その内容を具体例として作文で展開すれば良いのです。また、エピソードを楽しく読んでもらえるような文章は、数字や発言、状況描写を盛り込むことで生まれます。このような情報の盛り込み方を考えましょう。

 とりあえず、自己PRのサブでいつも用意していた、学園祭にあわせてゼミで共同論文を書いた話なら喧嘩もあったし、「一触即発」ぽい話にまとまるな--と思い、それで行くことに。ここまで開始から10分です。そこから構成をメモして、盛り込むキーワード、具体例を決めてようやく書き出します。

 ここまで15分。書き始めた学生の中には原稿を半分ほど書いて行き詰まって消し始める人も出てきましたよ。「すぐ書くな」は、3年のときにお世話になった作家の先生のアドバイスでした。試験当日になって、さぼりがちだった授業の恩師に感謝したのは言うまでもありません。


■補足)意外性に富む内容なら何でも良いというわけではない

 オリジナリティーは必要だとしても、唐突な内容には抵抗が生まれます。

 たとえば私の体験。
 「イスラエル人と共謀して、メロンを輸入する会社を起業しようとした話」は、なんだなんだ??と驚きを与えるには十分なネタでした。しかし、そこに自分らしさも含まれていない体験でした(ちなみに断念しています)。この内容を使って作文を書いたとき、講師の先生(脱サラして作家になった方でした)は『ネタはいいんだけど、展開力のないネタだね、こりゃダメだ』とひと言。この経験から、地味な経験でも自己PRにつながるもののほうが点は取れる、合格できると思っています。


■最後に ~とりあえず1本書いてみましょう~

 とにかく、書いてみないことには始まりません。週に1本はこなすように心がけないと力はついてきません。私の会社の先輩は「作文無敗」と自負していましたが、その方いわく、「どんなテーマが出ても、3つのネタで書けた。この3つはマスコミ就職の予備校の先生から完全に高得点が取れるといわれる水準までブラッシュアップした」とのこと。数をこなすことです。何回も書いて批評を受けることで、だんだんと作文のコツやツボがつかめてきます。そんな瞬間が来たとき、一気に成長します。
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┼─読んでわかる!就活の基礎
┼┼⑦ESの書き方・その2
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就活支援を専門とする企業のなかには、「指導2時間2万円」「添削1回5千円」というものを発見しました。資金に乏しい学生さんが多い中、この高設定はどうなんでしょう。しかも「いま○万円払って参加することが生涯賃金数千万の差につながる」などと言われては、学生も悩んでしまうと思います。商売にしているのだから仕方ないかもしれませんが。

さて、学生さんのESを添削しています。旭化成、伊藤ハム、東洋新薬・・・企業の知識が皆無なので、その都度企業のHPを見たりしながらイメージをつかんで書いています。もちろん、学生さんが足で稼いだ情報をふんだんに盛り込んでくれていればよいのですが、いまの時期はまだそこまで企業研究を深められていないものも散見されます。少しでも早く、企業研究に着手してください。

過去に添削したESをもとに、書き方の実践的なアドバイスをしたいと思います。一部内容を変えて質的には同レベルのものです。

【学生から添削依頼のあった自己PR】
私は仲間とともに困難を乗り越えることにやりがいを感じる人間である。大学1年時からサッカーチームに所属しているが、メンバーは初心者がほとんどで、試合でミスを連発し、なかなか勝つことができなかった。高校までサッカー部に所属していた私は監督にチームの強化を依頼された。チームの問題点は守備力の低さである。ミスがなくなればある程度優位に試合を進められると分析し、守備を重点的に練習した。しかし、週1回の練習に予定が合わず参加できない人もいて、なかなか結果が出なかった。そこで私は練習を週2回にすることを提案し、どちらか都合のよい日に参加してもらうことにした。私は両方に参加することもあり負担が増えたが、都合が合わない日は高校時代のチームメイトに指導を頼んで練習を重ねた。結果として参加率は上がり、守備力も大幅に強化され、勝てるチームができてきた。そして昨年、チーム結成7年目にして初の大会優勝を勝ち取ることができた。チームで困難を乗り越え、目標を達成した時の充実感は非常に大きい。監督にありがとうと言われた時には思わず目頭が熱くなった。今後も仲間とともに困難を乗り越えて大きな達成感を味わえるような仕事をしたい。

全体で502字ですね。構成のを見ると、いくぶん整理されているように見えます。
 1.やりがいを感じる人間だ(1文/33字)
 2.サッカーで選手強化を任された(2文/98字)
 3.守備力を挙げようと奮闘(5文/200字)
 4.結果、優勝し、充実感が大きい(5文/171字)となっている。
バランスは悪くありません。結果の部分はもう少し短くて良いですね。この時期にしては書き方を心得たESです。

しかし、「やりがいを感じる人間だ」というのは、性格の表明であって強みでもなんでもありません。最初の一文こそ大事なので、言葉を変えましょう。学生は、「充実感」「やりがい」という言葉が好きです。自分の強みをストレートに言葉で示すほどの自信はないかもしれませんが、「やりがい」などとぼかして言うと話は綺麗だし良い人に見えると思うのでしょう。しかし、性格の表明と強みを示すことは違います。自分の強みを明確に示しましょう。

さらに言うと、ESのなかに書いてある練習回数を増やすということは、どのチームでも誰でも考えることです。ここで考えるべきは、「練習を増やすことに困難があったが交渉して練習を増やすことを決めた」という方針で書くか、「練習に工夫を加えて、メンバーが練習に出てくる雰囲気を作った」というような方針で書くのかということ。どちらも困難を乗り越える姿を書くことはできますし、強みのアピールもできます。前者であれば交渉力・調整力の証明が可能ですし、後者であれば創造性(要は工夫するという意味で)・柔軟性の証明になります。この具体例を入れないと、あまりにありきたりな「回数を増やした」という平坦な事実だけになってしまいます。仕事は必ずといっていいほどチーム戦です。どういうスタイルで仕事をするのかを、ESにかかれた学生時代の経験を通じて面接官や試験官が脳内で社会人になったその学生の姿をイメージできるようにしてあげるのが重要です。

文章のリズムとして、過去形だらけになっているから平坦さが増してしまう。過去のことであるのは確かだが、文章のリズムを持たせるのであれば、1つか2つは現在形の文章を入れる必要があると思います。これはテクニックの話ですが、過去形だけの文章というのは工夫を感じませんので注意を。

※以上のことをふまえて添削したら、文字数が増えてしまいましたがこんな感じになりました。

【第一添削を行った自己PR】
仲間を奮い立たせ、チーム一丸となって困難を乗り越える力があります。大学では、サッカーチームに所属しています。当初は大半が初心者で、試合ではミスを連発する弱小チームでした。高校までサッカー部に所属していた私は、監督にチーム強化を頼まれました。試合やノートを見て分析すると、問題点は「守備力の低さ」にあると気づきました。「ミスを減らせば、そこそこの攻撃力があるから勝てる」と、データをもとに説得して守備練習を強化することになりました。しかし、週1回の練習では予定の合わないメンバーも多く、なかなか結果が出なかったため、練習を週2回に増やします。他のサークルの代表も務める私には負担ですが、「やって見せ、引っ張る」のモットーで極力練習に参加しました。都合が合わない日は高校時代の仲間を呼ぶなど、責任をまっとうすることを心がけました。練習がきつくなる分、モチベーションを保とうと「日本代表もやっている練習」を入れて興味をそそるなどの工夫を心がけました。3か月後にはメンバーの参加率も上がり、守備力も大幅に強化できました。そして、チーム結成7年目にして港北区の大会で優勝するまでに成長したのです。この経験から、誰よりも練習することでチームの信用を得る大切さを学びました。社会人となった後も、仲間を大切にし、個々のやる気を上げることでより良い結果を生み出すよう心がけます。

※これで580字です。内容は充実したものの、少々くどい内容になったきらいがあります。また、ESの標準サイズである400字(これは、面接で話す標準尺でもあります)でコンパクトに表現する必要もあります。ということで、もう一回添削してコンパクトにします。ちなみに、少々長めのESを書く際はこれでも良いかなと思います。

【第二添削を行った自己PR(400字に圧縮)】
仲間を奮い立たせ、チームで困難を乗り越えます。大学では、サッカーチームに所属しています。当初は試合でミスを連発する弱小チームで、数少ない経験者の私は、監督にチーム強化を頼まれました。試合や記録を分析し、課題は「守備力の向上」だと気づきました。しかし、週1回の練習では守備練習に特化することはできず、練習を週2回に増やすよう提案しました。他のサークルで代表を務める私には負担ですが、「やって見せ、引っ張る」のモットーで極力練習に参加しました。また、地味な練習が多いので、「日本代表もやっている練習だよ」などと話して興味をそそる工夫を心がけました。この結果、練習に参加するメンバーも増え、去年夏には港北区大会で優勝を収めたのです。この経験から、誰よりも練習することでチームの信用を得る大切さを学びました。社会人となった後も、仲間を大切にし、個々のやる気を上げることでより良い結果を生み出すよう心がけます。

これでジャスト400字です。

添削する際に自分が考えたこと、どこを見ているかなど「添削する者の視点」で書きました。面接をする人や評価する人の見方はまた違います。もっとシビアに○か×かで数秒のうちに判断を下します。そこで×をつけられないようにするには、せめて○をもらえるようにするにはどんな内容を盛り込まなければならないかを考えて書く癖をつけましょう。

「就活ゼミ」アメブロをご覧の皆様


皆様、新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

    「就活ゼミ」~就職活動で大事なこと~-2013年 ご挨拶

そして、就職活動中の皆様におかれましては、厳しい戦線を乗り切って「春」を迎えられることをお祈り申し上げます。


本年も、慶應義塾大学を中心としてセミナーを開催し、学生の皆さんに少しでもためになる時間を提供できればと思っております。


就活ゼミは10年目のシーズンを迎えています。22年には友人の就活支援団体とともに書籍出版を果たすことができました。本年は、就活ゼミ独自の2冊目の出版を目指し、執筆にも取り組んでいく所存です。


あらためまして、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

就職SWOTというHPがあります。SWOT分析の要領で企業を見ようという試みを実践しているものです。閲覧した人が投稿した情報の蓄積で、SWOTが形成されていきます。

このページに、ミクシィ・アメブロに掲載中の就活ゼミの「読んでわかる」が掲載されています。

第1回の内容はこちらから見ることができます。
http://swot.jp/shinsotsu/blog/6486/

就職SWOTは、大学時代にご縁のあった酒井君が運営しています。ぜひ、SWOTもご覧いただきますようお願いします。

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┼─読んでわかる!就活の基礎
┼┼⑥ESの書き方・その1
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5回目までは、主に就活に臨む意識および準備について書きました。OBOG訪問は就活中も実施するものですし、自己分析も常に変化させていくべきものです。しかし、就活序盤にきちんとした意識や考え方を持たなければ、道を誤る確率が高くなります。そういった思いから、くどいとは思いつつも意識や準備についてじっくり書きました。

【「紙の面接」は、添削を受ける・手本を見すぎない】
さて、今回から2回は、エントリーシート(ES)について書きます。ESは「紙の面接」とも呼ばれ、すでに選考は始まっています。選考の最初だからといって、通過して終わりというものではありません。経験から言いますが、入社後に配属された先の上司が私のESのコピーを持っていました。「献血が趣味なのか、変なやつだな」「ゼミで国際政治の勉強を頑張ったということは、海外勤務希望なんだな」などとからかわれました。選考だけでなくその後もつきまとう非常に重要なものです。

ESは出来・不出来の差が出やすいものです。面接は、本番で人の助けを借りることができませんので「出たとこ勝負」になります。しかし、ESは何度でも推敲できます。このため、面接以上に差がつきます。そして、きちんと添削を受けているものとそうでないものは、くっきりと差が出ます。学生が書いた当初のESは、どことなく自分にしかわからない表現があって読みにくいのです。

「添削を受けているものは、社会人の手が入っているように見えて良くないのでは」という学生の意見を聞いたことがあります。しかし、添削済のESであっても、企業に読んでもらうために一生懸命手を尽くしたことこそ大事です。しかし、ESを誰にも見せない学生が多いのが実状です。添削してもらうのが恥ずかしいなどと言って、相談しないままに企業に提出する学生や、締切ぎりぎりに書き始めて添削してもらう時間がない学生などもいます。自己分析のしかたなども含め、ESの書き方をきちんと学び、そのうえで添削を受けるよう心がけてください。少なくとも、締め切り5日前には一度書き上げるくらいの余裕を持ったほうが良いものを仕上げることができます。

 学生の中には、ESを安易に考えているひとも少なくありません。「要は“書類選考”だから通過しちゃえば別にいいんでしょ?」などと思わないでください。ちなみに、「書類選考に通過したESを紹介」というような書籍もありますが、書類選考に通過するのはそれほど難しいことではありません。また、「内定者のES」といって紹介しているものもありますが、内定した学生のESがすばらしいかと言うとそうとも言い切れません。ある企業を受けたとき、先輩に添削してもらうことなくESを出してしまいました。提出後に読んでもらったところ、「このESじゃ落ちたな、全然だめだ」と言われました。しかし内定しました。最悪のESでも内定することがある、だからこそ内定者のESが素晴らしいと信じ込まないことが大事です。また、手本を見すぎると、志望動機などの書き方がほかの学生と似てしまい、独自性を出しにくくなります。ほかの人も同じような内容を見て真似しようとするのであまり参考にしないほうがよいと思っています。

【瞬殺されるES・目にとまるES】
人気企業ともなると数千・数万の志望者を選考しなければなりません。最初にESを提出させる企業が大半ですが、担当者はどうやってESを見ているのか・・・ということが大事になってきます。

「1枚あたり数秒しか見られないこともある」

学生がいかに真剣に書き上げようとも、このような選考の現場で「じっくり読む」のは不可能です。数秒で判断されることも致し方ありません。

ただ、数秒で判断しても、それなりの確度で優秀な学生のESをピックアップできています。やはり、練りに練って作られたESは、書き出しから率直に伝えたいことをぶつけていて、読みやすくなっています。

【思い切って「私は」を削除しよう】
自己PRを例に考えてみましょう。見た瞬間に読む気が失せるES(=瞬殺されるES)は、書き出しが「私は」「私の強みは」であることが非常に多い。自己PRというのは、強みをアピールしてくださいという設問なのですから、「私」以外の誰のことを書くのでしょうか。算数の簡単な足し算問題で、回答欄には数字だけを書きます。そんなとき、回答欄に「答えは3です」と書いているようなものです。くどいですし、不要な言葉というわけです。もちろん、相当の筆力があればこのような書き出しでも素晴らしい内容に仕上がっているかもしれません。しかし、読み手を読む気にさせない書き出しでは選考を通過するのは難しいということを覚えておいてください。

「私は」という言葉を多用する人が少なくありません。もし、手元に書き上げたESがあるならば「私は」「私の」という言葉をすべて削除してみてください。文章全体の5%から10%、なかには15%もの分量を占めていることがあります。同じ字数制限で書く場合、5~10%の損失は大きい。400字の自己PRで10%といえば40字、1つの文を入れることができます。100点満点で評価してもらうとき、どんなに頑張っても90点しか取れないのでは勝ち目が薄い。最初は違和感があるかもしれませんが、思い切って「私」を削りましょう。

【書き出しで差をつける、しかし注意が必要】
一方、目にとまるESは、「予備校で1000人を指導し、相手の見えないニーズを引き出すことを強みとしています」など、これから何を書くのか、どんなエピソードをもとに何を伝えたいのかがわかるような書き方になっています。きちんと書かれた冒頭の一文は、蛍光ペンや赤ペンで書くよりも、シールや写真で装飾するよりも大きなインパクトを与えます。

ただ、やりすぎは禁物です。目にとまるものを書くべきだとはいいつつも、奇をてらいすぎて意味が伝わらないものでは本末転倒です。

「山手線の駅で例えると、上野です」という自己PRを提出した学生がいました。ほかでもない、私です。上野には動物園もアメ横も落語もゲーセンもある、そして色んな地方を結ぶターミナルだ。そんな上野のイメージをもとに、老若男女あらゆる世代のニーズに応える情報発信基地だ…というアピールをしたかったのですが、全く伝わりませんでした。表現におぼれてしまった一例です。このESを出した企業は、面接で自己PRについて全く触れてくれませんでした。

【ESはテレビCMのようなもの】
ここまで書いてきたことをもとに言いますと、ESはいわば「テレビCM」のようなものです。テレビCMは、限られたほんの短い時間の中で価値を存分に伝えることが求められます。近年の日本のテレビCMは、商品の価値をことさらに喧伝せず、余韻を持たせるようなものが多くなっていますので、かつてのテレビCMといったほうが近いかもしれません。

商品を購入する際、どのように選ぶでしょうか。たとえば、車。テレビCMで、外国の西洋風のしゃれた街を颯爽と駆け抜ける車を見ただけで、ポンと数百万円の現金を差し出すなんてできません。やはり実物を見て、ほかの車とも比較して、その上でできれば試乗して買うのだと思います。

テレビのCMで印象が鮮明に残っていると、その車を買いたくなるものです。ESも、目を引く魅力がある、なんか良さそうな学生だという印象を持って初めて、企業側は「話を詳しく聞こうじゃないか」と決意する(=面接に呼ぶ)のです。さっきの例でいえば、車屋さんにいって商品の実物を見る、触るという段階が訪れるというわけです。

良いテレビのCMの条件を書き出してみます。
   わかりやすい
   買う気にさせる工夫がある
   印象に残る
   オリジナリティーがある
   具体例が豊富だ
   イメージがわきやすい
   共感できる
そっくりそのまま、良いESの条件といえます。身近なテレビCMなどを自分のアピールに活用するとどうなるか、そんな転用を考えるとブレイクスルーが訪れるかもしれません。

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┼─2013年3月卒業向け
┼┼  第1回 就活ゼミ
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「就活ゼミ」が開催するセミナー、今年は12月10日に開始します。

就活ゼミは2002年に慶應義塾大学で結成された就活支援団体で、今年10年目を迎えます。セミナーと丁寧な個別指導(ES作文添削・模擬面接・GD演習)で、就活生に「真にためになる」支援を心がけてきました。その成果は、去年11月に出版社から本を出すまでに至っています(アマゾン・短縮URL⇒ http://goo.gl/6g6F2 )。

セミナーは例年、大手金融や商社、新聞・放送といったマスコミ業界に内定者を輩出しています。開催地の慶應義塾大学だけでなく早稲田大学や立教大学、遠くは京都・広島などからも参加していただきました。12月1日に本格的な採用活動がスタートし、「就活ゼミ」もセミナーを始めることとしました。

第1回は12月10日(土)午後、さっそく模擬面接やエントリーシートの書き方指導など実践的な内容に取り組みます。今後、年内は17日と23日に実施し、2012年も土曜日を中心に開催していく方針です。

今回は3本の柱でお送りします。
 〔1.就活に臨む最高の意識を作る〕
  高い意識とモチベーションを持って臨むための方法をお伝えします。
 〔2.序盤の武器「落ちない面接術」の習得〕
  第一印象で差をつけ、選考で不利にならない方策を演習します。
 〔3.面談形式による自己PRの添削・作成〕
  講師等が面談しながら自己PRを作成します。

場所、時間等は以下の通りです。

 日時 23年12月10日 午後2時~午後6時
 場所 慶應義塾大学三田キャンパス大学院棟
    ※場所は当日確定です
 集合 午後1時45分 中庭の銀杏の樹
 申込 ミクシィのメッセージでご送付ください

参加希望の方は、ミクシィ「就活ゼミ」コミュニティ管理人・うっずまでメッセージにてお伝えください。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=3272915

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┼─読んでわかる!就活の基礎
┼┼⑤OBOG訪問で差をつける
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【サークルのOB会の一風景】
サークルのOBOG会で、なかなか社会人に話を聞きに行かない学生を多く見ます。1,2年生はまだ就活も近くないですし、華の学生時代を謳歌すれば良いと思います。しかし、就活を控えた3年生がそのような状況では困ったものです。社会人の隣で、「語学の講師がひどい」だとか、「誰が誰と付き合い始めた」という話をしている姿を見ることもあります。「就活、大丈夫?」と、助け舟を出す気すら失せてしまいます。

さて、今回のタイトルは「OBOG訪問で差をつける」です。OBOG訪問をせずに就活を終える学生も多いようですが、成功する学生の多くはOBOG訪問を通して多くを学んでいます。そして、就活ゼミでも、OBOG訪問会を開いたり、個別に志望業界のOBOGを紹介したりして学生を支援しています。ここでは、OBOG訪問がなぜ必要かという説明から始めて、OBOG訪問の進め方を書いていきます。

【就活生の過半数はOBOG訪問しないという「愚」】
まず、データをお示ししましょう。就職情報サイト「ブンナビ!」は、「最新活動動向調査」で自己分析やセミナー参加などをどの程度の割合の人が行っているのかを継続的に調べています(参照:https://bunnabi.jp/2012/research_top.php)。結果を見ると、昨シーズンの就活生がいかにOBOG訪問を実施していなかったかがわかります。

2011年2月1日から9日にかけて行われた調査で、OBOG訪問を「した」と答えた学生は21.5%、5人に1人程度しか実施していないことがわかります。6月の調査でも39.5%ですから、就活生全体の6割はOBOG訪問をせずに就活を終えていることになります。
リソースは異なりますが、PICASO『カリスマ内定者100人の告白』(主婦の友社)を読むと、カリスマ内定者と呼ばれる就活に成功を収めた学生は反対の行動を採っていることがわかります。OBOG訪問をしたかどうかの質問があり、訪問した学生が78人と圧倒的多数を占め、しなかったと答えた学生は12人しかいませんでした。

話は変わりますが、喫茶店などでリクルートスーツ姿の学生を眺めていると、インターネット上の企業のページやパンフレットだけを見て志望動機を書いている学生を多くみます。チラっと内容を見てみると「経営理念に共感」「社員が活き活き」などの言葉・・・陳腐です、情報収集不足です。OBOG訪問は、実際に働いている方から自分しか聞けない情報を収集することができる点で非常に有益です。訪問している学生の志望動機は、企業に入って何をやりたいのかをストレートに書いているものが多く、高評価を得ているように思います。


【しない理由「怖い・恥ずかしい」は論外】
OBOG訪問をしない学生に、なぜ訪問しないのかを質すと、「知らない人にオファーするのが恥ずかしくて」「断られるのが怖くて」などと答えます。そんな意識なら社会人にはなれない、そう言って突き放してしまいたくなります。

仕事を始めると、初対面の連続です。営業職であれば1日100件の飛び込み訪問を課す会社も珍しくありません。「間に合ってます」などと門前払いされるのは当然です。コンサルタントとして担当する企業は知らないことづくし、ゼロから学ぶことがたくさんあります。記者であれば夜討ち朝駆けで警察官や検察官の自宅のチャイムを押さないと特ダネは取れません。どのような仕事でも多かれ少なかれ、知らない世界に飛び込んでいく力というのは「強み」ではなく「ふつうの力」として求められます。

とはいっても、学生の皆さんに「社会人ならこうだ」と押し付けるのは酷かもしれません(実際の就活ゼミでは要求していますが)。そこで、誰でも簡単にOBOG訪問に取り組んでもらいたいという思いから、「OBOG訪問マニュアル」を作成しました(参照・http://ameblo.jp/woods-shukatsu/entry-10858632288.html)。その内容をもとに、OBOG訪問の進め方について説明します。


【OBOG訪問の進め方(前編)】
<OBOG訪問すべき社会人を探す>
学生の中には、「うちの大学には、あの企業のOBOGがいない」などと言って訪問することを諦めてしまいがちです。しかし、OBOG訪問は、同じ大学ないし同じゼミ・サークル等のOBOGだけしかできないものではありません。本気で志望する企業であれば、様々なアプローチを検討・実践してみましょう。ゼミやサークルだけでなく、このような形もあるのだという例を紹介します。

1.アルバイトなど課外活動をもとにしたOBOG訪問
例えば、マスコミ志望の学生が民放のアルバイトで知り合った女性アナウンサーにOG訪問したという例があります。また、アルバイト先が仕事でお付き合いしている企業の社員に話を聞けるよう頼み込むことも可能です。

2.家族・友人・知人のツテ
意外と馬鹿にできないのが、家族や友人知人の紹介です。自分の家族・親戚、友人知人の家族・親戚まで含めると、広い範囲の業界をカバーできます。ゼミの友人から「父親が商社に勤めている」と聞き、志望する友人4,5人で訪問したというケースがあります。サークルの友人の父親が銀行の課長、叔母がキャビンアテンダント・・・などといった具合に探っていけるので試してみてください。

3.就活サークルのツテ
他の大学に通う学生と接触できる就活サークルも外せません。就活ゼミでは、大学の垣根をこえた交流を勧めています。鉄道業界が第一志望の学生がいました。サークルやゼミではOBOGがいないという話を切り出したところ、ある学生が「紹介しようか?」と手を挙げたのです。この学生、このときのOBOG訪問を糧にして鉄道業界に内定を果たしました。就活サークルは、意欲の高い学生が集まっていることが多く、ギブアンドテイクの関係が作りやすいというメリットもあります。

余談ですが、ここまでで書いたのはOBOG訪問の「はじめの一歩」として講じるべき手段です。しかし、2人目・3人目にお会いしようとするとなかなか手詰まりになることも多いのが現実です。一度お会いしたOBOGに、他の方を紹介していただくという形式で、築いた人脈を拡げていくことも心がけてください。

<どきどきしながら訪問を申し込む>
電話で申し込む場合と、手紙やメールで申し込む場合が考えられます。実際にお会いするよりも、この申込の段階が緊張したと話す学生も多くいます(緊張しすぎて申し込まずに終わった学生もいます)。ここでは、電話とメールの例を紹介します。

〔電話〕
・はじめまして、私、○○大学○○学部3年の@@@@と申します。突然のお電話失礼いたします。ただいま、お話してよろしいでしょうか。
  ↓
・現在、就職活動に取り組んでいまして、■■様の勤務されている●●社に興味を感じました。
  ↓
・(サークルのOBOG名簿を拝見し)、■■様が●●社にお勤めとわかり、ぜひとも仕事内容ややりがいについて直接お会いしてお話をうかがいたいと思いました。
  ↓
・大変お忙しいことと思いますが、お会いしてお話しをうかがいたいのですが、お願いできませんでしょうか。
  ↓
 ☆日時・場所などを確定させる☆
  ↓
・突然の申し出にもかかわらず、ご承諾いただきありがとうございました。それでは、▲月▲日▲▲時に、@@@@にうかがいます。どうぞよろしくお願いいたします。
・それでは失礼いたします。

〔メール〕
=ここから=
株式会社 就活ゼミ
人材育成部 営業2課
吉田慶一 様

突然のメール、失礼いたします。○○大学○○学部3年の@@@@と申します。

現在、就職活動に取り組んでいます。そのなかで、(セミナーに参加したことがきっかけで・採用ホームページに書かれている業務内容に魅力を感じ)貴社に興味を感じました。

(サークルのOBOG名簿を拝見し)、■■様が勤務されていると知り、ぜひとも仕事内容ややりがいについて直接お会いしてお話をうかがいたいと思い、メールを送らせていただきました。

大変お忙しいことと存じますが、●●様にOBOG訪問をさせていただけませんでしょうか。就職活動で私は、誰でも閲覧できるインターネットの情報に頼らず、自ら動いて企業について知りたいと考えており、ぜひともお話をうかがいたいのです。ご承諾いただけるのでしたら、この先3週間ほどの期間に、●●様にお会いしたいです。

ぶしつけな、しかもメールでお願いするという失礼な形を採ってしまい大変恐縮ではありますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
=ここまで=

手紙が最も相応しいとは思いますが、スピード感に欠ける点があります。いささか礼を失していると解釈される危険はないとは言い切れませんが、電話かメールでも応じるOBOGが大半ですので実践してみてください。なお、メールの場合、署名は顔文字などを使ったものではなく、シンプルなものを使うようにしましょう。


【OBOG訪問の進め方(中編)】
<質問を考える~仕分けと仕込み~>
訪問日が確定したら、OBOG訪問で「しか」聞けないことを訊くための作業を始めます。忙しい合間を縫って会ってもらうわけです。インターネットで一次情報を入手できるような内容は頭に入れておき、当日は直接質問することは避けましょう。

例えば、給与や福利厚生については各企業がホームページ上に掲載していることがほとんどです。また、社員数や経営理念・社是などもホームページで確認できます。そういったものは、質問候補から除外していきます(仕分け)。業界内での位置づけや特色ある取り組みは、新聞や書籍などである程度情報を仕入れ、その上で、関心のある分野でわからなかったことを訊くというスタンスで臨みましょう。事前に調べられる部分と、当日質問する部分を分けるのも仕分け作業の重要なポイントです。また、お会いする方がどういう方か、学生時代のことや現職の部署など事前に把握できる内容は確認しましょう。銀行業界で「マスリテール事業部」に所属するOBOGがいたとします。その「マスリテール」とは何なのか、概要だけでも知っておけばOBOGに会ってからの対話内容がより濃いものになります。

その上で「仕込み」に入ります。お会いして確認する基礎情報と、志望動機を作る参考にする情報を中心に組み立てます。基礎情報とは、入社してからの職務経歴、現在取り組んでいる主な仕事、業務のサイクルや典型的な1日の過ごし方などです。そして参考にする情報とは、仕事でやりがいを感じることや苦労することとその具体例(企業秘密に抵触しない範囲で)や、入社してからわかったこと・ギャップなどを聞いていきます。また、当日までに志望動機を作って持参し、OBOGに聞いてもらうことも重要です。「まだまだ未熟なので・・・」などと謙遜せず、企業研究が途中であっても最新の志望動機を聞いてもらいましょう。どの部分の詰めが甘いのかなど指摘してくれる優しいOBOGがたくさんいます。

<本番へ>
そして当日を迎えます。お会いするまでの時間で、グーグルニュースなどのサイトで企業関連の最新ニュースが出ていないかを確認し、服装や髪型などを確認して待ち合わせ場所に向かいます。

OBOGにお会いして、話を聞きます。その際、注意すべきことがあります。それは、インパクトのある言葉に惑わされないということです。銀行業界のOBOGが「融資を通してお客様に寄り添うことがやりがい」というと、そっくりそのまま志望動機に使える「聞こえのいいフレーズ」をいただいたかのように思ってしまいます。また、商社のOBOGが「日本のプレゼンスに貢献しているって実感できる」と話せば、カタカナ言葉も入っていて魅了されてしまうかもしれません。しかし、OBOG訪問をしなくとも、そのようなキャッチーな言葉はインターネット上にたくさん掲載されています。OBOGに直接会えるからこそ聞ける情報を探るのが目的ですから、その言葉の真意を掘り下げて聞くことが大切です。


【OBOG訪問の進め方(後編)】
<礼状・メールの発送とその後>
本番が終われば、後はお礼を言って終了ではないか?と思われるかもしれませんが、OBOG訪問は1回きりで終わらせないことが重要です。

まずは、その日のうちに礼状やお礼のメールを送ってください。「その日のうち」というのが重要です。1日たってからではなく、その日のうちにきちんと送ることで、せっかくお会いしてくれたOBOGへの誠意と謝意を示しましょう。

文例は、インターネットサイト「リアル就職活動」(http://real9.jp/)などに掲載されていますので参照してください。ただ、就活ゼミの学生に指導する際は、このお礼を送る段階でも自己PRにつなげることを心がけるよう申し伝えています。つまり、OBOGの方の話を聞いて、具体的にどんな話を聞いてどのようなことを考えたのか、今後、どのようなことを実践していくことで内定を目指すのか・・・ということを盛り込みなさいと指導しています。

例えば、テレビ局のドラマ部に勤めるディレクターに訪問したとします。華々しいように思われる制作現場ですが、調整作業が煩雑な上に泥臭い作業や雑用も多く、朝も夜もない仕事だと聞いたとしましょう。

「●●様がおっしゃっていた、古書店街で2日かけて史料を探した経験や、出演者の主張を調整する難しさについての話が印象的でした。より良いものを作るために努力を惜しまないことや、様々な立場の人の話に真摯に耳を傾ける人間性が必要なのだと感じました。就職活動では、毎日のように企業に書類を提出するため、忙しいことを言い訳にして志望動機を練り上げきれないこともあります。しかし、●●様のお話を聞いて貴社に入りたいという思いが強くなりましたので、応募書類を書く際には妥協せずより良い番組提案を書き上げたいと思います。」

このような一文を入れることで、平坦な礼状ではない思いを込めた本当のお礼になります。そして、応対してくれたOBOGの印象にも残ります。なお、企業によっては、OBOG訪問した学生の対応内容を報告するよう求めているところもあります。人事経由でOBOG訪問した場合は、必ずといって良いほど報告が上がっています。そういった点からも、きちんとお礼をしておくことが重要です。

<内定したら報告、入社してもつながる縁を>
就職活動を終えるときにも、お世話になったOBOGにはきちんとお礼をしましょう。たとえ、志望業界に内定できなかったとしても、恥ずかしがらずにきちんと報告しましょう。その業界、その企業に勤めている知人を紹介してくれることもあるでしょう。生保業界などに入社するのであれば、将来のお客さんになることもあるでしょう。就活ゼミのメンバーでも、OBOG訪問した先輩と一緒に仕事をすることになった学生もいます。また、異なる業界に就職したにも関わらず、先輩・後輩の関係を続けて仕事で活躍している社会人もいます。OBOG訪問に限ったことではありませんが、ひとつのチャンスを広げられるというのは、一種の才能です。就活では、その才能が重要になってきます。

最後に、就活時の話をひとつ。スランプに陥り、友人に相談して自己PRを練り直して、それでも人事面接を突破できない(さらにでかいスランプ)時期がありました。サークルの先輩で、都市銀行に勤めるOBがいました。豪快な方で面倒見がよく、冬に入ったころには設立したばかりの就活ゼミにもおこしいただいて就活の勘所を同級生に紹介してくれた方です。春、大スランプに陥って落ち込んだ私は、先輩に相談しました。自分について考えをめぐらし、答えの出ない悩みに悩んだ顔をしてお会いしたのだと思います。先輩は、「顔が真剣になった、大丈夫だよ」と背中を押してくれました。その一言、私の就活に寄り添ってくださっていたからこそのあたたかい言葉でした。先輩の言葉に友人の助けもあいまって勢いを取り戻し、第一志望企業の筆記試験前日に初めての内定を獲得。そこから調子を上げ、第一志望企業内定にたどりつくことができました。
そのときお世話になった先輩へのご恩、忘れることはありません。その恩返しにはなりませんが、「ペイ・フォワード」の先輩で後輩の皆さんに同じように寄り添いたいという思いが、現在の就活ゼミを形作っています。
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┼─ 読んでわかる!就活の基礎
┼┼─ ④企業研究の進め方
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※この文章内の「企業研究」とは、業界研究・企業研究・職種研究をひとくくりにした広い意味での企業研究を指しています。

【差がつく志望動機を作るために企業研究を】
今回は企業研究について書きます。たいていの就活本では、企業研究も自己分析のひとつとしていて、独立した章として取り扱っているものはあまりありません。しかし、企業研究をきちんとしているかどうかが、就活の中盤以降では大きな差を作ります。

皆さんが就活を終え無事に卒業し、就職したときのことをイメージしてください。新規開拓の営業職に配属されました。これまで取引のない会社に、いかに自社製品を買ってもらうかということになります。そのとき、自社製品の良さをごり押しするだけでは買ってもらえません。相手方の状況や事情といった現状を把握してニーズをくみ取って、相手方に利益となるような提案ができなければ、優秀な営業マンとは呼べないでしょう。

就職活動でいえば、「自社製品の良さをごり押しするだけ」の学生が多いのです。つまり、自己PRを練りに練って、暗誦できるくらいまで練るわけです。しかし、相手方企業のことを考えた「提案」はない。あなたという商品を売り込むのが就活だとしたら、やるべきことの半分しかできていないことになります。

補足しますと、実は、自己PRは差がつきにくいものです。学生たちがこぞって内容を練りに練ってくる上、ネタが似通っているからです。アルバイト、ゼミ、サークル、留学、ボランティア…これら5つのカテゴリーに収斂されるくらいです。逆に志望動機を「提案型」にしてしまえば、ほかの学生にはないものがあっという間に作ることができます。

志望動機は、企業もしくは職種に対して、多くの学生が同じような情報をもとに書くものです。同じような情報というのは、大手就職情報サイトの企業紹介ページだったり、各企業の採用ホームページです。そこに、働いている先輩社員の声が載っていると「○○できることがやりがいです」などと書いてあれば安易にその言葉に乗っかって志望動機を書き上げる学生がたくさんいます。そうすると、同じような答えが多くなる。ここが落とし穴です。その中で光る答えというのは、具体性があって、企業の実態をよく理解していて、そして相手方の未来を一緒に作っていく力を感じるものだと思います。

こんな学生が多いからこそ、就活ゼミの指導では志望動機の作成に力を入れています。エントリーシートの当初案を作成してもらった学生と話しながら、ブラッシュアップすると、ほかの学生には決して考えられないであろう志望動機が1時間もあれば作れるのです。

【企業研究で気を付けること】
就活本のなかには、「企業研究をすれば内定はうそ」と大きく書かれているものもあります。すると、企業や業界についてまったく研究しない学生が出てきます。しかし、こうした多くの書籍に共通しているのは「企業研究“ばかり”していてはダメです」ということ。企業研究に警鐘を鳴らす著者は、以下2例に見るような「痛い学生」を見てきた経験から書いたのでしょう。

<NG例・ミーハー学生>
就活をしていくと、企業に対してミーハーになってしまう学生が出てきます。○○社についての知識は豊富で大好きだというのはわかる一方で、では(あなたが)何をしたいのかということになると考えをめぐらせていない学生が多いのです。本人はそう思っていなくても、企業からは入社することがゴールだと思われてしまいます。
<NG例・企業情報マニア>
また、OBOGに会うのはいいのですが、その企業の内情を知ることが楽しくていろんな話を聞くことに終始してしまう学生もいます。しかし、それでは本末転倒、企業を知ることで志望動機を形成しようという当初の目的を失っているのです。そういった学生の多くは、やはり内定には至りません。

こうしたNG例を回避し、きちんと企業研究をする必要があります。先ほどの商談の話でもそうですが、自社のことを全く知らずに飛び込んでくる学生は「熱意がある」といえるのでしょうか。言い方は悪いですが「単純なバカ」「勢いだけの人間」と思われてもおかしくありません。

【企業研究は“取材”、その心構えは】
企業研究の基本的な考え方について説明しましょう。

志望動機を書きあぐねている就活ゼミの学生によく投げかける質問があります。
「あなたの志望具合をみきわめるために、きょうから3日間あなたをこの会社の社員にしましょう。どこの部署でもあなたを受け入れてくれます。3日間仕事してください。3日後のあなたの成果を見て、あなたがこの会社にどれだけ入りたいか評価します。あなたは、どこの部署でどんな仕事をしてどんな成果を出そうと奮闘しますか?」

若手だから・・・未経験だから・・・ということは考えず、一番やりたいことを挙げてください。まずは、それを志望動機にしてみましょうということです。この質問に答えるためには、想像力を働かせてどんな仕事が具体的にできるか考えるだけでは足りません。OBOGに聞く必要も出てきます。企業の製品や商品を知るために出かけることも必要でしょう。

話がそれましたが、どんな仕事がしたいかを考える際には、「その企業でできること、できないこと」「そのセクションでできること、できないこと」を見極める必要があります。そのために必要なのが「取材」です。自分の仕事柄、そういう言葉でしか表現できないですが、「取材」です。「取材」とは、新聞を読んだりインターネットで検索するだけでは達成されません。きちんと人に会って、話を聞いて、自分なりに考えをまとめることこそ「取材」です。

このように書くと、インターネットで企業研究を進めることを一概に「悪」と断じているような印象をもたれるかもしれません。しかし、誤解しないでください。インターネットも活用の仕方では非常に役に立つものです。

確かに、インターネット上の情報は誰でも入手可能で、特に大手就職情報サイトや企業の採用HPの情報は偏りがある可能性が高い。たとえば、リク○ビに企業が情報を掲載する際、広告料を払ってまで企業の恥部ばかり晒すようなことはしないのです。また、企業の採用HPに掲載されるような社員というのは、非常に優秀な社員です。優秀になるには努力をしてきているのでしょうが、そのような過程はあまり描かれず、現在の花形の仕事に焦点を当てた内容も少なくありません。

しかしたとえば、私の友人が運営する「就職SWOT(http://swot.jp/)」では、企業が戦略を立てる際に用いるSWOT分析の手法を参考に、企業の強みばかりでなく弱みが何かも重視して情報を収集・掲載しています。「みんなの就職活動日記」なども、時折有益な情報が眠っています。こうしたウェブサイトが増えてきているので、企業研究の参考にしてほしいです。

【企業研究の3ステップ】
では、進め方の概要をまず書きます。
<ステップ1:大まかに知る>
企業のホームページを見たり、その企業に勤める人に話を聞きます。志望企業であれば、極めて当たり前のことのように思うかもしれませんが、これすら実行せずに受ける人が結構多いのです。
社長は?株価は?扱っている商品は?そういう当たり前の情報をまずは整理しましょう。そして、企業の人に会って話を聞き、仕事のやりがいや仕事で得たもの・ことなどを聞いていきます(この部分について詳細は、5回目のOBOG訪問で書きます)。

<ステップ2:もう少し調べてみる>
日本経済新聞などで、その企業の一年間の記事を読んでもっと知ってみましょう。テレビコマーシャルなどを使っていない商品でも企業を支える主力商品となっているものはたくさんあります。消費者には売られていないBtoB型の商品などは、目にしたことがないものもたくさんあります。
さらに、華々しくないけれどもその企業の基幹となっている仕事があるはずです。そういったものを調べていく。そうすることで、その企業や、志望するセクションでできること・できないことの輪郭がくっきりとしてきます。できることなら、学校のイントラネットなどを使って調べましょう。日経テレコンなら、新聞だけでなく雑誌も調べられるし、地方紙(県紙もブロック紙も)の検索もできます。

<ステップ3:自分がやりたいことを考える>
できることならば、企画書(提案書)を書いて現役社員の方に見てもらうと簡単に行うことができるでしょう。基本的に、ステップ2で抽出した「できること」の中に「やりたいこと」を見出す方法がよいと思います。もしくは、現在はその企業で「できないこと」、企業が「やっていないこと」にこそ活路があるという結論に至ったならば、それをもとに自分なりの提案を考えるのもありです。しかしこれは少々高度です。

このステップ全体で心がけてほしいのが、自分だけしかもっていない情報、自分だけしかいたらないような結論というものを大切にしてほしいということです。何も、奇抜な発想で勝負せよと言っているのではなく、たとえば、生保の商品説明を聞きに行って雰囲気を確かめたり、あらゆる銀行の店舗にいって各々の企業の長短をまとめたり、証券を売り込むパンフを読んで比較したり‥‥。思い付く限り、学生の自分でできること、動けることをやってみるのが良いと思います。マスコミだったら、東京の人間だけでなく、地元の支局を見学して地方の感覚を体験するのも良いかと思います。

【「3ステップ」のケース紹介】
進め方の基本は非常にシンプルで、「それだけ?」と肩すかしに思われた方がいらっしゃると思います。非常にシンプルにしているのは、皆さんの活動によって個々に方針・戦略を練る必要があるからです。人気企業に内定した2人の例をもとに、どのようにこの原則を活用していくのかを紹介します。
<1.400倍を跳ね返したのは企業研究>
倍率は400倍と聞いたことがあります。ネズミのキャラクターが好きです、クマのキャラクターが好きです、テーマパークは年10回以上行ってます・・・こういった志望者が多く、ミーハー型受験者が多い企業の典型ともいえるかもしれません。
この企業に内定した男性の話です。興味を持ってまず行ったのが東京ディズニーリゾートに行くことと、「ディズニーランドの経済学」という本を読むことでした。これがステップ1です。ディズニーリゾートのおもてなしとは何か、ホスピタリティとは何かを実地と書籍の双方から調べたのです。そのうえで、ディズニー好きな友人などに、どのようなサービスがあったら良いかなどを聞いて回り、新たな提案につなげようと取材を重ねました(ステップ2)。そのうえで、夏休みのイベントとして「怖くないおばけパレード」を提案することに決め、パワーポイントで作った提案書を持って面接に臨みました(ステップ3)。オリエンタルランドは内定者や実際に働いている人が身近にいないため、どのように対策すべきか難しいとききます。しかし、少しの工夫で内定が近づくことがわかる良い例です。
彼は、自己PRは予備校でのアルバイトと日本外交を研究するゼミのことを話していました。特に際立つ内容ではありません。しかし、企業研究で差をつけたからこそ内定に至ったのでしょう。

<2.ニトリ>
地方国立大学に通っていた男子学生の話です。「とりあえず、ニトリを受けます」という話を聞きましたが、志望動機を真剣に考えている様子はうかがえませんでした。
ただ、セミナーに参加して企業に関する基本的な知識は身に着けていました(ステップ1)。実際にニトリで買い物をしていたこともあり、ステップ1は難なく終えている印象がありました。しかし、ほかの学生と似たような志望動機しか話せません。「リーズナブルな値段で、いいものが買えるっていい」、それでは新たな提案ができる優秀な社員にはなれません。そこで、ステップ2として対話を通じて調べるべき内容の方針を立てることにしました。いまのニトリに欠けているもの、学生の視点で提案できることを見つけようということです。日常生活を互いに振り返り、日常生活で不便を感じることはないか点検しました。そして、「カーテン、ある?」という質問から、オーダーメイドカーテンのネット販売戦略を提案することにしようと思いつきました。提案に向けて、ニトリの取り組みを調べ、業界内の他社の取り組みを調べ、ニトリの強みと弱みをまとめたうえで、オーダーメイドカーテンで日本一になるために欠けているものは何かを抽出したのです。そのうえで、ステップ3としてその調査結果をまとめて新たなサービス内容(インターネット上でカーテンを配したイメージを見ることができるなど)を提案したのです。
ちなみに、この彼も自己PRはアルバイトの話で、(失礼ですが)他の学生に差をつけられるほどの強みとは言えませんでした。しかし、紹介したエピソードだけでなく、大学の研究で訪れていた博物館の内装に営業をかけることを提案して独自性を発揮し、内定を得ることができました。

以上が企業研究についてです。次回は、OBOG訪問の進め方について書きます。

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┼─ 読んでわかる!就活の基礎
┼┼─ ③自己分析の進め方
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【現場から逆算して効率的な自己分析を】
就活は、よくお見合いに例えられます。また、自分という商品を売り込むセールスだともいいます。当然のことですが、相手が「グッとくる」アピールをしなければ内定には届きません。だからといって、「商品知識」をむやみやたらに頭に詰め込むのも問題です。詰め込むばかりで実戦経験が不足すれば、アピール上手な優秀な営業マンのように、自分を効果的に売り込むことはできません。
自己分析ばかりして肝心の面接に進まない学生がいます。面接に行って、選考を落とされるのが怖いのでしょうか。自己分析は就活の間、ずっと続くものと思い、不完全な自分でも良いので面接に臨んで経験を積む中で効果的なアピールを見つけてください。
面接やエントリーシートで問われる質問というのは、それほど多数にのぼるわけではありません。もちろん、企業独自の設問があって、例えば食品メーカーが「好きな野菜・果物/嫌いな野菜・果物」を書かせるといったものはあります。しかし、「あなた」という商品の価値を見極めたいとき、質問すべきことというのは大方決まってくるものです。
例えば、「1分間で自己PR(自己紹介)をしてください」という質問があります。1分ですから、書き言葉に直すと400字程度になります。就活における自己紹介とは、自分がどんな価値を持っているか売り込むということが重要なわけですから、自身の強みや可能性をアピールすることになります。また、短所を聞かれることもあります。これも、いかに自分自身の弱みを認識していて、その弱みをどのように克服しようとしているのかという点を問うているのです。短所を素直に認め、克服する際にはどのような行動特性を発揮するのか…が問われているのです。そういった、面接やエントリーシートの設問の「意味」を探り、それに基づいて自己分析をしていきましょう。

【自分の何を分析するべきか】
では、面接やエントリーシートで質問されることの多いものを挙げてみます。
 「自己紹介してください」
 「長所は何ですか/短所は何ですか」
 「趣味は何ですか/特技は何ですか」
 「~~業界を志望する理由は何ですか」
 「~~という職種を志望する理由は何ですか」
 「~~社を志望した理由は何ですか」
 「転勤は大丈夫ですか/結婚後も仕事しますか」

いま挙げた7つの質問の意図が何か、考えてみてください。
すると、例えば「自己紹介してください」であれば、
 ▼入社後、どのような強みをいかして活躍するのか
 ▼その強みは一過性でなくきちんと備わっているのか
 ▼他者より秀でるための独自の工夫はあるか  などといったことを確認したいのです。

そうすると、自己分析すべきことは
 1.本当の自分の強みは何か
 2.それを裏づけるエピソードは複数個あるか
 3.強みを発揮する際に考えたことはあるか
 4.独自の視点はあるか
    ・
    ・
    ・
と、列挙することができます。面接官は、学生が何か答えた後に追加の質問をして、話したことに信憑性があるか確かめる作業を行います。その際、学生が取り上げたエピソードの細部を聞いて確かめる(下に向かって掘り下げる)質問と、他のエピソードでも同じ強みを発揮していないか確かめる(その強みに幅があるか)質問を組み合わせます。そういったことを踏まえれば、自己分析の範囲も定まります。余談ですが、面接官がどのようなことを考えて選考に臨むのかについては、「採用力のある面接―ダメな面接官は学生を逃がす」(日本放送出版協会・辻 太一朗)が非常に参考になりますので、一読をおすすめします。

【頻出質問の意図とは】
では、他の質問がどのような意図でなされるのかを確認しておきます。
「長所は何ですか」
 →ここで言う長所とは、「仕事に役立つ長所」です。
「短所は何ですか」
 →自身の短所を自覚し、素直に認められるか。
 →自覚した上で、どのように克服しようとしているのか。
「趣味は何ですか」※特技も同様。
 →選考でも重要な評価要素である人柄を感じさせる何かがあるか。
「~~業界を志望する理由」
 →正しく企業研究して業界を捉えているか。(企業への熱意)
 →その上で、自身の志向は具体的かつ独自のものか。
「~~という職種を志望する理由」
 →職種の理解は適切か、具体的にやりたい仕事は定まっているか。
 (具体的な志向があればあるほど熱意はあると見られる)
「~~社を志望した理由」
 →単なる憧れ(ミーハー記念受検)ではないか
 →企業について正しく理解するだけの熱意があるか
 →具体的に何をしたいのか、独自の視点で話せるか
「転勤・結婚など」
 →人生における仕事の位置づけを明確にできているか
 →どのようなキャリアプランを持っているのか

自己分析を始めるにあたって、書籍になっている「自己分析シート」を1からこなすのも悪いことではありません。さまざまな質問に答えるうちに、自分の価値が見えるようになることはあると思います。しかし、大元のところで何のために自己分析を行うかという目的意識がはっきりしていなければ、作業効率は半減します。数か月後の面接本番で後悔しないためにも、目的意識を明確にして自己分析を行いましょう。


【すぐにできる自己分析】
最も簡単な自己分析は、字数制限を設けずに自分史を書くことです。どんな書き方でもかまいません。しかし、高校1年生から現在にいたるまでの数年間を振り返るのが適切な分量だと思います。面接で問われるのは「現在の自分」ですから、大学に入学してからの活動に焦点をあてるのが最も良いでしょう。しかし、その活動の裏には、高校時代に培った経験が生かされている場合があります。大学受験に失敗して浪人をした経験がいかされている場合もあります。こうしたことを踏まえ、高校時代から書くのが最も良いと考えます。
自己分析には様々な手法がありますが、この方法を経験した学生は自分の価値について「知識の棚卸し」がスムーズに進んでいます。自ずと、早期から就活の選考で活躍します。例えば、就活をたった1回の面接で終了させた男子学生がいます。第一志望の企業が初めての選考で、しかも面接が1回だけだったという事情もありますが、非常にレアなケースです。彼を指導したとき、面接まで1か月あったためとにかく自分史を書いて持ってくるよう指示しました。すると、数万字の自分史を書き上げました。ファミリーレストランで読んでいくうちに、困難を抱えたときに必ず冷静に自分の弱みを点検し、具体的にどのような方法で向上させるのかを考案していました。また、謙虚に頭を下げて優れた先輩や指導者に指導を仰ぎ、断られてもしがみついて経験を積むチャンスを創りだしていました。それこそが彼の価値だと考え、数万字の自分史から400字に凝縮した自己PRを作成し、面接に臨んだのです。
自分史はどれくらいの分量を書けばよいのかと質問されます。「制限はありません」と答えると、膨大な分量を想定するのかなかなか筆が動かない学生が多いように思われます。この作業をおろそかにして就活に苦戦したのが私です。自己PRのキーワードばかり模索し、単なる言葉遊びに執着してしまったがために、人事面接や役員面接になるといとも簡単にメッキが剥がれて選考に通過できませんでした。だからこそ、自分史を書くという経験は重要だと考えています。


【三菱商事がくれた、自己PRに最適な質問】
自己分析を続けていくと、膨大な情報を整理する必要が生じます。その際、参考にして欲しいのが「三菱商事」がかつて提示したエントリーシートの設問です。これは、私が就活を始めた際にワンデイインターンシップの提出課題になっていたものです。

あなたが大学の授業や学生生活の中で"study"したものは、
どのような"action"(行動)を通じ、
どのような"value"(社会的価値)に結び付きうると思いますか?

ある経験を通じて学んだ、知識や考え方、物事に取り組む姿勢というもの。これが「study」、現在の価値にあたります。そして、その価値を増やしていくための手段が「action」であり、それによって企業や社会にもたらすものが「value」といえましょう。この質問は、指導する学生には常々問いかけています。自己PRと志望動機の連関性を導き出すためにも、非常に良い質問です。自己分析がある程度進んできたら、この問いに向き合ってみてください。


※なお、就活ブレイクスルーネットとして共同執筆した「氷河期だけど大丈夫! 人気企業内定作戦」(エール出版社)には、たった10個のワークシートで効率的に自己分析することをおすすめしています(http://goo.gl/6g6F2 )。その10個とは、以下の通りです。
1.カテゴリー別・主な出来事ベスト5
2.自分史略年表
3.STAGEで振り返るあの出来事
4.バイオリズム~浮き沈みの傾向~
5.長所発見シート
6.短所発見シート
7.趣味特技発見シート
8.志望企業ランキングシート
9.志望業界整理シート
10.志望動機整理シート