編集者は常に正しい~「スティーヴン・キング 小説作法」 | 「書く」を仕事に

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取材・文/有留もと子
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ライターの有留です。
いつもお世話になっております。


パリの同時多発テロで犠牲となられた方々に心よりお悔やみ申し上げます。


さて。
今日は、私が生まれて初めて買った文章読本を紹介します。


『スティーヴン・キング 小説作法』





……「編集者は常に正しい」ということである。
ただし、完全無欠な人間はいないから、当然ながら、作家は何から何まで
編集者の言葉に従うわけではない。
これを言い換えれば、書くのは人の常、編集は神の技である。


「前書きその三」と題して書かれた短い文章の中にこの一節を見つけ、
「なにしろキング様が言ってんだから、そうに違いない!」と信じて、
今日に至ります。

世界的ベストセラー作家のキングが説く文章術は、とてもシンプルで、
「よく読み、よく書くこと」
「作家志望者にテレビはいらない」
「才能は練習の概念を骨抜きにする」

などがあげられています。

副詞について目の敵にしているのも面白いです。
「受け身と同じで、副詞は、臆病な作家が好んで使う」と決めつけ、
「地獄への道は副詞で舗装されている」(←大好き♡)
「副詞はタンポポである……しまいに芝生は、全面的に、完全に、淫蕩に、
タンポポに占領されてしまう」
などと、ぶった切っています。

あと、キングは構想つまりプロットについて
「なるたけ考えないことにしている」と言っています。
「作品は自律的に成長するというのが私の基本的な考えである」とし、
『ミザリー』、『クージョ』などの名作の数々はすべて
「構想はおろか、紙切れに心覚え一つ書き留めもしなかった」そう。

プロットなしで書けるなんて、さすが天才。
神様に選ばれた人は違うんです。


読むたびに、新しい発見がある、この本。
また最近読み返し始めました。

私が持っているのは、2001年の初版ですが、
現在、改訳版などで入手できると思います。

それにしても、この帯……。
本屋さんで平積みになっているとき目にして、
「そりゃそーだろ!!!!!」と思った記憶が。

だって、相手はキングだよ?