<<交感手綱散歩>>
 
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写真は2014年7月。PitBull:「Jindo」
家族に迎えて1箇月くらいのころ。停止場面。
 
「犬が引っ張って困る」という飼主は多いようだ。
犬それぞれに「引っ張る理由」というものがある。
その理由を洞察し、いつも根本の解決を考えていくべき。
たとえば強くチョークしたり、強いショックを与えたり、
そういう付け焼刃的な手段は、根本の解決にはならない。
たとえば。。。
*とにかく元気が有り余っている。
*心身のエネルギーが極めて大きい。
*「散歩の呼吸」というものを未体験。
*「落着く」という感覚を未だ知らない。
*主人の言葉が耳に入らない無我夢中状態。
*人間の徒歩速度で遅く歩くことに不慣れ状態。
*主人と共感して散歩する感覚を未だ知らない。
*短く制限されたリード範囲への反射的な反動。
*リードへの反射的反動を自制する意識が未熟。
たとえばこういった理由を、根本から考えていく。
最初から短く制御しようとしても反動を生むだけだ。
犬が短いリードを相手に喧嘩しているようなものだ。
だから最初は安全な場所で長めのリードで練習する。
暫くは大らかに動きを許しながら慣れさせていく。
長リードで慣れさせながら長短を変化させていく。
あるいはドッグランで元気を発揮発散させてから、
そのあとで長リードで徒歩散歩の呼吸を練習する。
あるいは途中で一緒に座り、沈静の時間を共感する。
沈静を共感し、「落着く」ということを体感させていく。
そしてまた、常に「対話」というものを実践していく。
対話が深まっていけば、
元気発揮の際にも、「聞く耳」を持つようになる。
犬が落着いて聞く耳を持つようになることが基本。
そして散歩の「呼吸」を深化させていく。一心同体!!
長尺リードを操る際には、自分の全身を起動させる。
基本は片手でリード長短を自在に操るのだが、
長尺の場合は両手をフルに使って瞬間対応していく。
常に自分の全身を起動させ、リードに命を吹き込む。
「リードに命を吹き込む!!」ことが散歩の大基本。

*私は280cmのリードを使う。
常に長短を操るので、この長さが丁度いい。
*犬の推進を停止させる際には、
あるいは強力犬を引き戻す際には、
闇雲に腕で引き戻すという感覚ではなく、
「全身力でリードを握る!!」という感覚が大事。
腕と身体を一体化させた全身力で握ることが大事。
全身力でリードを握ると、リード力は格段に高まる。
*犬が前であろうが左側脚であろうが、
そういうことは状況に応じて臨機応変である。
状況に応じた臨機応変を修練していく。
 
小手先の制御道具に依存すれば深化は無い。
ご褒美で釣れば深化は無い。上辺の領域で終る。
やたらと誉めまくりながら、
相反して不自然な制御道具を当然の如くに使う??
それは「犬をバカにしている!」ということだ。
初期の「きっかけ」だけに「術」を使うのなら、
それならば話はわかるが、ずっと普通に使うなら、
あまりに「犬をバカにしている!」ということだ。
犬達はほんとうは、ご褒美に感動などしない。
犬達はほんとうは、口先の誉め言葉など見抜く。
犬達の心を揺さぶるのは、主人の本気の深愛だ!!
 
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2014:11:13 ≫