wolf teacherのブログ -4ページ目
主に住宅用太陽光について話します
太陽光発電自体の歴史も長く日本で初めて実用化されたのは1995年、今から64年も前のことです
1990年代以降急激に普及し始め、FIT制度でさらに加速している中いろいろな火災事故も起きております
主な太陽光発電による火災事例です
年4月川崎市屋根一体型パネルから火災
太陽光パネルが瓦のように重なり施工されているのが特徴で上のパネルがズレ下のパネルに被り
ホットスポットができ(太陽光パネルは一部影ができると、1枚のパネル(モジュール)自体が発電しなくなり
発電機能が阻害され電気抵抗により発熱する現象)これを回避する安全装置BPD(バイパスダイオード)
が作動した状態が続き徐々に安全装置回路が劣化し正常に動作しなくなり発熱火災6.3㎡屋根が焼けた
安全装置の1割弱が故障していたそうで不具合の原因の特定はできていないようです
つまり太陽光パネルに影が入ると火災につながるリスクが高くなるということです
今年太陽光パネルを設置したお宅のことですが電線が屋根の近くを通っておりパネルに影が入るとメーカーから言われ
その部分だけ発電しなくなるだけじゃ(・・?と思いましたが
陰になったパネル自体が発電しないそうで5から6枚発電しなくなると言われました。それは大金
早急に東京電力に連絡し電線移動のために動いてもらい隣地に電柱を建てる用地交渉をしたりと4ヶ月くらいかかりましたが何とか移動することができました
新築前に検討が必要と痛感させられました。
特に屋根一体型で重ねるタイプはズレると陰になりやすいので台風、地震、などの影響により移動していないか
確認が必要ですね
その他電線をステープルで強く留め過ぎることによる電気抵抗で発火
太陽光パネル裏の雪止めに接触していた部分が圧迫され電気抵抗による発熱発火など
施工不良による事故も少なくありません
このように事故情報は
消費者庁ホームページの事故情報データバンクで太陽光と入力すれば簡単に検索できます
もちろん太陽光以外の事故情報も見れますので参考にどうぞ
2012年から2019年9月までに起きた太陽光発電システムによる火災事故の統計です
パワコン81件
パネル26件
接続箱26件
その他19件
2012年から2019年9月で約152件の火災(発煙・発火)
パワコンが最も火元リスクが高いことがわかります
台風や大雨の時にパワコンから煙が出ているとの報告が相次いでいるそうです
とはいえ
1996年から2019年までに導入された住宅用PVシステム全体設置数の火災リスクの確率は0.004%
宝くじの4等が当たる確率と同じで、とても低いです
4等は金額にすると10万円なのであたったことのあるかたは特に注意してください(笑)
また太陽光システムが故障したことのある人は全体の10%だそうです
これはちょっと多い気がします
そんな中以外に知らない人が多いです
2017年4月に法改正FIT法で、低圧(50kw未満)の太陽光発電の保守点検が義務付けられました
これを怠ると最悪は売電単価認定取り消しされます
ソーラーサポートセンターのサイトからも保守点検ガイドラインが出されてますが
細かすぎるので簡潔に話させていただきます
点検義務責任者は業者ではなく 所有者あなたです 設置業者に保守点検義務はありません
点検時期 設置後1年・5年・9年・13年・17年・21年(4年に一度)オリンピックの頻度と一緒です
点検箇所は太陽光パネル・パワコン・架台・ケーブル等
メンテナンス費用、目安5万円前後(屋根勾配により足場設置が必要など設置状況によります)相見積もりをお勧めします
罰則は指導・助言・改善命令・最悪は売電単価認定取り消し
2017年に消費者庁が太陽光システムを所有する1500人を調査した結果71%の人が保守点検をしていないことから
このような法改正があったのだと推測されます
2007年ころまで流通していたシャープ製のものに関しては不具合が発生した事例が比較的多く
2005年にリコール対象となる製品もあったようです
10年程度で出力低下するパネルが散見され赤外線カメラで見ると通電不慮を起こし高温になっているセルが
数多く存在することがわかるそうです発火リスクもあるそうです
上記に該当する製品であれば10年の保証期間が過ぎても連絡さえあれば対応する方針を示しているそうですので
点検してもらいメーカーに報告し修理することも可能です
パネルの出力が急激に落ちたらトラブルも視野に入れたほうがよいです
発火リスクもあり
FIT制度から2019年11月まで10年を迎える人も増えていく中で
メンテナンスを怠ると火災につながることをお忘れなく

