花、花、花、花、花、花、花、花


SMAPの
『世界に一つだけの花』。

元気だった頃の母が
いい曲だと何度も言っていたので
母と二人で出掛けた時に
CDを買ってあげました。


その翌年 母が倒れて
開頭手術を受けたのだけど
麻酔が切れても意識が戻らず
病院側も諦めムードで

数日間 私達が話し掛けても
母は 目を開けませんでした。


人の耳は
体の中で一番原始的な器官で
亡くなってからも
しばらくは聴こえていると
聞いた事を思い出して

集中治療室で眠る母の耳元で
鈴の音を鳴らしたり
『世界に一つだけの花』
を 毎日聴かせてみました。

しばらくすると
母のまぶたが動き始めて
ある日 麻痺の無い左目が
うっすらと開きました。

意識の無い母の耳元で
鈴を鳴らしたり
曲を聴かせている私の姿は
滑稽に見えていたと思うけれど
その時の私は 必死でした(^o^;)


自分がこの曲を好きだった事を
母は 忘れてしまっているけれど
私にとっては忘れられない一曲です。


花、花、花、花、花、花、花、花