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いつもの通り




聡と彩菜は、翌日対馬・浅茅湾をクルージングする船に乗った

わあー!素敵ね、浅茅湾って

だな、こんなになってるとはな浅茅湾って

2人は飽きることなく、船内から浅茅湾の風景を見ていた

クルージング、予約しといて良かったな

聡、うちらクルージング向いてるよね

ああ、どこへ行ってもハズれたことはないな

もともと対馬って、1つの島だったんだね
船を通らせるために2つの島に分けたとは…

今は上と下に分けたのか

聡と彩菜は、飽きることなく浅茅湾の風景を眺めてクルージング船に乗っていた



昼食は万関橋の近くで軽くとり、再び厳原の方へ戻ってきた
今夜、泊まる民宿たちばなは対馬の最南端にある
誰も通ってない県道に入り、聡はゆっくり車を走らせていた

そして聡と彩菜が車を止めたのは、小茂田浜という対馬の西海岸の浜辺だった
元寇の時に対馬の兵とモンゴルの軍が戦い、対馬の兵は全滅したらしい



とてもそんな戦いが行われたとかいう雰囲気じゃないよね、彩菜

静かな浜辺だよね
私たち以外誰もいないよ

あのさ、彩菜…

ん?またしちゃう?
罰あたりしそうだけど…

彩菜にキスをして、聡は優しくし始めた
彩菜の口から吐息が漏れ始めてきた
彩菜の秘密の場所は次第に熱を帯び始めてきた



昨日夕方近く、2人は嗚呼難儀坂は車で行った
確かに昔の人は難儀しただろう、そう感じる道だった

ちょっとだけお船江だけは見て来た
対馬藩船を逗留させていた港だった

とにかく聡と彩菜は対馬の車で行ける観光地を全て行くという気持だった
厳原の東海岸とかは全て見て来た
少し山に入った県道も行ってる

西海岸はほぼ車が通っていなかった
そして椎根という場所に着いた



椎根の石屋根倉庫にやってきた
聡は何枚か写メっていたが、何か韓国っぽいのではないか、と聡が感じたら
韓国語っぽい声が届いてきた
彩菜を呼んで、2人はその声の主が見えない韓国語っぽい話を何とか聞いていた

なあ、遠くてさすがに聞こえるだろ?

うん、対馬の方言ではないよね、韓国語にも聞こえる

良く聞こえないのが困るよな、彩菜

これが国境の島の現実かな

2人は声の主たちの喋りをひたすら聞いていた
そして、対馬の南側にある大きな民宿に今夜は泊まるので、山道で狭い道をひたすら運転した



ああ!ここだ、ここ!
民宿たちばな、だ、今宵の宿は

分かりやすいよね、県道の前で

聡は駐車場に車を停めてチェックしに彩菜と一緒に扉を開けた
そして、店のおばさんとしばらく話をして、岬があるから行ってみたら、いいですよ、観光名所なんです、と言われ荷物を部屋に置いて岬へ向かった



夕食は次から次へと部屋に持って来られ、2人は愕然とした
聡と彩菜は小声で話した

幾ら何でもこんなに沢山食べれないと思うが…

ちょっと、こんな量だとは…
対馬のおもてなしには…でも美味しそう
早く頂きましょうよ

もし、韓国からの観光客もびっくりだな
もし、民宿に泊まれば

親切丁寧なのよ

生まれて初めて、夕食残すみたいだが…

でも結局聡も後先考えずに頂き始めた

あ、美味しい!
これ

本当だよね、これで¥4500なんでしょ?宿泊料金
何か悪い気がするな…

ここは凄いね…
秀俊とチェファちゃんも一緒だったら、良かったね
誘ったら良かったよ

聡と彩菜は、あまりに凄い量だったので、残してしまい、部屋でぶっ倒れて、仰向けになっていた

手軽に福岡から行けるのに、早く行ってたら良かった…

本当だよね、明日は対馬最北端に行くんでしょ
でも、もっと早く来てたら、良かった…

ここ、対馬は良いぞ
絶対行くべきだ
俺たちは韓国語幾らか喋れるから、良いけど…

話しかけられてもね、いいんだけどね…
幾らか対応は…