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いつもの通り

栄輔は 4年になったが、就職活動はせず、相変わらず美沙を撮り続けていた。



「部長、就活しないのか」



副部長たち 4年生部員たちは スーツを着て、ラフな服装をしている栄輔に話した。



「栄輔は 才能を生かす道を取った訳だな。俺は それでいいと考えてるよ。時間があれば 時々協力するぜ」



また 夏がやってきた。



栄輔は 下級生と 時々手伝いに来てくれる同級生らとともに 美沙の映画を撮り続けた。



落選した時もある。



そんな時、栄輔は 美沙に慰められた。



「しっかりしなよ。また私を撮れば良いよ。カメラ、私に向けて撮ってよ。そして作品を作って出品するの。私で入選させてみて」



美沙は 泣いている栄輔に抱き着いた。




翌朝 眠っている美沙の横で机に向かって次の作品の台本を書いている栄輔がいた。