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IT 市場調査大手の米国 Gartner は2011年5月12日、インドに拠点を置くIT サービスプロバイダ上位10社の成長が、2010年に再加速したことを発表した。

2010年の世界の IT サービスプロバイダ上位10社の年間成長率は5.8%、また世界市場全体の成長率は3.1%であったのに対し、インドの IT サービスプロバイダ上位10社の年間成長率は19.9%であった。

インドの IT サービスプロバイダが景気後退の局面から脱し、右肩上がりの成長局面に戻ったことが改めて確認された、と同社は見ている。インドの IT サービスプロバイダ上位10社中8社の売り上げはそれぞれ10億ドルを超え、10社の合計売上は2010年のインドのオフショア業界全体の半分近くに上った。

インドを拠点とするプロバイダ上位5社中、Tata Consultancy Services (TCS) はサービスプロバイダの世界 IT サービスランキングで21位と、前年より3ランクアップ。2010年中、最も高い成長率 (40.1%) と多額の売上増加 (13億ドル) を達成したのは Cognizant だった。

●インドを拠点にするサービスプロバイダ上位5社の同社の分析

TCS - インドのトッププロバイダとしての位置付けを維持しながら、成長の勢いに衰えは見られず、アプリケーション、インフラストラクチャ、ビジネスプロセスアウトソーシング (BPO) のポートフォリオ拡充に向けた投資を通じ、あらゆる局面を網羅したITサービスの提供という戦略を引き続き推進。

Infosys Technologies (Infosys) - 2010年の業績はあまり振るわず、超競争市場ならびに競合他社の非常に積極的な販売攻勢という向かい風の中、より価値の高いサービスを提供していくという同社のこれまでの姿勢が試される結果に。このように同社を取り巻く環境と収益面の妥協を許さないという姿勢が相まって、より積極的な販売攻勢に出ている国内の競合他社にいくつかのビジネスを奪われるという結果を招いている。

Wipro Technologies (Wipro) - 他社と比較すると成長率は低く (16.4%)、また直近の四半期 (2010年10~12月) の業績は予測の数字に届かず。だが、統合されたサービスポートフォリオによる確固としたアプローチ、全世界を通じて最適化されているデリバリ体制、優れた標準化と再利用性 (IP ソリューションの所有権、再利用可能なフレームワーク、「製品化された」ソリューションなど)、また同社が新たに焦点を当てているシステム統合サービスの拡張など、明るい材料もそろっている。

Cognizant - 上位10社中最も高い成長率 (40.1%) を見せた同社は、2010年中に景気後退局面から素早く復活を遂げ、景気が低迷している間も投資を継続するという戦略に加え、強力なアカウント管理とインド国内における確固としたプレゼンスが実を結んだ。このような同社の実績は、業務遂行能力 (全世界を網羅した提供モデル)、業界/ビジネスプロセス能力、関係管理という、競合面で最も重要な差別化要因であると Gartner が考える3つの分野への投資が反映された結果であるといえる。

HCL Technologies (HCL) - 2010年の成長率が26.7%であった同社は、社内外の関係者に対する透明性の確保に重点を置き、従業員の革新性を後押しするとともに「従業員第一、顧客第二」というポリシーを推進。また、インフラストラクチャとアプリケーション管理を1つのフレームワークに統合して積極的に契約を取りに行く戦略が功を奏し、2010年には従来を上回る額の統合サービスの契約を手にした。

こうした日本国外での力強い伸びに比べると、日本市場ではインドの IT サービスプロバイダはいずれも苦戦が続いている、と同社は分析。インド企業の認知度がまだ高くないことに加え、IT 投資の回復が米国およびアジア諸国に比べ遅れたことなどがその理由として挙げられる。

しかし、今日、日本企業の海外進出が加速するのに伴い、IT のグローバル化は日本の IT 組織にとって重要な課題になりつつあり、日本においてもインドの IT サービスプロバイダのサービス提供能力に期待する動きが広がっていくと、同社では予測している。