赤色の宝石という印象が強いガーネットですが、実はカラーバリエーション豊富な宝石です。

オレンジ、ピンク、イエロー、グリーンなど様々な色が楽しめます。

中にはバイカラーやカラーチェンジの物もあります。

 

ガーネットの化学組成を表す一般式は、

X3 Y2(SiO4)3

です。 

 

X3には、カルシウム(Ca)・マグネシウム(Mg)・鉄(Fe・二価)、マンガン(Mn)が入ります。 

Y2には、アルミニウム(Al)・鉄(Fe・三価)・クロム(Cr)が入ります。

これらの元素の組み合わせにより、様々なカラーが現れます。

 

ガーネットを大きく分けて、赤系統(パイラルスパイト)と緑系統(ウグランダイト)でみていきます。

今回は緑系統を見ていきます。

 

グリーンを呈する種類も幾つかありますが、中でも人気、価値ともに高いのはデマントイドガーネットとツァボライトです。

それぞれに個性があり、魅力的な石です。

 

ツァボライトは「グロッシュラー(Grossular)」に分類されます。

こちらは “色を持たない” 結晶成分で基本は無色透明で、そこにクロムとバナジウムが含有されることではじめて緑色に発色します。

 

成分は、Ca3Al2(SiO4)3で、カルシウムとアルミニウムと覚えるとよいでしょう。

 

ツァボライトが発見されたのは1969年と比較的新しく、アフリカ/ケニアで最も古く最大級の面積を誇る「ツァボ国立公園」で発見されたことから1974年にティファニー社が命名し市場流通させたことがキッカケとなりガーネットの中でも上位の地位を確立したとされています。

 

 

ツァボライトの品質は濃い緑色が出ているものの方が価値が高い傾向にあります。

実はこのツァボライトの発色成分は「エメラルドと同じ」であり、本当に美しいツァボライトはエメラルドに匹敵するといわれているほど美しく、その希少価値も最上級クラスの宝石であれば僅かct当たり数十万円以上します。

 

このツァボライトは実はタンザナイトの生成にも関わっており、タンザナイトブルーの発色元素のバナジウムの生みの親になっています。

 

一方デマントイドガーネットは、アンドラダイトガーネットに属します。 

 

成分は、Ca3Fe2(SiO4)3

で、カルシウムと鉄を主成分とされます。

 

アンドラダイトガーネットの色合いは黄色、緑、茶色、黒など様々ですが、鮮やかで美しい緑を現す物はデマントイドガーネットとされます。

 

デマントイドガーネットの一番の特徴は、馬の尻尾のような内包物「ホーステールインクルージョン」で、これが含まれると価値が上がり、特にロシア産に最高品質のものが多いといわれています。 

 

その正体は「クリソタイル」といい、蛇紋石族(サーペンチン族)というグループに属する繊維状の鉱物です。

通常、宝石のインクルージョンはその価値を下げてしまう要因になりますが、デマントイドのホーステールは価値を上げる特別なインクルージョンになります。

 

ダイヤモンドより高い分散率をもち、カットによっては強いファイヤー見せます。

ガーネットの最高峰とされる美しい石です。