四度目の正直!!!!

 

過去出場3回(2011年、2013年、2017年)とも、すべて銀メダルだった四大陸選手権。

羽生選手が唯一獲得していなかった金メダルでした。

 

また、今回は、2019年12月に行われたグランプリファイナル(コーチがパスポート盗難の被害にあい、SPにコーチの同行なしというアクシデント)、全日本(5週で3試合という過密スケジュール)ともに思わしくない結果もあり、「スケート立つのが怖いな」と漏らすほど、もがき苦しんでいました。

 

それまでは、幼少期から憧れリスペクトしている二人の先輩のプログラム

・SPはジョニー・ウィアーの『秋によせて(オトナル)

・FSはプルシェンコの「ニジンスキーに注ぐ」をアレンジした『Origin

を二季続けて使用していましたが、四大陸選手権前に、

「二人の背中という理想が高い故に、自分の演技として完成できない」と思い、シーズン途中ながら演目を変更しました。

 

それは、なんと!あの伝説のプログラム2つ。

・SPは『バラード第一番

・FSは『SEIMEI

平昌五輪で連覇を獲得した、羽生選手の代名詞と言っても過言ではない名プログラム。

 

羽生選手が羽生選手らしく楽曲との融合を感じられるプログラムです。

 

もちろん、既に伝説となっているので、再演するには恐怖とプレッシャーは計り知れません。

また、過去の栄光にすがっているという批判や、見飽きてしまったというジャッジもあるのでは?という懸念も捨てきれない中です。

 

しかし、ふたを開けてみると・・・

 

 

2020年四大陸選手権・・・結果は優勝です。

 

SPは、自身のもつ世界最高得点を上回る111.82点!!

ジャンプもスピンもステップも、すべての要素に加点がつく演技。

しかも平昌五輪のときより、しなやかで緩急の表現がより深くなっています。

羽生選手のカラダからピアノの旋律が奏でているような錯覚に陥る、音との融合。

世界中のボキャブラリーを持ってしても、形容する言葉が見つからないほどの美しさ。

ご本人は「ワインやチーズみたいなもの」と滑れば滑るほど、時間をかければかけるほど熟成されて、いろんな深みが出るプログラムとおっしゃっていましたが、まさにその表現が最適でしょう。

 

FSは、平昌五輪のときまでは4分30秒でしたが、その後のシーズンから4分に短縮になっていることから、楽曲自体の作り直しから行っていました。

そのため、四大陸の2週間前からしか練習できなかったようですので、準備期間が短かったのは否めません。

実際の演技でも、残念ながらジャンプのミスもありました。

それでも、五輪では封印せざるを得なかった4回ルッツを盛り込んだり、後半のコレオの部分のテンポを速めたり、同じ楽曲とはいえ、プログラムは全く別物と言っても良いほどです。

 

とはいえ、そこは羽生選手。

私たちファンが描いている2つのプログラムのイメージを崩さないよう、ちょっとだけ色を変化した衣装と、全体的な世界観は変えずにまとめてきました。

 

 

そして、この四大陸での悲願の初優勝を獲得したことにより、

・世界ジュニア

・ジュニアグランプリ

・オリンピック

・世界選手権

・四大陸選手権

・グランプリファイナル

以上の主要国際大会6冠を達成したことになり、男子シングル史上初のスーパースラムを達成しました。

 

羽生選手、本当に本当におめでとうございます!!

FSのできは不本意でしょうけれど、またまた史上初の偉業を達成しました。

 

「スケートやってて良かった」

羽生選手からこの言葉を聴くことができて、一ファンとしてとても幸せです。

 

 

 

仙台放送のポスターでは「青よりも深く、赤よりも熱い。」というキャッチコピーと、能登さんの写真が、地元愛を感じます♡