きのうは恒例の盛岡そば屋寄席特別会 柳家小三治と愉快な仲間たちに行ってきました。

人気の寄席で、全席自由ですが開場前から行列が…。当日券を買う人は見かけません。みんなやる気満々です。

落語は「笑点」と「お笑い頭の体操」(クイズダービーも好きだったけど、この番組の最後のアコーディオンと円鏡さんの何々とかけて何ととく、が好きだった)で噺家さんに親しみを覚えて、あとは時々ラジオやテレビで見たくらい。

生で噺を聴くようになったのはここ数年ですねー。マンガ好きなので、「ああ播磨灘」のさだやす圭(原作立川談四楼)の「山遊亭海彦」も好きだった。

寄席では羽織と着物が粋でいいなあと思って、きものや身振りや表情を見ていて、オチがわかってないこともよくある。でもいいんです。噺のあいだにいろんな人が目の前で笑ったり怒ったり困惑したりエア餅つきをしたり、うどんをすすったりするのを眺めていればしあわせな気持ちになるから。

小三治師匠の「うどん屋」で最初屑屋の話が出てきたので、「らくだ」にならないかなーと思っていましたが、終戦後、焼け野原の東京のことを話したり、ああこのまま噺にならなくてもいいなあと思っていたら、寒い中を鍋焼きうどんを売り歩く男が出てきて、自分も寒い中に出て湯気の出ているうどんを啜って、生きているのはお互い大変だが、お前も俺もなんとかやっていこうやと言うような気持ちに…。

噺家さんの手はどんなに体格のいい方でもしなやかで綺麗なのがいつも不思議です。「狸鯉」の恩返しに来た狸があどけなく可愛らしかったり、

大家と店子(例によって払いがたまっている)や、貧乏な夫婦の餅をめぐるやり取りは、落語の世界だなあと思ってその中にいるだけでうれしく温かい。