{A0FF9DF5-49D1-4411-AA72-E080B07D371C:01}

キャサリン・ヘップバーンの「旅情」、ずーっと見たかったんです。

あらすじなどでは、ハイミスのアメリカ女性がヴェニスに一人旅に出かけ、ある男性と親密になるが彼には妻子が…


みたいに紹介されているけれど、その紹介だと半分だし!

彼に妻子がいるとわかってからがおもしろかった。潔癖な少女のようなところがあるジェーンをくどく相手の言葉の巧みさ。

ずっとジェーンにつきまとう、人懐っこいマロウという男の子が可愛かった。


田辺聖子さんのハイミスもので、年下の男の子とハイミスの恋を描いた「愛してよろしいですか?」は、「旅情」が下敷きになっていて、

ただ田辺さんも相手の男は不実だったので、主人公のボーイフレンドを年下の男の子にした、となにかで書いていたような…。

ジェーンが一人で待ちぼうけをしたり、自分をピエロのように感じるところが、小説の場面に重なって、あー、これだったのかーと。

読んだのはもう三十数年前の高校時代だったんですけどね。


ジェーンの相手は不実かもしれないけれど、最後の列車の場面で、梔子の白い花のたぶんブローチをジェーンのために片手にもって走るんですよ。あのシーンがあってよかった。

それにしても古い映画なのに、数年前に出されたイタリア旅のエッセイマンガの写真と変わらない風景で驚いたなあ。

んー、見てよかった。

ではでは。