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素晴らしき紅マグロの世界が耳から離れません(笑)。

これはますむらひろしさんの「アタゴオルは猫の森」の
イメージでかかれた曲で、YouTubeでまさに谷山浩子さんの
猫化した女の子がヒデヨシとつんたたあるいております。

すばらしい。

コンサートで歌ってくれたのは、おなじ曲の歌詞だけ変えた、
「わたしはとっても寝起きが悪い」なのですが、

帰りに記念に買ったCDに「素晴らしき紅マグロの世界」が入っていて、
頭から離れなくなりました。紅マグロのお誕生日にお呼ばれしたいって(笑)。



谷山さんの曲ははじめて聴いても前にもどこかで
逢ったような気がしてしまいます。

ちなみに初めて聞いたのは高校時代で、試験勉強をしながら
ラジオを聴いていたら、

「テングサ」「おはようございますの帽子屋さん」「河のほとりに」

が流れて、「河のほとりに」はちょっとあれだが、

「おはようございますの帽子屋さん」のシュールさはいいなあ!と思って
すっかり気に入ってしまったのでした。「テングサ」の具体的なのにわけのわからなさもいい。
のちの、「ひねもすってなんですかー」という、

そうそこ!ひねもすって何なのよ!というかゆいところに手が届いたような
「ここは春の国」と並ぶ(そうか?)、春の海沿いのローカル線で聴きたい曲なのだった。

ちなみに「テングサ」はこんな歌です。


紀勢本線 各駅停車 南部の次の岩代駅の
ひと気のないホームの古いベンチの上にあたしはいるの

あたしテングサ 海からとれた紫色よ もじゃもじゃ髪よ
誰か忘れた誰か捨てたの 思い出せない何も知らない

新井素子的終末みたいな歌でもあります。


いいな、と思ったものの、当時はインターネットで検索とか、
iTunesからダウンロードとかいう時代じゃなかったので、

短大時代の友達が「童話館」という谷山さんのテープをもっていて、
それで谷山浩子さんという名前を覚えて、アルバイトのお金から
「童話館」も買ったのでした。

そして今回のライブでもその頃聴いてすきだった曲を
聴くことができてうれしかった。

谷山浩子コンサート曲目(2013.12.7 おでってプラザにて)

1イーハトーブの魔法の歌
2ガラスの天球儀
3銀河通信
4
5猫の森には帰れない

(ここでリクエストタイムになり、
谷山さんと会場全体でじゃんけん。
私はあっけなく一発目で負けましたが、

おはようございますの帽子屋さんを
ライブで聴くことができて、

その創作裏話もお話いただいて満足だ。

谷山さんの文庫本の「猫の森には帰れない」の中に、
生い立ちから歌手デビューまでのことを書いたものがあり、

それで知っていたのですが、十六歳で歌手デビューした
谷山さんに、NHKからレギュラーのお仕事が入り、

それがヤングオーオーという、谷山さんのキャラクターとは
相容れないお仕事だったもよう。まわりのきゃぴきゃぴした雰囲気になじめず、
そのくせひとりピアノを弾かせてもらったりして目立つので、

ダンスもできないくせになんなのあの子、というようないやーな雰囲気も
あったもよう。

(トークでは芸能界の水にあわない、と語っておられた)


その頃自分を励ますために作ったのがこの
「おはようございますの帽子屋さん」で、芸能界というところは、

挨拶がおはようございます、で、帽子屋さんというのはアリスの帽子屋さんから、
と語っておられました。

この曲を聴いたのは17,8歳だったので、当時の谷山さんの心情が曲から
伝わってそれですきだったのかなーと思いました。
歌詞がシュールだからすきなのだと思っていたんですが。



6夜のブランコ
7おはようございますの帽子屋さん
8私はとっても寝起きが悪い
9紙ヒコーキ

間に入れられるトークの声が可愛い。
しゃべる様子も可愛い。なんだろう、コンサートは初めてなのですが、
そういえば昔体調のいいときはオールナイトニッポン2部もがんばって
聴いていたなあ。

よっぽど体調がよくないとだめですが。そのまま完徹で仕事にいくんですから(笑)。

みゆきさんは私は歌がいちばんすきで、申し訳ないとは思うが、
コンサートからトークが一切なくなってもなんら悲しまないと思うくらい、
歌のみゆきさんがすきなのだ。

しかし谷山浩子の歌とトークのあいだにはそういう峻烈なのものはないのだった。
トークも歌のなかの言葉のようである。

最近はまっているのはマンガ、ということで、昔からマンガとかゲームとかすきな
ひとだと思っていたけどなあと思ったら、十年くらいマンガをあまりよまなかったんだそうだ。

それで最近読んだのが、

「ジョジョの奇妙な冒険」(なんと!)
「ワンピース!」(途中までだそうですが)

「進撃の巨人」

特に「進撃の巨人」については作者とおなじ誕生日であることを自慢なさっておいでだった。
すごいかわいい。

また、最近読んだマンガではないけれど、

「ガラスの仮面」

について熱を入れて語っておられたのも印象的だった。

ちなみに会場のお客さんを見渡すと、男性の方がやや多く、年代は私か、私よりちょっとお兄さんくらいの方がほとんどである。さらに言うと、メガネ男子率が高い。すごい(笑)。

「夜のブランコ」で思わずメガネをクィッとあげて、目頭を押さえる姿も多く目撃された。

でもわかる。

私は「おはようございますの帽子屋さん」で目頭がじわーっときたもん。



10旅立ちの歌
11ROLLY&谷山浩子のからくり人形楽団
12しっぽのきもち
13海の(忘れました)
14恋するニワトリ
15さよならディーノ
16(アンコール曲)


風邪をうすーく引いている、と言いつつ、マグカップで
紅茶にポーションのミルク(体に悪いって言うんだよね、と言いながらも)を
落としたものを飲んで声帯を乾燥から守っていた谷山さん。

すべての仕草が表情が声が、話すことどもが期待を裏切らず、
すてきでした。

ある時からあまり聴いていなかったのですが、
「暴虐のからくり人形楽団」が気になるので、

そこから入ってみようかと思います。

ちなみに谷山浩子さんにとって、これは、

ロック

だそうです。

歌の合間のトークではほんとうにいろんなお話を聞かせてもらったのですが、
きっと違う会場に行けばまたちがうお話があるのではないかと感じました。

それにしてもあの歌のファイルブック、
マンガに出てくる魔法使いの魔法書みたいな
分厚さだったなー。

ではでは☆