今年は命日反応があんまり無かったから、
油断していた。
11月に入って落ちた。
彼を喪ってから、どんな事にも深い感情を抱けなくなった。喜びも悲しみも怒りも。
何かにワクワクする事も無くなった。
朝起きて、まだ生きている自分に絶望する。
彼を止められる人間がいるとしたら、それは私だった。私だけが彼の居場所を知っていた。
あの何日間かを忘れられない。
衝動的に死に走ったのではない。
うつだったのでは?と言う人もいたけれど、多分それはない。うつという病が彼を殺したのならば、それはまだ救いがあったように思う。それはその後私自身がうつになって、うつによる自殺は病死だいう認識を持つようになったからかもしれないけれど。
何ヶ月も前から決めていた。そう考えれば、彼の過去の言動の辻褄が合う。
そして、私はそれに気付いていた。
何か変だって事に。
でも何もしなかった。
彼は自分の人生の終わりを自分で決めたかった。
それは彼の性格や諸々の事情を考えれば理解できる。
でも、死ぬなら連れて行って欲しかった。
私の「どうして?」には、
「どうして死んじゃったの?」と「どうして連れて行ってくれなかったの?」二つの問いが常にある。