海外でのプライスレスな思い出、教えて!! ブログネタ:海外でのプライスレスな思い出、教えて!! 参加中
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海外に限らず、旅行にはいろいろ思い出がありますが…。

いちばん、「ありがとう!」って思ったのは、
25歳のとき、タイ北部のチェンマイで出会った女の子です。

一人でタイ北部をまわっていたのですが、
チェンマイ市内でバスを乗り間違えたらしく、
思っても見ない方向へ進んでいる。



けど、わたしはタイ語がわからず、周囲の人は当たり前だけど日本語がわからない。
英語で話しかけてみるも、わたしの発音の悪さもあってか通じない。
それでも、困っていることだけは伝わったらしく、
華奢な女の子が隣に来てくれた。
『指さし会話帳』で、ナイトバザールに行きたい、と伝えると、
(ナイトバザールからならホテルに歩いていけるから。)
彼女は笑顔でオッケーと言ってくれた。
どうやら連れて行ってくれるようだ。

彼女は少年ジャンプに連載していた『ナルト』のTシャツを着ていた。
「ナルト?」ときくと、彼女はすごくうれしそうにうなずき
「大好きなの」と言った。

バスは、おそらくチェンマイ駅に着いた。
チェンマイ駅は市の中心部から少し離れているのだ。

終点のようで、みんな降りる。
わたしも彼女について降りる。

彼女は原付をもってきて、後ろに乗ってと言う。

てっきりバスを乗り換えるのだとばっかり思っていたので
驚いたし、ちょっと戸惑った。

彼女にわたしの状況が正確に伝わっているはずないし、
本当にナイトバザールに連れて行ってもらえるという確証もない。
異国の地で見知らぬ人のバイク(しかも原付)に
乗るというのは不安だったけど、
だからといってここからまた一人でバスに乗るのも不安だったので、
思い切って後ろにまたがった。

彼女は特にスピードを出さず、けど慣れた感じで
チェンマイの道を走り始めた。
原付のスピードで見る街は、歩きやバスとはまた違う。
だんだん不安よりも楽しい気持ちが勝ってきて、
なんだか映画のワンシーンみたい、なんて呑気なことも
思う余裕が生まれてきた。

ほんの15分くらいで、見覚えのある通りに出て、
ナイトバザールに到着した。
わたしはお礼を言ってホテルに向かおうとしたが、
彼女は自分の家がそこだからと手招きした。

彼女の家は、本当にナイトバザールのすぐ裏手だった。
お世辞にも立派とはいえない家だったが、
庭先にベンチとテーブルが置いてあり、そこにいて、と言う。
伯母という人が出てきて、前に日本に行ったことがある、と言った。
彼女は家の中にひっこむと、何かペンダントのようなものを持ってきた。
『ナルト』のグッズだった。

彼女は、その中にある日本語の読み方を教えてほしいようだ。
「しのび」と読むと、タイの文字でなにやらメモしていた。

彼女は何度もサンキューと言い、
わたしも何度もコップンカーと言って別れた。

日本に帰って、3ヶ月くらいたって、
わたしはようやくお礼の手紙を書いた。
英語はそんなに通じないようだったので、
人に頼んで簡単にタイ語も書いてもらった。
ついでに『ナルト』の漫画を一冊と、カードダスを一袋入れて送った。

彼女から返事が来たのだけど、
引越しのときに住所も手紙も紛失してしまって
それっきりになってしまった。

あれから4年。
ナイトバザールの裏手の家は覚えているので、
チェンマイに行ったら、挨拶したいな、と思っている。

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