「花咲ける青少年」白泉社 樹なつみ

今ブームどころか、ソーシャルゲームにも多数存在する乙女ゲーム。
この作品は、そんな乙女ゲームというものが世の中に存在しなかった、もしくは存在の片鱗を見せかけた時期に発表された。
ゲームと漫画という媒体の差はあるが、いわば乙女ゲームの走りである。

外見はもちろん、中身も個性的な3人との出会い、そして彼ら3人とのエピソードは必見である。
読者も花鹿になった気分で、まるで10代の女の子に戻ったようなきゅんきゅんする思いを抱きながら読める。
そして実は、この漫画がただの乙女ゲームのはしりに終わらない理由がもう一つある。
それは架空の王国(モデルはサウジアラビアなどの中東だと思われる)の王室の権力闘争や政治的問題が、非常にリアリティー持って描かれているところ。
その王国のごたごたに巻き込まれていく花鹿。そして事態は意外な結末をむかえる。