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Windows で Pro Tools を使いたい

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前回同様作詞に関して語っていきたい。

今回は強力な発音を持つ「濁点行」についてだ。


濁点行は、前回話した瞬間的な強さをもつ「い行」と同じくらい強い響きをもち、なおかつ母音それぞれの特性を付加することができる。


フレーズを一つ用意した。



「いまでもきみにー」


母音は「いあえおいいいー」


前回言った通り、「い行」は頭に置く分には迫力が出ていいが、ロングトーンで使うとすこしうるさく感じてしまう。

しかし「い行」の力強さは失いたくない。

そこで濁点行。

まず「い行」を避けて、「あ行」のような芯のある響きで歌終わりのロングトーンを終わらせたい。

ここに不自然で内容に濁点をいれてみる。


「いまでもきみがー」


しかしこうなってくると今度は歌詞の意味が変わってきてしまう。


これを今度は前後の歌詞を、バランスよく調整していく。







湯本
以前アーティストの子と飲んだ時、作詞の話をしていた。

湯本は基本作詞は行わず、バンドをやっていた時も曲は書いていたが詞は仮詞を書く程度だった。


そのアーティスト曰く、軽視されやすいが作詞にも音楽理論があり、曲のアレンジと同じように理論的なアプローチを発展させてゆける…

というのだ。


湯本は当然「音」の専門なので、サウンドの方を重視していたのも事実

改めて「作詞」というものを考えさせる良い機会だった。

そこで数回に分けてその方が話していた、作詞の理論について語っていきたいと思う。




■母音の特性


まずは音の根っこ、母音をそれぞれ紹介していく。



あ行…感情的な響きが無い。発声がしやすいので、音を伸ばすのにはうってつけ。

い行…明るい響きを持つ。瞬間的で完結的な発声をもつ。

う行…暗い響きを持つ。最も柔らかく、完結的響きを持つ。

え行…少し明るい響きを持つ。瞬間的な鋭い響きを持つ。

お行…少し暗い響きを持つ。安定した響きを持ち、歌詞の中に配置すると歌詞が安定する。



簡潔にすると「」→「」→「あ」→「」→「」の順に暗くなっていく。


これを踏まえて簡単に1フレーズ作ってみた。



「きみとうたう」


母音は 「いいおうあう」


注目してほしいのは「い行」。

最も明るい響きを持つという特性の他に、「い行」は瞬間的で完結的な発声をもつので、レコーディング・エンジニアとして言わせてもらえば、「い行」は音量が大して出ていなくても前に出てくるので重宝する。

つまりサビなど目立たせたい部分で「い行」を頭に持ってくるとフレーズが非常に目立つ。

逆に連続して、あるいは「い行」で伸ばすと耳触りな印象を与えてしまうので、歌終わり等音を伸ばしたい時は出来るだけ避ける傾向がある。

そして「う行」が最も柔らかく、完結的響きを持つので、頭のフレーズには向かないが「う行」で終わらせるとすっきりした印象になる。

また中心に「お行」を置いて歌詞を安定させている。


ちなみに歌詞を

「きみをうたったー」
「きみとうたおー」
「きみもうたえー」

に変えてみる。前半の母音は変えておらず最後の部分だけ「あ行」「お行」「え行」にしてある。

それぞれ「あ行」は芯があり「お行」は柔らかく「え行」は鋭く伸ばすことができる。




湯本
レコーディング・エンジニアをしていると、作曲と編曲に対する価値観について考えさせられる。


そもそも作曲と編曲とは何が違うのだろうか。


歌詞カードをみてみると、こんな表記があると思う。




――――――――――――――――――――――

I Love You(曲のタイトル)

作詞・作曲 : 湯本 編曲 : 湯本ブラザーズ

愛してるよ…(歌詞)

――――――――――――――――――――――




本当にこんなグループはいないが、作詞、作曲者が「湯本」。

そして編曲が「湯本ブラザーズ」となっている。



さて、では作曲と編曲は何が違うのか。

実は人や時代背景、またはアーティストによって定義はバラバラだったりする。

なので下記の定義は自分の周りのアーティストさんを含めた湯本の総合的な見解としてほしい。





■作曲とは


何もない状態からメロディーを作る事。

場合によってはコードをつける場合もある。

定義としては曲の主役、主旋律を作る行為。


■編曲とは


メロディー(主旋律)以外の部分を作る事。

場合によってはコードをつける場合もある。

定義としては曲の主役を生かすバックの演奏を作る行為。





この定義を見ると、実は作曲というのは誰にでも出来る。

小さい子が適当に歌った歌も、この定義の中では作曲だ。

何せ作曲にはルールが無い。


音程が外れていようがいまいが、この「音階が正解だ」と作曲者が言えばそれが主旋律になる。

しかしそれだけ「センス」や「才能」が必要になり、商品になった場合、作曲者だけに入る印税がある。



対して編曲者は「技術職」だ。

既存のメロディー「以外」の部分を担う、センスや才能だけでは決して出来ない。

いわば流動的なルールが有る。


作曲者の意に沿ったアレンジをしなければならないし、一人でいくつかのパートを作る場合はそれぞれのコード理論からプレイセオリーを勉強する必要はあるし、作曲と違い「センス」も大きく必要になる。

しかし、現在の日本では編曲者には印税は入らない。

しかも編曲の著作権が作曲家にも発生するので、権利さえ実際は2分割されている。




アーティスト同士だと、編曲に関する価値観は作曲者と同等にアーティストのカラーを決定づけるので価値観は同じだが、一般人にしてみれば、「編曲?」といった世界なのも事実。


編曲者は割に合わない仕事なのだ。



湯本



このブログでも何度か触れているDTMの打ち込みに関する話。

今でこそ機械でノリを出すために必要な音のベロシティ(強弱)や、タイミングは紙におこされているが、そんなものも無い時代に、グルーブやノリといった不安定なものを研究していた人たちがいる。

その第一人者であるのが細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一のイエロー・マジック・オーケストラだ。

彼らが当時の事を振り返ってる映像がYou Tubeに落ちていて、結構面白い。






下の動画ではクラフトワークからのテクノ・ミュージックにも言及しており、当時の打ち込みリズムの正確なビートや、それまでの音楽において重要視されてきたグルーブ感を無くす音楽から、リズムのハネ方などとても興味深い。





どちらも15分以下で見れるので、試しに見てみてると、リズムに関する考えが少し変わるかもしれない。


湯本

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これからちょいちょいDTMに関することとか呟いていきますので、よろしければこちらもよろしくお願いします!

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