今日紹介するお店は、室町砂場。
蕎麦に詳しい方には釈迦に説法ですが、「砂場(すなば)」や「藪(やぶ)」、「更科(さらしな)」は長い歴史を持つお蕎麦屋さん御三家です。
確かに街を歩いていると、薮、更科といった暖簾をよくみかけますよね。

古くから暖簾分けでどんどん広がった老舗のそば屋ってことですよね。

もっと古くルーツを探るという意味では、(諸説あると思われますが)高知県の遺跡からそばの花粉が見つかり、9300年前の縄文時代には蕎麦の栽培が行われていたといわれています。なんと縄文時代ですよ!

でも、麺状のそばの形に落ち着いたのは戦国時代ではないかと言われています。

蕎麦が庶民のなじみの食べ物になったのは江戸時代となります。

落語の「時蕎麦」にも登場しますものね。

広がったといえば、日本中に蕎麦を提供するお店は何軒ぐらいあるかご存じですか?

蕎麦専門店もあれば、レストランのメニューの片隅に蕎麦があるようなお店もあると思います。

それら全部はひっくるめタウンページで検索してみると18,679件がヒットします。東京都では2,213軒。

でも人口比率でみてみると、東京都は人口10万人当たり15.7軒、長野では44.6軒と蕎麦処の長野、山形あたりはダントツに多いんです。

 

さて、話題を「室町砂場」に戻します。

屋号にある「砂場」は長い歴史を持つ御三家であることは冒頭話しましたが、室町砂場は明治2年創業の老舗。

そして天ざる・天もり発祥のお店と言われています。

この天ざるをいただきにまいります。

室町砂場は日本橋と赤坂の2店舗あります。伺うのは日本橋店。

場所は神田駅からすぐそば。

店内はテーブルと小上がり。足を伸ばせる小上がりもいいですよね。テーブルは年季が入っている感じがまたいい!

テーブル席では窓の外には小さいながらも趣のある庭園。神田にいることを忘れるような雰囲気。

メニューを見ますと天ぷらは「もり」と「ざる」があります。私の定説ではその違いは刻み海苔が乗っているか否か・・・と思っていたのですが、蕎麦が違うらしい。二八蕎麦と更科蕎麦とのこと。

私は天ざる(二八蕎麦)を選びました。

 

美味しそう~!出汁の香が私を包み込みます。

かき揚げは温かい出汁に浸かっており、サクサク感を楽しむものではありません。

ホタテ、小エビが入っており口に含むとごま油のしっかりとした味を感じます。ほんのり甘みも感じます。

そして鰹でとられた出汁が美味しい。

出汁の香が強いので、蕎麦の香を楽しみたく一口目は出汁につけずにいただきます。

麺は細く白い。蕎麦の香もしっかり楽しめ、もちもちした食感に驚きを感じます。

出汁につけていただきます。ツルツルとすすると、出汁と蕎麦の融合された美味しさを堪能できます。

 

天ざるのイメージが一変した、発祥の店での出来事でした。

 

 

※お店はこちら-------------------------------------------------------------

室町砂場
03-3241-4038
東京都中央区日本橋室町4-1-13 砂場ビル
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13000316/

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室町砂場 日本橋本店そば(蕎麦) / 新日本橋駅神田駅三越前駅
昼総合点★★★★ 4.2