投資においてインデックスファンド最強説!

優れたものはシンプルである!

 

ガイドライン

・収入の範囲で消費する。借金はしない。

・ここに書いてあることだけをすれば豊かになれる。お金だけでなく人生そのものが。

・借金するのは、血を吸う虫に覆われているようなものだ。

・ナイフを研ぎ、少しずつ虫を剥ぎとりなさい。

・収入をあるだけ使っているのは、お金にまみれた奴隷でしかない。

・お金に無責任な人と付き合わないこと。そんな人にあなたのお金を触らせてはいけない。

・投資アドバイザーを近づけないこと。ほとんどのアドバイザーは自分の事しか考えていない。彼らと付き合って、良い運用先を選ぶのに時間を使うくらいなら、自分自身でやっていける。あなたのお金について、あなた以上に本気で考える人はいない。

・あなたは自分の物を所有しているが、同時にそれに縛られてもいる。

・お金で買えるものよりも貴重なのは自由であること。

・人生にはお金以外の決断もあるが、どんな決断でも、その経済的なインパクトを常に考えるべき。

・健全な投資は複雑ではない。

・収入の一部を貯めよう。お金を貯めていないことがあとで自分を縛る障害になる。

・収入の半分は投資に回そう。借金をしていなければ十分に可能。

・収入の多くを貯蓄に回す利点は投資を増やすだけではなく、控えめに暮らす方法も身につくことにある。

・株式市場は投資する有力な市場だが、激しく上昇、下降することも忘れずに。そういうものだ。下がったらもっと買おう。

・ただし、下がったときに買うことはとても難しい。周りの人々もニュースにパニックに陥り、誰もが「売れ」と叫んでしまう。

・メディアの人々の中には将来を予想できるという人もいるが、先のことは誰にもわからない。みんな妄想に駆られているだけ。無視しよう。

・投資額の4%で1年を暮らせれば、経済的に自立していると言える。

 

Part1 オリエンテーション

 

1.借入金は背負ってはいけない重荷

2.「会社に縛られないお金」が必要な理由

→最も価値があるのは自由

3.誰もが大金持ちになって引退できるか

→条件付きで「イエス」

4.お金についての考え方

レベル1 使うだけのものではありません

レベル2 機会損失を考えよう

レベル3 投資について考えよう

5.急激な上げ相場(あるいは下げ相場)での投資

→市場のタイミングをつかもうとするのは、長期的に見ると、勝てないゲーム

 

Part2 資産形成の最強ツールをコントロールするか

6.大暴落がやってくるー有名な経済学者でも助けられない

①    市場の暴落は想定の範囲内

②    市場は必ず回復する

③    市場は常に上昇する

④    市場は最良の場

⑤    成功するのはひと握り

⑥    雑音を無視する

⑦    パニックにならない胆力を持つ

⑧    暴落はチャンス

7.市場はいつも上昇する

①    市場には自浄機能がある

②    株式を所有することは、成功に向けて頑張る企業の一部を所有すること

8.なぜ市場でお金を失う人が多いのか

①    市場でうまいタイミングを捉えられると思っている

②    優れた個別株式の銘柄を見分けられると信じている

③    勝てるファンドマネージャーを選べると信じている

④    「泡」に集中してしまう

9.とんでもない出来事

とんでもない出来事はめったに起きないとか、被害は軽いと考えるのではありません。頻繁に発生することではありませんが、控えめに消費してできた余裕資金を投資し、借金をしないというライフスタイルを貫けば、それを乗り越えられるもの。

10.あくまでもシンプルに行くー考え方と商品

  3つの考え方

①    今の自分は投資のどの段階にいるのか。資産を積みあげる時期なのか。資金を維持保全する時期なのか、それともその2つのミックスなのか。

②    どこまでのリスクを受け入れられるか。

③    投資スパンは長期か、短期か。

・安全は幻想

・投資の段階は年齢と無関係

・「会社に縛られないお金」が重要

・短期的な考え方にすぐに飛びつかない

   3つの道具

①    株式 VTSAX

②    債券 VBTLX

③    現金

11.インデックスファンドはやる気のない人のためのもの?

   →インデックス投資がほかの選択肢よりも有効で、資産を増やしてくれる。

12.債権について

第1段階 ポートフォリオに債券を組み入れる目的は、デフレヘッジ。

第2段階 債券を買うことは、発行主体の企業や政府に対してお金を貸すこと

第3段階 債券を保有するなら、インデックスファンドで保有すべき

第4段階 債券の構成要素は金利と期間

     債券における最初のリスクは、債券不履行のリスク

第5段階 債券の第2のリスク要素は金利リスク。

第6段階 第3のリスク要素は、債券の期間

第7段階 インフレーションは債券にとって最大のリスク

第8段階 他のリスク①信用格付引き下げ ②繰上償還条件付債券 ③流動性リスク

第9段階 地方債は、州や地方自治体などが発行する債券

第10段階 世の中には多種多様な債権がある

 

13.資産を築いて維持するポートフォリオの考え方

「資産を積み上げるポートフォリオ」

①    約75%は株式です。すべてVTSAXです。

これまで議論してきたとおり、投資の最も重要な部分であることに変わりません。

②    約20%は債券です。VBTLXです。債権はある程度の収入を生み、株式の荒い動きを緩和してくれます。デフレヘッジの意味もあります。

③    約5%は現金です。地元の銀行に預けてます。

 

14.資産の配分を考える

  ・資産を積み上げるステージと資産を維持するステージ、またはその混合形

  ・使う道具はVTSAXとVBTLX

 

  リスク対応

・気質・性分:リスクにどれだけうまく対応できるかという能力。

       あなただけが判定できる要因です。

       自分自身に正直になれば、おわかりになるはずです。

 

・柔軟性:消費をどれだけ柔軟に調整できますか。

     あるいは調整する気になりますか。

     必要になれば、引き締めることができますか。生活コストの低い地域に引っ越すことはできますか。すでに引退している場合は、再び仕事に戻ることはできますか。新しい収入源を作り出すことはできますか。

     あなたのライフスタイルに変更しづらい条件が多いと柔軟な対応が難しくなります。

 

・お金をのれくらい持っているか:資産の4%を使うという基本ルールは将来、あなたの資産がどれくらいの利益を生み出してくれるかを判定する目安になります。得られる利益すべてを使い切らないと必要な生活がまかなえない場合、リスクへの対応力は低下します。一方、4%を使っていても、その大部分の目的が趣味や旅行などの場合は、リスクに対する余裕は大きいと言える。

 

15.国際的なファンド

   1.追加的なリスク:通貨リスク、会計リスク

   2.追加的なコスト

   3.すでにその部分はカバーされている

   国際的なファンドを保有する最大の理由は、アメリカの国内の状況に過度に依存したくないということ。

 

   VFWAX(経費率0.13%)

   YTIAX(経費率0.12%)

   VTWSX(経費率0.25%)

 

16.あらゆる人々にとって最もシンプルな投資方法

 

  できるだけシンプルで、しかも成績の良いポートフォリオを求めているなら、TRFは良い選択肢です。間違いなく最もシンプルな投資方法です。

 

17.バンガードの商品を買えない場合

 

  ファンドのバリエーション

  アドミラル・シェア 経費率0.05%

  インベスター・シェア 経費率0.17%

  ETF(VTI)     経費率0.05%

  ITPX        経費率0.02%

  VITNX       経費率0.04%

  VITSX       経費率0.04%

 

18.バンガードとはいったいなんなのか

  1.バンガードが特別である理由は何か

  バンガードは、顧客が所有し実際の費用のみで運営されている

 

  2.1つの企業にすべての資産を任せて安心していられるのはなぜか

  ・バンガードはファンドは会社とは別の勘定として保有されています

  ・バンガードの従業員は誰もあなたの資金に手をつけることはできませんし、盗み取ることもできません。

  ・バンガードはSECの規制の下にあります。

 

  3.バンガードが核攻撃を受けたらどうなるか

 

  ・どこに投資してもその状況では無理

 

  4.私がバンガードから何かもらっているか

 

  ・ノー!

 

19.ケーススタディ:最もシンプルな投資の実践

 

20.投資アドバイザーを好まない理由

①    手数料 ②運用受託モデル時間当た ③時間当たりの手数料 ④1~3のミックス型

 

Part3 なぜ、他の投資はよくないのか

 

21.ジャック・ボーグルとインディックスファンドに対するバッシング

 

   「ジャック・ボーグルが生み出したインディックスファンドと会社を使って、あなたの資産を守りましょう」

 

22.株式銘柄をうまく選択できない理由

 

  謙虚な気持ちが大切。謙虚さはあなたの身を守り、あなたのお金を守ってくれます。

 

23.ドルコスト平均法を好まない理由

 

①    ドルコスト平均法を採用したあなたは市場が下落し、痛みを軽減してくれる方に賭けています。どの1年間を見てもあなたの思い通りになる確率は23%以下です。

②    77%強の確立で市場は上昇します。その場合、ドルコスト平均法では、得られる利益が減少します。分割投資の度に、より多くのコストを支払うことになります。

③    ドルコスト平均法で投資することは、一度に投資するには市場の水準が高すぎると考えているのと同じです。つまり、市場のタイミングをうまく捉えたいという曖昧な世界に足を踏み入れているのです。それでは、結局負けてしまいます。

④    ドルコスト平均法で投資すると資産配分が乱されます。最初のうちはあなたの手元に投資されるのを待っている資金がたっぷりあります。それが望み通りの資産配分ならかまいませんが、そうでないとすると、ドルコスト平均法で投資方針が大きく変わっていることを理解しなくてはなりません。

⑤    ドルコスト平均法では、それを利用する期間を設定する必要があります。市場は表面的に見ると上昇傾向にあるので、1年を超える長い期間を選択すると、投資コストがどんどんあがるリスクを負うことになります。選んだ期間が短い場合は、そもそもドルコスト平均法を使う意味がありません。

⑥    そして、最後に設定した期間を終了し、投資すべき資金を投入してしまうと、結局、その次の日に市場が下落するリスクを負うことになります。

 

24.マーケットの権威になってテレビに出演する方法

 

25.あなたも騙されるかもしれない

  ルール1 誰でも騙される可能性がある

  ルール2 最も引っかかりやすいのはあなたが得意とする分野

  ルール3 詐欺師はまったくそれらしく見えない

  ルール4 彼らの言うことの99%は真実

  ルール5 とてもよすぎて本当のことだとは思えない場合、そのとおり、本当ではない。

 

Part4 たどり着いたあと、何をするか

 

26 引き出す比率―結局、いくら使えるか

 

まとめ 引き出し率3%以下だとまず失敗することはない。

・引き出し率7%以上だと将来、食費に困ることになる可能性があります。

・株式を組み入れておくことはポートフォリオの存続に決定的に重要です。

・絶対確実な結果を得たいとお望みなら、引き出し率を4%以下として、ポートフォリオの75%を株式に、25%を債券に投資しましょう。

・インフレ率に応じた調整を行わないとすれば、引き出し率は6%まで上げられます。この場合、ポートフォリオは株式50%、債券50%にします。

・あなたが注意を怠らず、柔軟でいられるなら、引き出し率を6%まで上げられるという見方もあります。市場が大きく動いたあとは回復するまで引き出し率を下げ、自活のための費用を切り詰めることになります。

 

27 大富豪のように寄付をする

 

おわりに

28 子供に示した道―最初の10年間

 

・借金をしない。利息を支払って手に入れたいと思うほどの価値のあるものはありません。

・経済的に無責任な人とは付き合わず、まして結婚などをしてはいけません。

・キャリアを積み、仕事のできる人間と評価されるために、これからの10年間は必死に働くのです。

・働き蜂になれというのではありません。仕事上のキャリアをできるだけ広く考えましょう。可能性は無限に広がっています。

・学生の時に身につけたコストをかかずに生活する技を磨いて、多くの冒険にチャレンジしましょう。

・派手なライフスタイルという罠にはまらないように。もしすでにはまっていたら早く抜け出しましょう。

・収入の半分を蓄えに回し、VTSAXなど、この本で検討した方法で投資しましょう

・確定拠出年金のような雇用者のサポートがあり、節税にもなるプランを見つけましょう。

・収入が低く、所得税率が低いときに、資金の引き出しが非課税になるアメリカのロスIRAのような仕組みに資金を注ぎ込みましょう。

・所得税率が上がってきたら、通常の個人退職口座(IRA)に資金を入れていきます。

・これらを10年間続ければ経済的自立に大きく近づきます

・収入の50%以上を蓄えに回せば、目標達成はとても早くなります。当然ですが、蓄える比率が低ければ、達成するのにより多くの時間が必要になります。

・市場の状況があなたに味方してくれれば、目標に早く到達します。

・資産を積み上げるステージでは、市場の下落は歓迎すべきことです。贈り物といってもよいでしょう。そのタイミングで投資すれば、同じ資金でより多くの投資商品を購入できます。

・ただし、市場が下落する時期をうまくつかめると思いこまないように注意してください。

・30代前半あたりであるいは投資を始めて10年~15年が過ぎた頃に、2つのことが起こります。キャリア上で大きな昇進などがあることと、経済的自立に近づくことです。

・資産の4%で生活費をまかなえるようになったら、経済的に自立できたと考えてよいです。

・別の言い方をすれば、経済的自立は、年間の必要経費の25倍の資産を蓄えるということです。

・あなたが年間2万ドルを使って生活をしているとしたら、投資残高が50万ドルになれば経済的に自立したといえます。

・マイク・タイソンのように月に40万ドル、つまり年間480万ドルが必要な人の目標は1億2000万ドルを蓄えることになります。

・つまり、経済的自立は資産を増やすのと同時に、必要な経費をコントロールすることであるのです。

・経済的自立を達成したら、投資が生み出す利益を使って生活をしましょう。

・経済的自立を達成した時点で、楽しく生活するか、引き続き仕事を頑張るか、あるいは新しいことを始めるかを選択することができます。

・仕事を続けることを考えた場合、今後得る収入のすべてを投資に回しましょう。すでにこれまで蓄えた資産が生み出す利益で生活はまかなえます。そうすれば資産を高速で増やせます。

・ただし、直前の3つの点は、そのとおりにしなくてもかまいません。資産と収入に対する1つの考え方だと受け取ってください。投資した資産を維持し、さらに投資を増やしながら、支出も増やしたいと考えるのは普通のことだと思います。

・資産が増えていくと、資産の4%の金額も大きくなっていきます。

・仕事を続けている限り、VTSAXはあたなの投資に貢献を続けます。資産を増やしていくことで、市場の変動から受ける影響はマイルドなものになっていきます。

・仕事をやめようと決断したら、債券の投資を加えましょう。債権の割合が増えれば、資産の成長スピードは遅くなりますが、道のりはなだらかになります。

・ライフスタイルが豊かにすること。ただし、保有資産の4%以内という支出の上限を守ってください。

・Part4の27で述べた大富豪と同じように寄付をすること。

・まだ子供がいない場合は、子供を作ること。あなたはまだ十分に若い。経済的に何の心配もないし、経済的自立を達成したあなたの資産ですてきな時間を作れます。

・ぜひやりたいと思うなら、家を買うこと。ただ、急ぐことはありません。自宅を所有するのは投資ではありません。お金のかかる道楽です。十分なお金があってあなたの望むライフスタイルの変更に意味があると思うようになってから買えばよいでしょう。

 

29 南太平洋の生活

 

  自由こそ、お金で買える最も価値のあるものです。

 

30 最後にリスクについて

 

・株式はリスクがとても高いと考えられています。確かに短期的には価値が大きく変動します。しかし、5年や10年の期間で考えればたっぷり利益を得られる可能性は高いのです。20年間で考えるなら、株式を持っていればまず間違いなく豊かになれます。さまざまな出来事で騒々しかった過去120年間が多少でも参考になるのであれば。

 

・現金はとても安全だと考えられています。しかし、インフレのもとでは、日々価値が下がっていきます。2,3年なら問題はなく、すぐに使うお金を現金で持ちたいと考えるでしょう。でも、10年、20年という期間にわたって現金で持ち続けていれば、間違いなく損をします。