急に寒くなりました。春と秋はどんどん短くなっていくような気がします。気候変動が心配です。

 

しかしまた総合経済対策ですか。「30兆円が発射台」とか。いつまでやるんでしょう。今後ことあるごとに「緊急」と銘打って大型の財政出動をするのでしょうか。今の円安は投機drivenだとしても、このままでは本当に日本円が信任を失うことにならないか心配です。コロナも早く5類にすれば良いのに。水際やマスクの緩和もいいですが、2類相当であることが各種制約のroot causeなわけだから、それを放置するとますますチグハグ(inconsistent)になるような気がします。

 

ところで「2類」の英語は、ネットで見ると"Category 2"、"Type 2"、"Class 2"等々あり、厚労省の公式訳が何なのか、よく分かりませんでした。「2類相当に指定(分類)されている」は"classified as equivalent to Xxx 2"という感じかと思います。ということで、今回は「分類」を取り上げます。強引ですかね・・・

 

【狙い】

「分ける」で思いつくのは"divide"。でも「分類」となると"categorize"や"classify"も頭に浮かびます。さらには「グループ分け」という日本語の通りに"group"という動詞はどうか。それぞれの単語のイメージを把握し、違和感のない使い分けをしましょう。

 

【概念スコープ】

 

(In scope)

  • 日本語:分ける、分かれる、切る、分類する
  • 英語:divide, split, categorize, classify, group

(Out of scope)

  • 「均等に分ける」といった「配分」の概念。例えば"distribute"
  • 「区分」、「区別」の概念。例えば"distinction (distinguish)", "separate"

 

【ニュアンス解説】

英語の出典はOxford Advanced Learners' Dictionaryです。

  • Divide・・・to separate into parts; to make something separate into parts; 分ける動作そのものに重き。抽象的な事柄に使われることが比較的多いと思う。「政治的分断」など。
  • Split・・・to divide, or to make something divide, into two or more parts 定義は"divide"と似ているが、割り勘(split the bill)とか財産の分割のように、具体的なものが対象物となるケースが多いと思う。(逆にDivideの目的語は、国とか人、意見などが上位に来ている。)
  • Categorize・・・to put people or things into groups according to what type they are 何らかの意味を持つ分け方。つまりは「分類」。
  • Classify・・・to arrange something in groups according to features that they have in common 似ているがやや学術的というか、病気や生物種のように分類自体が重要性を持つ(他に影響を及ぼす)ものに使われるケースが目立つ気がする。あとは"classified document"(機密文書)のような使い方もある。
  • Group・・・to divide people or things into groups of people or things that are similar in some way 上ふたつと違ってこちらは「意味」を持つ必要がない。単純にグループ分け。

【例文と解説】

  • Participants will be divided into four groups. 参加者は4グループに分けられた。
    • これを"split"にすると変な気がする(目的語が「人」だからか・・・)。逆に「グループを分割する」の時は"split"で大いに結構と思う。
  • Since your span of control has become too wide, it may be time to divide the team into two. 管理スパンが広がりすぎたので、2つのチームに分けるべきときか。
    • ここは"split"でもよいと思う。
  • I divide my time 80–20, with 80% going to research, and 20% to teaching. 私は自分の時間を研究80、教育20で分けている。
    • 似ているが「仕事とプライベートを(心理的に)分ける」ような場合は、"divide"も可だろうが、むしろ「区別」(distinction, separation)の領域に入ってくる。
  • Reasons for leaving the company can be broadly categorized into three types. ・・・退職理由は3つのタイプに大別できる。
    • "can be divided into three categories"でも良い。
    • "broadly"はcategoryと相性の良い言葉。逆は"narrowly"。
  • We categorized the risks according to the severity of impact.・・・我々はリスクを、その影響度に応じて分類した。
    • "classify"も可と思うが、やや大袈裟な感じがする(単にその場で分けたのであれば)。所定の分類があるなら別だが。
    • "according to"の替わりに"by"でもよい。
  • Your categorization is not very effective as there is a huge concentration onto the "dealers" sector. It's hard to perform a meaningful analysis.  あなたの分類はあまり効果的じゃない。なぜなら「ディーラー」のセクターに(データが)集中してしまって有意義な分析ができないから。
    • "classification"でも良いかも。
    • (関係ないが)"effective"とか"meaningful"は大変重要なのでしっかり使いましょう。
  • Let's split the "dealers" into smaller catogories based on the products they handle. 「ディーラー」を、取扱商品に応じて細かいカテゴリーに分けよう。
    • "divide"も可と思うが、物理的なイメージなので"split"にした。
  • Mr. Kishida said he would consider downgrading the classification of COVID-19 once the current wave subsides. 岸田さんは、今の波が収まったら分類の変更を検討すると言った。
    • これは"classification"が良い。
    • "downgrade"も良い表現。"changing (to a lower category)"とか"lower"(動詞)もあるが、"downgrade/upgrade"は便利な言葉。
    • (関係ないが)病気の分類は、流行度合いではなく病気の「性質」で決まるもんだと思うのですが・・・
  • Employees were grouped according to age and ability. 社員は年齢と能力によって分けられた
  • There are some minor categories. Why don't we group them together in order to reduce noise. マイナーなカテゴリーがいくつかあるので、ノイズ低減のため、一緒にしてしまおう。
    • 分けるの反対で「まとめる」に"group"を使った。"lump them together"でもよい(lump=塊)
今回は以上です。