今回は、この続きです。
「お待たせしました~。」
と料理を終えた彼。
食卓に出てきたのは
ハンバーグ。
※写真はイメージです
なんと娘の大好物
ご丁寧に、娘の好きな野菜が添えられ、
副菜に、にんじんのチクワのきんぴらまである。
(すご。副菜までちゃんと作ってある
そこまで気にかけるの大変なんだよな~)
感心しながら、
「いただきまーす」
何気なく副菜を食べた
その瞬間。
う、うま~~~~~
身体にしみる優しい味わいに、思わずうなる。
チクワに味が染み込んでて、いい仕事をしている。
ってか、え?
副菜でこんなに美味しいってことある?
その次はメインのハンバーグ。
パクっと口に入れた瞬間。
…
ソースのコクと肉汁が混じり合った、
奥深い旨味が口いっぱい広がった
Natsumi:「ちょ、ちょっと待って・・・。
なんでこんなに美味しいんですか?
どうやって味付けしたの?」
彼:「お口にあってよかった。
味付け? ソースは普通にソースとケッチャップに、バター・・・」
Natsumi:「いや、それだけじゃ、この味にならないと思うんですけど・・・」
彼:「ああ、あとは赤ワインは入れたかな」
Natsumi:「…なるほど。」
(家庭料理に、赤ワインか…
私のレパートリーにはなかったわ…)
どう見てもたまに作るレベルの
趣味の料理ではなかった。
これは毎日毎日
栄養バランスと価格と美味しさを追求し
献立を考え、腕を磨いてきた
プロ主婦のそれだった。
その日の帰宅後。
お礼のメールにて。
Natsumi:「今日はご馳走さまでした!美味しすぎてびっくり!
すっかり彼さんの手料理のファンになっちゃいました」
彼:「よかった!そういってもらえて。嬉しくて今夜は寝れそうにないやw」
Natsumi:「そ、そんなに?w」
彼:「うん。実は…」
話をきくと、どうやら
前の奥さん(彼もバツイチ)が
料理を全くしない人だったらしく、
ずっと自炊担当だったそうだ。
(どおりで!)
パートナーとの食の相性をとても大事にしていて、
この先長い人生、
食事の時間だけは美味しく楽しく過ごしたい。
ここはこだわりたい。
と思っていることを打ち合けてくれた。
彼の話を聞いて、
幸せな家庭を夢見て、
食卓づくりに精を注いできた日々を思い出した。
(それまですっかり忘れていた)
Natsumi「え、実はわたしも、
それがしたくて婚活していたようなもので…」
これまでの、食卓づくりにかける想いを伝えた。
ただ、この半年間はすっかり仕事に夢中になってしまって、
料理は全然力を入れてなかった。
彼:「え、そうだったの??
僕が作ることでNatsuちゃんの想いが満たされるなら、
これほど嬉しいことはないよ。」
Natsumi:(か、彼くーーーん)
全私が泣いた。
結婚生活を送る上で、
何よりも大事にしたいことが一緒…
もう、
彼とだったら、
幸せになるしかないじゃん
それで『運命の人』なのか。
こりゃ運命だわ。
ここで初めて
なぜ"他でもない彼”が”運命の人”なのか
悟ったのでした。