成り立たぬ
夜
枕に乾ききらぬ髪で覆われた頭を乗せ、うつ伏せになり顔だけを右に向け右手で赤の携帯を手に、光る画面を見る
その、赤の携帯を持つ手はせわしなくボタンの上を動き回っている
特に 何も書く事はないのだが、身体の内で文字が渦巻き 言葉にしてくれと暴れるから、それならば、と文字の思うままにこうして形にしてやるのだ
それはまさに、快活な仔犬のようなものである
思うままに書くから、想いとは別に成り立たぬ堅い言葉の羅列でうめつくされる
だが、それをどこかで楽しむ自分が居るのも確かだ
あたしが書く文章、イラスト、何にしても他人にはよくわからないらしい
だから、よく これ、なに?と聞かれる
どういう意味?とか
まあ、単なるあたしの力不足によるものですが 笑
でも別に、それでもいいと思う
わかる人は、わかってくれるというと事をあたしは知っているから
むしろ、そうやって共鳴してくれる方が嬉しいし
何十人にわからぬ事を、あたしと貴方だけが知っている
口に出さなくとも、内で少しでも感じればそれでいい
二人だけ、が感じたソレに対する美学感
ステキ
人間はひとの間に秘密事を作るのが好きな生き物である
あたしもまたしかり
貴方とあたしだけ
それってすごくドキドキするでしょう?
すごくすごく、耽美だわ
でもきっと、あたしが耽美だと感じたこの想いも言葉足らずで伝わってはくれないでしょうね
文を書く能力が欲しいぜ
うーん…少し落ち着いた
寝よう
お、や、す、み