次の週の夜のボランティアも祐介はたまたま仕事が終わるのが早くて、翌日休みということもあり、祐介はボランティアに参加した。
同じように、小夜子や加奈、その友達まで集まってきた。
祐介が小夜子や加奈にボランティアに参加してみるようにきっかけをあげたことが原点だった。
夜のボランティアのリーダーたちも「これはすごい」と言わざるを得なかった。
香奈枝や弘毅もやってきた。
「おー、ごうちゃん!!今日は仕事早く終わったんやね。、小夜子ちゃんたちも来てるよー。」
「めっちゃお友達連れて来とるよー。」
祐介は普段いつもの人しか集まらない集合場所に見ない顔がたくさんいるのを見て驚いた。
「うわ!!すっご!!これまさか小夜子や加奈ちゃんの友達??」
「そうよー。祐介がボランティアに参加してるの知って、めっちゃ楽しかったけんフェードノートに写真投稿しちゃったら時間作ってみんな来てみたいって!!」
そんなとき横から、いつものように割って入る就職支援センターで知り合った男。
「郷田さん、情報をください!!アニメ情報、映画情報、今日こそは・・・・・・」
「はいはいはいはい・・・・・・!!」
就職支援センターで知り合った男は、ボランティアの別の参加者にまるで捌けられるように払われたのだ。
「なんで、邪魔するんですかー。」
「これはちょっと空気読もうね。」
「なんでいけないんですかー。」
「だから、この前も言われよったやろ??人が別の人と話してて、入っていい空気とダメな空気があるって。あのパターンはどう考えても入っちゃいかんやろ!!」
「僕は郷田さんと話がしたいんですよ!!いつもいつもこのボランティアに参加した時郷田さんがいたら、アニメ情報や映画情報を郷田さんに聞かないと何も始まらないんですよ!!」
横からさらに別の男が言う。
「あのな、これ言おうと思ってたんやけど、情報って、毎週毎週手に入るものなのか??毎月毎月必ず手に入るものなのか??違うやろ??そういうのってタイミングやろ??それなのにいっつもあの彼に君は無理やり情報を聞き出そうとしよったよね。しかも毎回毎回。しかも別の人と話してようがお構いなしに。それいかんっちゃないと??」
「何を言ってるんですか。情報は常に毎週仕入れておかないとダメなんですよ。特に自分の好きなものはそうでしょう。」
「だから・・・・・・」
この週は、小夜子、加奈やその友達たちに加え、香奈枝や弘毅たちと楽しんだ祐介はその後、カフェでみんなでご飯を食べて休日前の夜を過ごしたそうな。
また次の週も仕事が早く終わり、翌日休み。
「郷田さん!!今週こそ情報を・・・・・・」
いつもの男が声をかけてくるが、祐介は小夜子を見つけて小夜子のところに行く。
「あ、祐介!!お疲れー!!今週も早かったんやね!!」
「うん。最近この日忙しいはずが案外早く終わってるんよね。」
「そして、明日休みのパターン??」
「そうそう!!」
「やった!!今日はどこにご飯食べに行く??」
「俺のお気に入りのお店があるんだー。久々に行こうと思ってたとこなんや。」
「へー、どんな場所やろ。」
その光景を見たいつもの男は・・・・・・
「まただー!!またあの女の人だ!!」
その光景をいぶかしげに見ていたのは就職支援センターの職員だった。
その職員が、次の週事件を起こしかけることを知らずにいた祐介だった。
(後編)に続く。