再会してしまった祐介と小夜子。

「祐介君ははじめましてですね。わたし、さよの友達の加奈です。樋口加奈です。」

「ああ。初めて会うね。ここまで来るとは思わんかった!!」

「さっき逃げたよね。酷いなあ。マジふざけとるしね。言いたいことがめっちゃあったのに。でもいっつもここに来てるって情報を知ってたから、思いきってここに来たの。」

「大方、フェードノートだろ??」

「うん。見つけられた時はビックリしました。」

さらに小夜子は皮肉をこめて言う。

「今夜タダで帰れるっち思わんでね。人のことあれだけネタにしとるんやけん。」

「へ??」

加奈も攻撃する。

「あんな話書いたからやろー??さよをネタにしておいて、タダで済むと思うなよ??ホラ!!さよのゴキゲンあなたが責任もって取り戻しなさいよ。」

「う・・・・・・。」

「わたしのゴキゲン取り戻してよ。

「というより、男としてケジメつけようか。その覚悟くらいはあるよね。」

祐介は衝撃の真実を知ることになる。

「言いたいことって、大体分かるよ。煮るなり焼くなりなんなりしやがれ。大方あのフェードノートのなりすましのこともあるんやろ。犯人俺だって言いたいんだろ??ネットで書き込んでることも本当だって言いたいんだろ??」

もう、リアクションが怖くてすごく震えていた。そんな祐介を加奈が一蹴する。

「あんた!!さよがどんな想いで今ここに来てるのか分かってんの??あんたのためにここに来てるのよ!!あんたが、あんな話書くからため込んでた想いをぶつけにここに来てるのよ!!」

「俺が言ったのはそんなんじゃなくて、真実を言いたいのなら、言ってって話。投げやりで言ってるんやないし、それにこの子、小夜子はそんな人間じゃないはずなのは俺も分かってる。それに、もしすべてが本当ならば、それは悔しい。でもね。もう過ぎたことやん。過ぎたことを恨んだりはしないよ。それに、小夜子の言ってることが本当だったしても、俺はこの子を恨んだりはしない。だから安心して。」

不器用でもすごく優しい祐介の気持ち。その気持ちが2人に伝わってきていた。そんな時、加奈の携帯に電話がかかる。

「あ、ごめん!!わたし用事があったんだ!!やっば、遅れる!!行かなきゃ!!」

加奈は小夜子に囁いた。

「頑張って!!祐介君はすっごく優しい!!だから、大丈夫よ。気持ちを頑張って伝えて!!」



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