ニュージーランドは面白い

ニュージーランドは面白い

2006年からニュージで暮らし、その大半をオークランドで過ごしています。ニュージーランドの人気観光地から、地元民ですら知る人ぞ知る隠れた名所、また日常生活の一コマから現地の最新事情まで、色々気づいたことを発信していきます。

2024年4月下旬、

オークランド市のノースショア地区にある

Kauri Glen Reserveという森林保護区内に、

全長60m、地面からの高さ18mの

オープントップブリッジと呼ばれる橋が出来て

一般に公開されました。

4月最終週の週末に早速行って見ましたが、

土曜日の朝から地元民がたくさんやってきていました。

 

この森林保護区と、新たにオープンした橋の注目ポイントは、

  • 住宅街の中にニュージーランドの原生林を散策できるウォーキングトラックがある
  • 他のウォーキングトラックでは通常下から見上げるカウリの木を、地面から高さ18mの場所にある橋から見ることで、カウリの木の上部、葉が生えているあたりもより近くで見ることができる
個人的にはこの2つかと思います。
 
ニュージーランドで見られるカウリの木とは、学名では
Agathis australis(アガシスオーストラリス)と呼ばれ
ニュージーランドの固有種だそうです。
まっすぐ高くそびえるように背が高く成長し、
樹齢が長いものは1000年以上、
2000年以上になると言われるものもあり、
ニュージーランド内では、
北島北方にあるワイポウア森林保護区の
「タネマフタ(森の神)」、「テマトゥアナヘレ」などの
巨木が有名ですが、
そこまでいかなくても樹齢数百年のカウリの木は
オークランド市の幾つかの森林保護区でも見られます。
 
 
Kauri Glen Reserveへのアクセスは、
オークランド市内から、週末なら交通渋滞もさほどないので
市バスで10分~15分+バス停からこの森林保護区の入口までが
徒歩5分弱くらいで来れます。
Kauri Glen Reserve自体は出入り口が数か所ありますが、
市バスで行く場合は
新しくオープンした橋に近くてアクセスしやすい出入口は
Northcote collegeという現地の学校の横の
Keuri Glen Roadという通りの
突き当りにある出入口になるかと思います。
Northcote Collegeという学校を目印にすると分かりやすいです。
 
他のカウリの保護区で見られるカウリの木の場合は
なかなか木の上部を近くで見ることができませんが、
ここなら橋から、カウリの木の枝分かれの様子や、
葉が生えている様子も比較的よく見えます。
カウリの木は、成長の過程で下の方の葉を落とし、
樹高を延ばすことにエネルギーを集中させるという
特性があるそうです。
そのためにカウリの木を地面から見上げると、
目線の近くにあるのは丈夫でまっすぐ伸びた幹のみで
枝分かれし葉が生えているのは、
目線から遠い上の方だけということになります。
そのため地面から高さ18mの場所からカウリの木を見ると、
他のカウリ保護区で見るカウリの木とは違った
様相が見られることになります。
 
 
またどこの出入り口から入っても
下の写真のように、
歩行者の靴についた土中などの菌で
カウリの木が病気になってしまうことを防ぐために、
靴の汚れを落とし消毒する装置があります。
カウリの木を見るだけでなく、シルバーファーン(銀シダ)や
フラックスなど原生林を見ながら
軽いハイキングが楽しめる場所でした。
 
日当たりによっては神々しさすら感じられる、
このような森が、住宅街の中にあることに驚きましたが、
それと同時に、今は住宅街になっている周辺の土地も、
森林が伐採されて牧場にそして住宅街に変わるまでは
このような森が広がっていたのだろうなということを
実感させられました。