シアターコクーンで上演中の「教授」を見てきました。


五木寛之さんのエッセイがもとになっているということ、そして、昭和歌謡が歌われるということで、ちょっと興味がありました。

さらに、上演後、毎日一曲ずつ昭和時代の歌謡曲が歌われるというのも、珍しい企画です。


開演前から、昭和歌謡が流れていました。

そして、昭和の歴史と流行歌とともに、人々の生き方が紡がれたお芝居でした。


中村中さんの弾き語りもすてきでしたが、上條恒彦さんの「出発の歌」は鳥肌ものでした。

贅沢な舞台を見た気分になりました。


成功する人もいれば失敗する人もいる。

勝ち組と負け組。いつの時代も変わらない。

教授は助手の気持ちを心から受け入れるのでしょうか。

彼女の涙が教授のかたくなな心を溶かしてくれればと思うのは、甘い幻想でしょうか。

余韻のある舞台でした。


アフターライブは、山崎育三郎さんの「悲しくてやりきれない」でした。

毎日、いろいろな人の歌が聴けるのも楽しみです。


不思議なもので、見て終わると、気持ちがゆったりしていました。

帰りに郵便局に寄ったのですが、40人待ち。なかなか進まなくていつもならイライラするのに、静かに待つことができました。

たまには、昭和の時代の歌を歌ってみるのもいいかもしれない。

そんなことを思った夜でした音譜