日本人の主食「お米」
今は炭水化物の“ごはん”よりも
おかずメインになりがちですが
お米のエネルギー力には
素晴らしいものがあり
今風でいうと“サステナブル”な力があります。
食べ物には、
様々な栄養素がありますが
炭水化物
タンパク質
脂質
これらが「三大栄養素」と呼ばれ
大切なエネルギー源です。
ですが、この３つには
エネルギーに変換されるプロセスと
燃焼された後の体負担が異なります。
私たちの細胞の
エネルギー源として使われるものが
血中にあるブドウ糖（血糖）。
炭水化物・たんぱく質・脂質は
体内で消化されると
ブドウ糖に変換・吸収され
エネルギー源になるのですが
そこに至るまでのプロセスと
エネルギーとして使われた後の
体負担に違いが出てきます。
まず、炭水化物。
体内で消化される時に必要なものが
消化酵素のみになり
内臓負担をかけにくい
大きな特徴があります。
そして、
使われなかった一部のブドウ糖は
グリコーゲンとして肝臓に貯蔵され
血糖が不足すれば
再びブドウ糖に変化し
活動してくれます。
言うなればクリーンエネルギーで
最小限の力で他に迷惑をかけにくく
今求められている
サステイナブルな力を秘めています。
そして、何よりも
炭水化物がブドウ糖を作るので
主食と呼ばれる理由がここにあります。
次に、脂質。
1gあたり9カロリーと
パワーがあることが何よりも特徴です。
ただ、パワーがある分
限度を超えてしまうと
悪性の老廃物になりやすく
肝臓をはじめとする
内臓に負担をかけやすいと
いわれています。
そして、その老廃物が体内に残り
血管に付着してしまうと
動脈硬化や心臓病などに
繋がりかねません。
最後に、タンパク質。
エネルギー源として燃焼するためには
窒素を取り除く必要があり
脱アミノ化というプロセスを
肝臓が請け負うことになります。
そして、切り離した窒素を
尿素として外に出すために
腎臓が請け負うので
必然的に肝臓・腎臓の負担が増え
内臓に負担をかけやすいと
いわれています。
このようなことから、
内臓に負担をかけにくく
燃焼後もクリーンな状態を保ちやすい
炭水化物をエネルギー源とすることが
身体にとって無理が少ない上に
エネルギー効率もいいので
好循環になりやすいのです。
世界のトップアスリート達が
肉を食べないというのも
この様な一面も
関係しているのかもしれません。
でも、お米って太るじゃん。
こんなイメージありますよね。
むかーし昔の日本では
自然栽培に適し
糖度が少ないサッパリ品種
「ササニシキ」を食べていました。
ところが、
大量生産が叫ばれるようになると
早く生育させる為に肥料等を与え
与えれば与えるほど
弱くなる品種のササニシキは
いつの間にか追いやられてしまい
その後に誕生したものが
「コシヒカリ」だといわれています。
挙句の果てには
“もっちり感”を出すために
もち米と掛け合わしたものが誕生し
今もスーパーなどで並んでいます。
同じお米でも
品種によって糖度などが変わるので
せっかくお金を出して買うならば
ササニシキを選びたいところですが
置いてある所が少ない現状があります。
お近くのお米屋さんや自然食品店
気の利いたスーパーなどでも
見かける時があるので
良かったらチェックしてみて下さい。
長くなってしまいましたが、
お米を主食とし
お米に足りない必須アミノ酸を
味噌などの豆類で補ってきた
昔の人の感覚は
素晴らしいなと改めて感じます。
それだけでなく、
現代の研究結果では
40歳以上の健康な男女278人に
１か月にわたり食事調査をした結果
ご飯（米飯）を食べると
「生き生きと暮らせる」などの
生活の質・睡眠の質の改善があったのに対し
パンや麺類では示されなかったという
報告もあります。
温故知新
おかずやパンやパスタも
食卓を楽しませてくれますが
主食となるお米のパワーを
今一度見直してみるのも
いいかもしれません(^-^)
GRANBELLE「グランベル」
池田恵子
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