~My memories~ 著:WILL -884ページ目

(44)~My memories~ 事実と真実2/2

店に入るなり私の顔を見た奥さんが

一瞬『ハッ!』と、驚いたような顔をしたのだ。


『まさかな。覚えているわけないか。気のせいだ、、。』


と思ったのも、つかの間だった。

私がテーブルにつくなり奥さんが言ったのだ・・・


『昔、よくお二人でいらしてましたよね』と・・・


あの頃、私たちは毎週のように

その店には行ってはいたものの、

若かったせいか、奥さんやマスターとは

会話らしい会話をしたことがなかったのにもかかわらず、

何故?

覚えていてくれたのかと、

私は戸惑いながら聞いてみた。

いつも楽しそうに2人で来ていたのに

突然来なくなったので、


『どうしたのかな・・・あの若い2人・・・』と、


いつも気にしてくれていたのだというのだ。

あの頃は2人ともとても若くて

相手にしてもらってないと思っていたのに

10年も覚えていてくれたのだ・・・

自分では分からないうちに

周りでは意外と良く観察されているものだと

思った瞬間・・・

自然と涙が溢れ出てきたのだ。

きっと他にも私たちを多くの人たちが

暖かく見守ってくれていた真実に

確信を得た瞬間でもあった・・・

事実はひとつしかないが、

真実は人の数だけある。

そして・・・

私が今まで抱えてきたネガティブファクターは

嘘のように、消えていった・・・

そのとき私は今の会社を設立することを

強く決意した。




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