６月１６日、「身体パーツと全身のつながり」というタイトルで歩行を中心にした研修会を行いました。
今回は、歩き回ることが課題なので、会場を広く取れる場所を確保。Body Pioneer社長の河合さん、いつもお世話になります。
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研修会そのものは、皆さん和気あいあいと自由にディスカッションしながらグループを組んだそれぞれの歩行や身体パーツの状態を確認しながら、歩行について、歩行の基礎について学びました。
今回の知見をさらに深め、また実際の患者さんを通して学ぶために、症例検討会夏合宿を行いますので多くのみなさんの参加をお待ちしております。
山田はといえば、なかなか貴重な経験をさせていただきました。
というのも、参加した皆さんの目線の先には何が映っているのか、について若干なりとも考える機会を得たからです。
私は医療者として、「常にリアリストたれ」、と自分に言い聞かせています。自分には何ができて何ができないのか、何が分かっていて何が分かっていないのか、何をしなくてはならなくて何をしてはならないのか…。まあ、客観的に自分を見つめるってことなんですが、そんな私でも、筋肉、身体の動き、動物など、私の興味の対象について深く考えていくと、『ここに神がいる』としか思えないような感覚に陥ります。
解剖を学んでいくと、こんなに精巧で、こんなに緻密で、こんなにいい加減に使ってもきちんと働いてくれる筋肉が、たまたまの進化の過程で出来たなんてことが信じられなくなるのです。それを神というか宇宙の摂理というかはそれぞれあるでしょうが、やはり人知を超えた何か、が関わってこんなに複雑で単純なシステムが構築されたと考えざるを得ないと感じるのです。
極論すれば、私の目線の先にはそんな人知の及ばない地平が見えています。だから、人の可能性を信じ、リハビリテーションの可能性を信じ、どんなに重度な障害でも何か私に出来ることがあるはず、と考えるのです。
さて、研修会に参加された皆さんの目には何が映っているのでしょう。
ここに、山田というひげを生やしてエラそうな作業療法士がいます。なにやら偉そうに皆さんに語っています。たまたま、皆さんよりも経験が長く、ちょっと知識があり、ちょっとだけ技術が高いので、エラそうにしています。では、皆さんはこの山田を山田の語ったことをすべてとかすごいこととか感じているでしょうか？
山田には、Ｋ先生というお師匠さんがいます。山田はこのＫ先生に追いつけ追い越せという気持ちで自己研鑽してきました。
そしてこのＫ先生にもやはりお師匠さんがいます。この方も同じくＫ先生といわれる方です。私の師匠のＫ先生は、『Ｋ先生に追いつけ追い越せって気持ちで勉強してきたがやはりかなわなかった』。と語っていたことがあります。
さて、実はここに問題が隠されています。山田がＫ先生を目指している限り、山田はＫ先生を越えることはできないってことなんです。世界には、私たちが知らない、名前は知られていないがすごいことができる人が化け物のような人がたくさんいるのです。たまたま、私が知らないだけで…。
このことに気づいたときから、私はＫ先生を追うことをやめ、山田というセラピストになろうと決心したのです。
なので、私の目線の先には人知を超えた何かが映っています。
研修会に参加された方は、それぞれ楽しい思いも悔しい思いも、「ああ、こんなに何も知らないんだ」って気持ちにもなったことでしょう。
でも、なにも知らないのはいけないことでしょうか？
私達は、人間について何を知っているのでしょうか？
宇宙がビッグバンで始まったといわれても、なんでそうなったかは今のところ誰も知りません。
なぜ、人類が今のような進化を遂げてきたかは仮説的にしかわかっていません。
未だに、新しい発見があるってことは、知らないことがたくさんあるってことではないでしょうか？
そう、知らないってことは、実は無限の可能性を秘めているってことだと思うのです。
しかも、皆さんが知らない、分からないってことは、すでにある程度分かっている人が、解説してくれる本があるのではないでしょうか？
そんなところで止まらないで、どんどん先に進みましょうよ。
分からないことがたくさんあるってことは、私達が発見することだってたくさんあるっってことでしょう？！
さあ、小さく固まらないで
デッカク行こうぜ！！
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